準備
キョウ達が宿に戻るとテンガを除いたヨウとシキが居た。
「テンガはまだ戻ってきてないのですか?」
「まだ戻ってきておりません」
「あれ?」
「あるじは?」
「セイ様は討伐した魔物を売るのとクエストの報告にギルドに行かれました」
「お供しようとしたのですが断られてしまって」
ギルドでは。
セイは旅の次元を発動し饑餓砂鳥を受付嬢に見せた。
「はい確かに饑餓砂鳥ですね」
「では報酬をお持ちしますので少々お待ちください」
「お〜セイお前も終わったのか」
セイはテンガのクエストの報告をするのを待ち共に宿に戻った。
宿に全員が集まりこれからの話をしているとヨウが話に割って入ってきた。
「あるじおねがいがあるの」
「何だ?」
「わたしここにのこりたい」
「え?どうしていきなり」
「わたしあしでまとい」
「これいじょうめいわくかけられない」
「いや迷惑なんて」
「いえ確かに迷惑です」
「おいキョウ」
「私と同様」
「私もこれ以上セイ様達について行けません」
「私も今はヨウと同様戦闘には無能でございます」
「私はヨウとは違い此処ではなく海を渡り魔法国に行きたいと思っております」
「いやいやヨウもキョウも第一どうやって暮らすんだよどうやって海を渡るんだよ」
わたしはギルドにはいったからざつようのクエストをうけてくらす。
「私はこの拙いナイフの技術で簡単な討伐クエストで少しずつお金を稼いで海を渡ろうかと」
「無理だそんなの」
「来いよ…な?」
2人は左右に顔を振り拒絶の意思を伝えた。
「なんでなんでだよ」
セイがどうにか2人をやめさせられそうな言葉を考えていると。
脳内に久しぶりに知性を感じさせる言葉が響いた。
お二人はご意志が硬そうですね。
そうだな。
でも離れたくない。
今回はお二人のご意志を尊重して差し上げた方が良いかと。
でも心配じゃないか。
じゃあシキが2人を守ってくれるか?
いえ今回は私はセイ様について行きます。
これ以上私は弱くなるわけにはいきません。
じゃあこの気持ちをこのまま抱えながら2人をお別れしないといけないのか。
ならば提案があります。
今回セイ様は新たな加護をいくつも手に入れられました。
新しい加護から神獣を召喚し2人と行動を共にさせるというのなら少しはその気持ちが薄れるのかもしれません。
どうでしょうか?
うん…そうだなそうしよう。




