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新・小説の(多分に独断な)書き方講座(脱皮中)  作者: まめ太
第二章 作者というブランド
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第七回 ジャンルよりテーマ

 常に貴方というブランドを意識してください。

 作品のひとつひとつが貴方を分析するデータです。

 そう思えば、疎かなモノは書けないはずです。


 けれど、堅苦しく構える必要もありません。

 貴方が嫌だと思うことを無理して書かなくてもいい、という程度に思っておけばいいです。

 ハーレム作品が嫌だと思うなら、どれほど世間で人気があろうが書かない、というくらいのものです。

 恋愛は1対1だと思うなど、嫌うだけの理由があるのでしょう。

 だったら、それが貴方の哲学であり、ハーレムという価値観はそこから外れるのですから、頼まれたって書けないと突っ撥ねるのが正しいわけです。


 モノにならないビジネスマンほど長期の視野に立てないと言います。

 作家だって同じ事です。

 目先ばかり見てモノを書いていたら、将来に渡りその程度しか書けないという事です。


 梅ノ木の話をしましょう。

 梅ノ木ってのは、根っこが張らない小さい樹のうちは、花を沢山咲かせても実が付かないんですよ。

 ぜんぶ落ちる。

 ある程度の根っこと、樹の大きさ、枝葉の勢いが出来て、それでようやく沢山の花の幾つかが実になる。

 物書きだろうとなんだろうと、同じだと思いますよ。

 書き続ける量がどれだけ多かろうと、それはただの徒花です。


 人間は、他人の何を知りたいのかと考えたことはありませんか?

 人が人に興味を持つ、あるいは人の発した情報に興味を持つ、そこから何を得たいのか?

 突き詰めて考えれば、人は他人の「意見」を聞きたいものだと思いますね。わたしは。

 考え方。わたしはこう思う!という主張。

 それが発展して、漫画や映画、論文、小説といった形態になった。


 人は、他人の、特に参考となりそうな他者の意見を拝聴したいのですよ。

 チャランポランとレッテル貼りした人の意見など時間を割いてまで聞きたいものでしょうかね。

 だから、自身のブランドは大切なのだと申し上げているのですよ。(笑


 自身の価値観がそうコロコロと変わらない限り、どのジャンルに飛び込もうが、書くモノの価値観までもがコロコロと変わることはありませんから、ご心配なく。(笑


 作者の思う世界観というのは割と、世界設定と混同されがちです。違いますからね。

 作品に流れる「空気」ですよ。「哲学」です。

 明るい人が書けば明るい空気に包まれているものですし、陰湿な人が書けば陰湿な空気に満たされている。

 それで喩えギャグ作品を書いても、ブラックな笑いが満ちているということになってしまうでしょう。

 個性とも言いますが、これは意図してコントロールなど出来たもんじゃない。人間性の発露ですから。


 二次創作もそうです。

 原作に対して何をか言いたい、その意見を作品という形にして発表しているのです。

「わたしは○○が大好きだー!!!」かも知れないし、「○○と△△はお似合いなんだー!!!」かも知れません。「わたしの思うに□□□はきっとホントはこんな子なんだよー!!!」でもいいのです。

 その想いに共感する人が、ぺらっぺらの同人誌に1000円近い金出してでも買ってくのですよ。

 それだけの価値を見出している、ということなのです。


 人が価値を付けるのは、何か形を持ったモノに対してだけです。

 テキトーに作り出されたモノには、カタチはありません。

 面白がってもらおうという想いは、面白がってもらおうというカタチになっているものです。

 その想いに、人は共感する、価値を感じるのです。


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