死
黒い液体を垂れ流したゴーレムは次々とゴーレムの体内にある金色の鉱石を取り出していき辺りの岩を取り込みどんどん巨大になっていった。
そして30mはあるであろうその巨体から繰り出された拳がセイを掴んでいたゴーレムの腕ごとセイを壁に叩きつけた。
「や、ヤバい」
「こ、ここから離れないと」
「死ぬ」
「でも、や、ヤバい、意識が、と、飛ぶ」
セイが意識朦朧としているなかゴーレムはセイに向かって蹴りを繰り出してきた。
「あ、死ぬ」
<天地支配領域>
セイはスキルを使い自分わ崖の穴を塞ぎ埋めたがゴーレムの蹴りは一撃でセイが埋まっている場所まで攻撃が届いた。
ゴーレムが壁から所々尖った足を離すとセイは体のあらゆる箇所から血を流し義足は酷く壊れ左右の腕そして右足も取れかけ顔も潰れていた。
セイの体からはもはや致死量の血が体外に排出され右腕から血が出なくなっているとゴーレムが垂れ流している液体と同じものが出てきた。
あまり量がないがその黒い液体は宿主の現状を見るや出てきた右腕に戻っていった。
黒い液体は宿主の脳へと向かい負傷している脳に辿り着くと黒い液体は脳に染み込んでいった。
セイの体は予定通り死んだ際の魂の解放を進めていた。
セイは完全に死んだ。




