呪い
いえまだ生きているかもしれない。
でもなぜ?
確かにあの黒いフードを被った大きな男からは強い呪いを感じていたけどここまでじゃない。
呪具でいう使用者の死亡が原因?
呪具の場合相性のいい使用者、もしくは持ち主が死ぬと呪いが強くなることがある。
でもこの肉は黒いフードを被った大きな男の体の一部だ。
いや、まあ確かにあーくんにあの魔法を掛けた時の触媒は自分の血肉だった。
でもそんなことあるの?
よくよく考えてみたらどんなに憎しみ、呪おうとも物にそれが宿るならまだしも死んでもなければ肉体から切り離された体の一部でもないのに呪いを帯びるなんて。
それも黒いフードの男が死ぬとさらに呪いが強くなった?
あ…
そうか…
違うのか…
移植されたのか。
何かを呪いながら死んだ人間の遺体をあの男に移植したのか。
それにあの量の血肉、一人や二人の量じゃない。
どうやら私を狙っている組織はかなりヤバいことをやってるようね。
まあ、私を狙ってる組織なんてどこもヤバいか。
でもあの男…
もう死んだけど…
どっちにしても寿命は短かったんじゃ。
こんな呪いを体内に入れられたら入れられたその日に呪いに殺されていたはず。
確かにあの男は魔法をまあまあ使えたみたいだけどどんなに魔法で呪いを防ごうと、あの男の魔法のレベルじゃ今日死んでいたでしょうね。




