襲撃
「いただきます!」
「おー!美味そー!」
同僚達が食事を始めてすぐ。
「それにしてもアイツ二週間も無断欠勤だな」
「それもそうだろうよ」
「俺でもあんな話が社内で広まったら会社に行きたくないもん」
「うわっ」
「ひでぇぇ」
「お前が皆んなにあの話を広めたっていうのに」
「え?」
「どういうことだ?」
「アイツがあの話を広めたのか?」
「まあな」
「最初は に話を聞いて最初はな?」
「お前らが悪いって言ってそれ以上話を聞くつもりはなかったんだけど」
「俺正直、アイツのこと大学の頃から嫌いだったんだよな」
「あれ?」
「お前ってアイツと同じ大学なのか?」
「ああ、そうなんだ」
「まあアイツは俺と同じ大学だったこと知らないと思うけどな」
「いやいやそうとも限らないだろ」
「いいやアイツは絶対俺のことを覚えてないよ」
「俺な、実はアイツとは一度飲み会で会って喋ったことがあったんだ」
「へぇー」
「まあでも」
「一度あったぐらいなら忘れても仕方ないんじゃないの?」
「いいや」
「アイツはなんていうか」
「キモいんだよ」
「キモい?」
「キモいからあの話を?」
「ん〜」
「なんていうかな」
「常に全てを見下していて特に自分に関わりがないものには汚物を見るような目で見てくるっていうか」
「まあとにかく自分が気に入らないもの以外は基本的に受け付けないんだよアイツは」
「まあでもそれだったら結構みんなもそうなんじゃないか?」




