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新・小説の(多分に独断な)書き方講座(脱皮中)  作者: まめ太
第二章 作者というブランド
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第六回 テーマ・理念・哲学

 社会人ならば、一度くらいは企業哲学という言葉を聞いたことがあるでしょう。

 コンセプト、ね。

 この場合の”哲学”というのは、モットーとも言えますし、その企業の戦略における中核とも言えます。

 何事をやるにしてもまず最初に照らし合わせる”中心の考え”とでも言いましょうか。

 ここがしっかりしてるかしてないかで、企業の方針も強固になったりブレブレになったりします。


 作者でも同じことが言えます。独自の哲学がある人とない人とでは、書くモノの重みが違ってくるそうなので、なかなか興味深いものがあります。

 で、読者=ユーザーが購買の基準とするものも、実はこの”企業コンセプト”だったりするのです。


 ありませんか? 名前で買うって。


 判断材料に、その商品の中身そのものよりも比重が大きくかかるのが、企業名であり実績です。

 実績というのは、過去の商品のクオリティです。

 さらに、一貫して全商品に息づく”中核”という価値観があり、その価値観を目当てに、ユーザーは名前買いをするという仕組みです。『期待値』、『信用』とも言いますね。


 さて、作者に当てはめましょう。


 全作品通じて、一貫して一つの価値観で統一されている、ということです。

 作者独自の世界観だとか言うでしょう、アレです。

「安心の虚淵クオリティ」とか言うでしょう、アレですよ。


 作品毎、その時の流行りごとに意見が違うってのは、信用できますか?

 世間で流行っているモノばかり追いかけて一貫性がない、という人です。

 信用出来ない=ペラペラ、という評価でしょう。軽い人間性との評価を受けたのです。

 その人の哲学は「とにかく流行に乗る」という事だと見えたのです。

 作者に哲学があり、作品にはテーマがあり、読者はこの二つを総合して判断を下すわけです。

 たとえ本人は何をも表明していないとしても、行動で勝手に判断を下されています。


 テーマというとお堅いものを思うかもしれません。

「面白ければ何でもいい」という思いで行動するなら、それが貴方の哲学です。

 読者も、賛同ならば受け入れるというだけのことです。同じ価値観のファンが付きます。


 作品にはテーマなど要らない、と言う人は、それがテーマなのでしょう。

 テーマとは”主張”とか”主題”とかですから。

 そういうものを一切入れたくない、という気持ちもまた、テーマなのです。


 宮崎駿監督が、なにかのインタビューでこんな意味の事を言ってましたね。

 曰く、喩えどんな悪人が敵でもヒーローの手は汚したくない。だからコナンはムスカに手を差し伸べているんですよ、と仰ってました。

 それが監督の哲学なんでしょう。全作品通じて、ヒーローは不殺ですよね、そういえば。


 堅苦しく考えることはありません。

 自身のメッセージを軸にするだけです。その方が取っ掛かりが楽なんですよ。(笑



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