アンブレラ
セイがヨウとジェンガで遊びながら話をしていた。
「ってことなんだ」
「だから今回はネロといてくれるか?」
「う〜ん」
「わたしはべつにいいよ」
「あ」
セイの番でセイがブロックを抜くとジェンガがガチャガチャと音を立てながら崩れ落ちた。
「あはははは」
「セイ弱〜い」
「よ〜し」
「じゃあもう一回だ!」
そのあとセイとヨウは夜になりキョウの注意を受けるまでジェンガをしていた。
日がまだ出ていない時間セイ、キョウ、テンガ、シキの4人はセイを先頭にアンブレラを出た。
「あの方々こんな時間からやっているのです、ね」
「何でこんな早い時間から岩を削ってんだ?」
「帰ってきたらギルドの受付の人にクエストを受けるついでで聞くのもありですね」
「そうだな」
セイがたびたび宝玉を覗き進んでいると地面に無数の影が現れた。
「岩か!」
セイが上を向き<身体強化>を使いアンブレラで買ったロングソードを抜き跳躍しセイ達の上へ落ちてきた岩に切りかかった。
セイが切りかかった岩は最初はとても柔らかいのではないかと思わせるほど刃が通ったが刃が中心まで近づいた時ガキンという音と共に刃が止まった。
その瞬間まるで見計らったかのように別方向から落ちてきていた岩の3つがセイの方へと方向転換し襲いかかってきた。
「セイ!」
セイはテンガの声で周りに何が起こったのだと悟り岩の何か硬い物に挟まったロングソードを片手で握り体を大きく揺らしロングソードの刺さった岩に足をつけ蹴り出し真下へとものすごい勢いで一直線に地面に落ちた。




