討伐前
クラーケン討伐前。
「腹が減ったぁぁぁぁぁ!!!!!」
「人間はまだなのかぁぁぁぁ!!!!」
「なんでもいいから持ってこいぃぃぃぃ!!!!」
魔王寝室前の廊下にて。
「魔王様か」
黒い防具をつけた戦士が使用人のような男にそう話しかけた。
「はい」
「魔王様は日に日に食欲が増しているようで特に人間を食したいようなのです」
「そうか」
「わざわざ離れた人の国まで人間を捕獲してくるわけにもいかんしな」
「私が人間の奴隷でも探してみるか」
「まあもはや魔王様と勇者はこの世界に現れたもう戦争は避けられんわけだしな」
「戦争の準備も進んでいるしもうすぐ戦争も始まりすぐ魔王様が満足していただけるだけの贄もあっという間に集まるだろう」
「では引き続き魔王様の事よろしく」
「は!」
「騎士団長殿」
デスは長い廊下を歩きながら考えていた。
やはり今回の魔王様は何かがおかしい。
ウァイズあいつ魔法陣に何か細工でもしていたのか?
それに魔王様が降臨された部屋のあの血、まさか今の魔王様の行動から考えると行方不明のあいつは魔王様の腹の中かも、まあどちらにしても魔王様の願いを叶えることが私の使命。
早く戦争の準備を終わらし少しでも早く魔王様に極上の人間をたくさん召し上がってもらわねば。
そのためにも勇者に対抗するために私だけではやはり心配だ、早くあいつらに私ぐらいに強くなってもらわねば。




