これから
そしてセイ達は家の敷地内から出ようとした。
そこでヨウだけが足を止めた。
「どうした?」
「先に行ってください」
「わかった」
「門の前で待ってる」
ヨウは後ろに振り返りシューネ、シューメ、メッシュのもとへと歩いていきギュッと抱きしめた。
「ごめんね」
「あの時はセイ様について行きたくて行きたくてしょうがなくてあんな無理矢理みたいな感じで商会を任せてしまって」
「なんかあったら教えた番号で金庫を開けてあれを使って」
「わ、分かりました」
メッシュが涙目になりながらそう返事しシューネとシューメはただ泣いていた。
「じゃあ行ってくるね」
ヨウはゆっくりと抱き締めるのをやめシューネ、シューメ、メッシュに背を向け歩き始めた。
「ヨウ様!」
「また!」
「戻ってきてくださいね!」
シューネとシューメはそう泣きながら言った。
「セイ様!お待たせしました!」
「いや待ってないぞ」
「じゃあ今度こそ行くか!」
「はい!」
そしてセイ達はアンブレラを出た。
砂漠を歩いているととある疑問がセイの頭の中に浮かびヨウへと聞いた。
「なぁヨウ」
「何ですか?」
「そういえばさ」
「はい?」
「俺のこと今セイ様って言ってるけどさもう主人様って呼んでくれないのか?」
セイがそういうとヨウはびっくりとしたような顔をし頬を赤らめ「忘れてください」っと言った。
「恥ずかしいです」
「そうか」
「なんか寂しいな」
「え!?」
「寂しいですか?」
「あ、ああうん」
「そ、そうですか」
「ならまあタイミングを見て呼びます」
ヨウはそう小さな声で言った。
「え?なんて?」
「何でもないです!!!」
 




