襲撃
「いや無理じゃん!」
「無理だったものが」
「超絶無理になったじゃん」
「え?」
「この状況でも行けっていうの!?」
「為せば成る為さねば成らぬ何事も、ね?」
「ね?」
「じゃないわよ!」
「絶対行かないからね!」
「殺されるもん!」
「仕方ないわね」
「私一人でどうにかエネスさんが終わるまで頑張るわよ」
「って言うのは嘘でコサメも頑張るんだけどね」
ガシッとファウはコサメを鷲掴みにするとスキルを発動した。
「<生命吸収>」
「ギャァァァァァァァァ」
「ヤメロォォォォォォォォォォォォォ」
「う、うぅぅ」
「ち、力が出ない」
コサメはそれだけを言って地面に落ちた。
「そんなことしてないで早く起きなさい」
「<命の種作成>」
ファウがスキルを発動するとファウの手のひらからほのかに緑色に光っている種が現れた。
「ほらコサメこれ使って」
ファウはコサメに作った何かの種を投げ渡した。
「ちょっと待ってマジで力が出ない!」
「まあそうでしょうね」
「私の分も含め二人分の種の生命力貰ったから」
「何やってくれてんのよ!」
「動けないじゃない」
「ほら一人より二人っていうでしょ」
「自分の使いなさいよ!」
「自分のは無理なのよ!」
「それより早く立ちなさいよ」
「だから!」
「立てないんだって!!!!」




