イフリート
「ゼロ様、どうやら私だけでは吸収しきれないと思われる量の異物があるのですが…」
イフリートは不思議そうな顔をしてそう言った。
「何かございましたか?」
「まだジンに会って取ってもらってないんだ」
「俺は仲間とジンに会いに行ったら結界の竜巻に飲まれてバラバラになり俺はたまたまここに落ちてきたんだ」
「そうでしたか」
「それは申し訳ありませんでした!」
「なんでお前が謝るんだよ」
「我々が張った結界でセイ様にお怪我を負わせてしまったことは我々の責任です!」
「いやいやいや」
「どう考えても結界の中に入って行った俺らが悪いだろ!」
「いえこれは上位の神になられるセイ様に怪我を負われたのが我々の結界による物だという時点で有無を言わさず我々の罪でございます!」
「ゼロ様、まず今私が異物を吸収するのは後にしていただけませんか?」
「なんで?」
「私もジンのもとまでご一緒させてください!」
「でも異物を吸収するには寝るのが必要なんだろ?」
「それに寝るには自分の土地がいいんじゃないのか?」
「いえ確かに消化を始めれば眠らなければかなりきついですが人間で言う口に含んだ状態にしておけば大丈夫なのでここに戻るまで口に含んだままにします」
「どうでしょう?」
イフリートはセイに切なさそうな顔でそう言った。




