武神祭
「第8試合開始!!!」
最初2人は互いに動かずお互いを観察しあっていた。
そして2人の動き出す時は同時で一瞬で距離を詰めたのだった。
1人の老人はとてもボロボロな服を身にまとい髭や髪は手入れされていなかったが刀は刃こぼれひとつなく綺麗なものだった。
もう1人の男は頭以外の全てに鉄の金の装飾が施された鎧を纏い剣の装飾はとてもシンプルだが名工が鍛えたことが素人目でもなんとなくわかるほどの素晴らしい剣を持ち佇まいからはとても大きな自信が伺えた。
2人は一度刀と剣をぶつけ合うとそこから猛烈な剣戟が繰り広げられた。
この剣戟の中ミカヅチはベルの剣戟を刀で受け止めるのではなく最小限の動きで剣を逸らしていた。
<斬撃強化>
<感覚強化>
<縮地>
ミカヅチは瞬時に後ろに回り込み刀を振り下ろした。
ベルは一瞬だけミカヅチがいなくなったことに驚いたが瞬時に背後の気配に気づき剣を後ろに回して刀を確かに受け止めた。
だがミカヅチは見た目の歳を思わせないほど滑らかな動きで剣にぶつかった刀を滑らせ剣で守られていない鎧を斬りつけたがすぐにベルに剣で威嚇され距離をとった。
「チッ!」
深く斬られる前でよかった。
滑だとやっぱり深くは切り込めないか。
「おおっっっとぉぉぉぉ!」
「ベル選手が傷を負ったぁぁぁぁぁぁぁぁ」




