理由
ちょうど父上が屋敷に入り周りの貴族の顔を伺おうとした時にジョバンは急いだ様子もなくゆっくりと来た。
「皆様お待たせいたしました」
「どうぞ着いてきてください」
「おい!」
「はい?」
「何でしょうか?」
「何でしょうか?じゃないだろ!」
「こんな所でずっと待たせやがって謝罪もないのか!!」
「おっと確かにそれは申し訳ありませんでした」
そう言ってジョバンは頭を下げた。
「ではこれでいいですね」
「さあ着いてきてください」
「そうジョバンが言った時、父上はこう思ったそうです 」
「まるで子供が新しいおもちゃを周りのみんなに自慢したくて居ても立っても居られないようなそうな感覚を覚えたそうです」
「ジョバンに着いて行くと中はとても複雑な作りとなっており途中ジョバンは気にすることなく隠し扉を開け地下へ進んだそうです」
「地下へ進むに連れ異臭は強くなりもはや口と鼻をハンカチで押さえても意味を成していなかったそうです
階段を降り終わるとそこは広めの廊下が続いており両脇には幾つもの牢獄がありその中には膝で顔を隠しながら座っている女の子や何かわからない異臭を放つ肉塊などがあったそうです」
「更に進むと次第にどんどん牢獄の中が異様さを増していったそうです」
「父上は一つ一つの牢獄をちゃんと見たそうです」
「進んでいくうちに父上は気づいたそうです」
「牢獄にいたのは全員女の子で全員どこか似ていることに」




