呪い
エネスの旦那は少しの間、呆然としていたがキョウのことを思い出しキョウを探した。
視界の中にはいないことからエネスの旦那は黒いフードを被った大きな男のものであろう異常な量の血肉が他よりもボッコリと大きな場所へと駆け寄っていきかき分けた。
ある程度かき分けるとそこには人のようなものをエネスの旦那は手につかんだ。
エネスの旦那はそれを力一杯引っ張り上げた。
血肉からでてきたのはキョウとはいえない物だった。
エネスの旦那は触る前からその血肉がどういうものか分かっていた。
その黒いフードを被った大きな男の血肉がなぜ見た目よりも多いのか。
それは黒いフードを被った大きな男が自身の見た目を変える魔法を使っていたからだろう。
この血肉の量は一人が作り出せる量ではなくその血肉が帯びている呪いは一人が生み出せる呪いの最高純度を更に別種の呪いの最高純度を何種類も混ぜ合わせたかのようなもはや呪いというには……
もはや……
違う。
そんな物を身体中に帯びたのだ。
エネスの旦那が見たキョウは人型の肉塊だった。
黒いフードを被った大きな男の血肉はどうやら呪う対象を見つけてしまったようだ。
キョウからエネスの旦那は全力で肉を剥ぎ取ろうとしたがビクともしなかった。




