エントのもとへ
「どうやらゼロ様の方はまだ時間がかかりそうなのでもう一つ魔法をお教えしようと思います」
「今から教える魔法は強化系の魔法が一つだけだと使えない魔法です」
「教えるのは複合強化魔法という魔法です」
「複合強化魔法は部分強化魔法をベースに他の強化魔法と一つにすることで新たな効果を持つ魔法が出来上がるというものです」
「ですがこの魔法は先程お教えした部分強化魔法より高難易度の魔法でここにいる間に習得することはできないでしょう」
「なので作り方を教えるのでしっかりと旅の中でも試行錯誤してくださいね」
「それとこのことも覚えておいてください苦労して複合強化魔法が完成してもさほど良い効果でない魔法ができたり複合する前の魔法よりも劣ったものができたりもします」
「ですが部分強化魔法と部分強化魔法を一つにした複合強化魔法では全て良い効果を持つ魔法が仕上がることが分かっております」
「なので皆さんには部分強化魔法と部分強化魔法の複合強化魔法を習得してもらいます」
「そうだキョウさんにお渡ししておきたい物があります」
分体は本体が宿っていた大樹に近づき手をゆっくりと近付け触ると中に沈むように入りゆっくりと手を引き抜くとその手には本が一冊握られていた。
「これをどうぞ」
分体はキョウに本を手渡した。
「これは?」
「皆さんの教科書です」
「これには様々な魔法が書かれており部分強化魔法と部分強化魔法の複合強化魔法の名や効果も書いてあります」
「ありがとうございます」
「大切に使わせていただきます」
「はい!」
「それでは教えられるだけ複合強化魔法について教えますよ!」