襲撃
それは突然だった。
黒い亜空間が一瞬にして見覚えのある部屋に変わりその扉があった場所には黒いフードを被った大きな男が立っていた。
だがそれをキョウ達が認識した時には黒いフードを被った大きな男はエネスの旦那の拳が腹を貫通していた。
え?
な、何だ。
今何が起きたんですか。
旦那さんが動くところなんて見えなかったし。
いつの間にか黒い空間じゃなくなってるし。
キョウ達は驚いていたがこの調子なら襲撃してきた奴らを倒すのはあっという間だろうと考えていた。
「捕まえたぁ」
「触媒は我が血肉」
「あーくん!」
「離れて!」
エネスの旦那はエネスの言葉を聞き腕を引き抜き離れようとした。
だが腕は外れずエネスの旦那は驚き思いっきり力を入れるが男の肉が腕に吸い付くように離さなかった。
「だがこの血肉は我のみの物ではなく、この体はもはや我のものではない我が仲間の血肉はこの者に永遠の怨念を与えんと欲し我はそれに応えるべく代償を支払おう」
「<エクストラディメンションチェーン>」
エネスの旦那が黒いフードを被った大きな男の腹を貫いた時に出た血と今も出ている血がエネスの旦那の足元に集中し始め赤黒い血の色がどんどん色を深めていき黒くなると鎖の形になりエネスの旦那に襲いかかった。
そして幾つもの鎖はエネスの旦那の身体中に入っていった。
エネスの旦那からは血などは出ていないがエネスの旦那は痙攣し始めた。




