3人の旅
ティオが空いた手でセイの頭に刺さったものを抜こうとするが深く入っているのかなかなか抜けなかった。
「取れないわ」
「ふ〜〜」
「ん〜〜〜〜〜」
ティオが思いっきり体重を掛けて引っ張るとゆっくりと抜けていきセイの頭から刺さった物が抜かれると傷口はあっという間に塞がった。
「なんだった?」
「わかんない」
「何これ?」
イフリートがティオの手に持っている物を見た。
それは先ほど説明した竜巻の中に居る魔物の内の一種です。
「名前はダーツバード」
「ダーツバードは竜巻の中に居るときはスピードを高めるために身を固めています」
「一度刺さるとなかなか取るのが大変ですし今さっきのセイ様みたいなことになったら普通は即死ですよ」
「あれ?」
「さっきまで羽の全てが鉄みたいに硬かったのにふわふわになった」
「ダーツバードは竜巻の中にいる時以外はクチバシがとても大きいだけのただの鳥なんだよ」
「危ない!」
セイはティオを庇うような体制になった。
そしてすぐにセイの体中にダーツバードが突き刺さってきた。
「うわ」
「なんか嫌な感じ」
「痛くないのになんか異物が入ってく感じっていうか
言わないで」
「想像しちゃうでしょ」
「そろそろ大丈夫っぽいな」
セイがそういうと再び進み出した。
「2人ともあとで抜いてくれよ」
「めっちゃ痛い」
「痛いのですか?」
多分異物がある状態での回復は痛みを伴うみたいだ




