襲撃
黒いフードを被った大きな男は、いや男達は何故動かないのか。
ファウ、コサメ、エネスは三人とも同じ疑問を持っていたがそれを考えるような余裕はなかった。
三人が思っていた何故動かないのかという疑問の真実は動かないのではなく動けないだった。
できる準備はしたと思っていた。
だがアレを相手にするには甘かった。
例え時間が無かったとはいえもっともっと念には念を重ね更に念入りに詰めるべきだった。
あの男が並外れた魔力耐性を持っているのは分かっていたがまさかあの男が決まった魔力量で発動した大魔法では魔法耐性が高く想定していた量の魔法消費量を大幅に超えなければ無効化されるとわかりかなりの想定を超えた魔力を使った所為で触媒が軽減出来た魔力消費量は微々たるものでなんとか歩くぐらいは出来る程度には魔力を残せた。
でもあの梟のせいで余計な魔力を使ってしまい動けないぐらい魔力を消費してしまった。
コイツらが探索を終え帰ってきてくれたおかげでアイツらに惨めな姿を見せずに済み魔力を補給することができている。
コイツらの魔力を全部絞り取ったら俺の手で邪魔者を全員殺してやる。
黒いフードを被った大きな男が殺意を込めて木で塞がれた場所を見つめていると仮面の男の一人が膝を着き力なく倒れると仮面と服をのこにして塵になり散った。




