襲撃
ファウは休みなく槍を作って投げていたが一度槍を補充しようとして攻撃が途絶えた瞬間、木の壁に何かがぶつかりブワッと熱が隙間から流れてきた。
「ドラゴンが攻撃してきたみたいね」
「あのドラゴンもどきを倒すには槍は不向きね」
「当たりにくいし、それに当たっただけで倒せるかもわかんない」
「だったらキョウが倒したように首と胴を切り離した方が確実に倒せる」
「<植物操作>」
ファウがスキルを発動すると木の根は再び形を変えブーメランの形になった。
「よし!」
「行くわよ!」
ファウがブーメランを手に取り投げようとした時、炎がブワッと木の壁を貫通して吹き上がりその炎はファウ達に近づきそうな勢いだった。
そしてそれが起こった後壁崩れ部屋にドラゴンが入ってきた。
「嘘でしょ」
命の種でできた木がたとえ相性の悪い炎といえど今さっき始めた攻撃に壊されるなんて。
「一匹足りない未完成体とはいえエンシェントドラゴンの攻撃を少しの間防ぐとは凄いじゃないか」
部屋に入ってきたドラゴンは雷を纏っていないがエネスの旦那が倒したドラゴンにそっくりだった。
「さっきまでいた四匹のドラゴンがいない?」
「ってことは四匹を合体させたのかしら?」
「でもいないならこれで一体倒せば良くなったわ」




