次の目的地
「何のようだ?」
「この度は二度にも及ぶ滞在を許可していただき感謝しております」
セイが頭を下げると少し遅れてヨウも頭を下げた。
「今回ここに来たのはお礼とお聞きしたいことがあったからです」
「何が聞きたい?」
「私はこの村の長だが今暇だから何でも答えてやるぞ!」
「っていうかほとんど暇なんだけどな!」
シリンはそういうと大声で笑った。
「俺が聞きたいのはあっちの方向の森を抜けるとどこに出るのか教えてもらいたい」
「ふむ」
「いいだろう」
「それを話すならこのことも話さないとな」
「まずこの森はエント様が管理する精霊の森」
「そして君が聞いた方向の精霊の森を抜けると土の上位精霊ベヒモス様が管理する岩多き砂漠名を岩石砂漠に出る」
「さらに岩石砂漠を超えると風の上位精霊ジン様が管理する常に嵐が渦巻く土地暴風草原」
「そして暴風草原を超えると火の上位精霊イフリート様が管理する山岳地帯灼熱山岳」
「まあこんな感じだ」
「あ!そうだ!」
「各上位精霊様が管理している土地には幾つか国があるからよるといい」
「な、何で俺が行くとわかった!?」
「いや、どこに何があるかいきなり聞いてきたら行くのかなと思うだろ」
「でも死にたくないなら砂漠対策、雨風対策、防寒対策、防火対策、熱対策いろいろやることがあるからしっかり対策して行けよ」
「ありがとうございます」
再びセイが頭を下げた。
今度はヨウも遅れずに頭を下げた。