Sランク冒険者の講習
「やるじゃん」
「<弱体化>レベル5〜4にダウン」
「<グラビティ>レベル5〜4にダウン」
テネットは木剣に噛み付いたセルの首根っこを力一杯掴みセルは木剣から口を離した。
テネットはセルから手を離し下から回転し踵でネロの顎に一撃与えた。
ネロは上の方へ一気に上がっていった。
そしてネロとセルは再びセイの影から飛び出しある程度宙に浮き地面に倒れた。
ネロが倒れるとテンガの影が蠢きテネットが出てきた。
「危ねぇ」
「まさか1レベ下げただけの攻撃で気絶するとは」
「嫌ぁぁ」
「危なかった」
「勘に従って闇から出て来て良かった」
セルは咳をしながら辛そうな状態でテネットに質問した。
「何でいきなり速くなったのですか?」
「魔法で本来の力を制限してんだよ」
「お前のために制限を1レベ下げたんだよ」
「お前達も知ってるとは思うが魔法は魔法を発動させる時に消耗する魔力の量で威力、効果が増す」
「例外を除いて魔法は基本決まった魔力を消耗して発動する一番下の威力、効果の魔法をレベル1という」
「レベル1の次のレベル2の魔法を使うにはさらに決まった量の魔力を消耗しないとレベル1のまま威力、効果は上がらない」
「俺はレベル5の弱体化魔法とグラビティで力、スピード、防御力を下げ、体に多大な負荷をかけ続けてたんだよ」
「ちなみに基本はグラビティしか使ってないからな」
「弱体化魔法はお前達のためだ」
「ってことはテネットさんはまだそんなもんじゃないって事ですか…」
「はぁ」
「疲れますね」




