襲撃
「違うんだよ」
「違うんだよ」
あの目は。
「とりあえずアイツは痛い目を見た方がいいと思ったんだよ」
「ひでぇぇぇ」
男は同僚達が会社に戻るまで隠れ居なくなると家へと歩き始めた。
だが男はものすごい長距離を歩いたせいで足が棒のようになっていた。
男は財布を確認しお金があることを確認すると電車に乗った。
男は廃人になったかのように汚れた服と髪でボケっ〜とした顔で席も結構空いているのにつり革を掴み景色を見ていた。
男は景色を見ていると気づいてしまった。
鏡で反射して自分の周りには自分を気味悪がって近くにいた人達が別の場所へ行くのは見えていた、だが寝ているわけでもないのにずっとまっすぐと前を向いたままのマスクをつけた黒ずくめの奴がいた。
だが男はそんなことを気にするわけでもなくただ景色を見てボケっ〜としていた。
いつの間にか降りる駅に着き扉の方へと歩いて行った。
男が扉に向かっていると後ろから走ってくる音が聞こえぶつかったかと思うと腰のあたりにものすごい熱さを感じた。
男は倒れた。
そして背中の至る所に熱さは現れその熱さが広がる時、必ずザクッというような音が聞こえた。
熱さは痛みに変わり痛みで男は寒くなっていく感じを味わっていた。




