呪い
「ここまで治療すればいいわね」
「此処を離れるわよ」
「あーくん準備して」
コクリとエネスの旦那は頷くと屋敷の方へと向かって行った。
「移動するんですか?」
「もちろんよ!」
「もう此処は敵にバレてるんだから本当は一秒も居たくないのよ」
「う………」
「なんかすいません」
「いいのよ別に」
「あなたのおかげで私は今ここに居るようなものなんだから」
ついさっき屋敷に行ったエネスの旦那はすぐに帰ってくるとOKサインを出した。
「じゃあ行くわよ!」
キョウは四つのゴーストマジックハンドに体を持ち上げられ屋敷に移動しエネスはエネスの旦那が抱えて屋敷へと移動しファウとコサメは歩いて普通に屋敷へと向かった。
「え?」
「移動するんじゃ?」
キョウの疑問にエネスはこう答えた。
少し待ちなさい、すぐに分かるからっと。
全員が屋敷に移動するとエネスが旦那に始めてっと一言。
エネスの旦那はその一言を聞くと目を瞑り正拳突きを繰り出すときのような構えを開いたドアの前でとった。
するとキョウとファウとコサメは体を動かせなくなった。
その原因は恐怖。
死の恐怖。
キョウは火傷のため出なかったがファウとコサメは毛穴という毛穴から大量の汗を噴き出していた。




