ヒヨガの村
セイ達が門の前に着くとティオが大声を出した。
「帰りました!」
門の上からリザードマンがチラッと顔を出したかと思うとすぐに顔を引っ込めると門がゆっくりと開いた。
「おおー」
「ティオ2日ぶりだな」
「2日?」
「イフリート様がいた場所は炎で明るいでしょ空でも見ないと時間が分からないのよ」
「特にセイは暑さで空を見る余裕なかったでしょ」
「実はねゴーレムの最初の投擲が降ってきた時には一日終わってたの」
「そうなの!?」
「うん」
「あれ…聞いた途端…力が…」
セイは両膝と両手を地につけた。
「セイ様大丈夫ですか!?」
イフリートは心配そうにセイの横に駆け寄った。
「立てますか?」
「ごめん無理足が棒みたい」
「あそこは気を抜ける場所がないからな多分今どっと疲労感が襲ってきたんだろう」
「セイ様肩に」
「ごめん」
「大丈夫ですよ」
「そういえばイフリート様に会いに行ったんだよな?」
「そうですよ」
「アイツ何?」
「どこであったの?」
「あの人は…」
ほんの少しの沈黙の後。
「そう!セイの仲間!セイを探してたんですよ」
「そうだったのか」
「あの肩を貸してもらってるのがセイだよな?」
「そうですよ?」
「それが?」
「いややっとお前に春が来たのか」
「そんなのじゃないですし!」
「余計なお世話ですよ!」
そういうとティオもセイのもとへと駆け寄った。
「私も肩貸すわよ」
「ありがとう」




