第三十九回 注意事項&テーマの本当の意味
○人物描写は、その人物の立場に立って考えてみる。登場人物全員。
まぁ、当たり前の話だったんでうっかりしてましたん。(笑
主人公とか主要登場人物以外の人々がペラッペラで、まるで記号のようになるってのは、これが原因。登場人物を、それぞれで別個の人間としてその人間の立場と考え方でもって描写するってことです。だから、逆説的に、大変な作業になるから登場人物は少ないほうがいいって事になりますん。(笑
○批評する時、される時に注意すること。作者のスタンス。
これ、ピクシブで批評グループ入ってて何度か衝突して気付いたことです。最初にきちんと説明した方がいいね。
私はわりと他人様の逆を行くタイプだったようで、本当に何度となく衝突する羽目に陥りまして。(苦笑
自分の目指すスタイルですね、私の場合だと【ハードボイルド文体:写実主義でシンプル(けれど内容は雑多に詰めてテーマを浮上させるスタイル):文章表現に美術的価値を置かない:内容は複雑:ラノベか一般エンタメかでまだ揺れている】って感じになりますかね。
とにかく、文章をどうのこうの、と"文章そのものにもコダワリを持っている"タイプの評価者さんとは衝突しまくりでした。(笑
私は、今ここで書いてるこの文章と小説の文章と、分け隔てする理由もないんですよ。(笑
そして、シンプルな文章でありながら、内容的にはものすごく雑多です。一本道なんて事はほぼありません。書き方の本を読んでても、テーマに沿って不要な事柄は草抜きしなさい、と書いてあるんだけどね。庭に喩えて、雑草のない方が綺麗だ、と。けどそれは先に言った"文章にコダワリがある"人の理屈なんだよ。私は、草ぼうぼうの庭の方が自然だと思う。だから、草抜きはしない。文章の美よりも、リアル感を優先。て事です。
だけど、これが逆の人とかとは、ものすごく衝突してしまうんですよね。それこそ、鍵括弧内の句読点と同じ理屈で衝突し、同じ理屈で和解するってのの繰り返し。
スタイル次第で、文章の形式はガラリと変化します。文章には正解などないって事です。
ゲームをね、作った時に如実に表れたんですよ、この私の独特のスタイル。(笑
探偵モノでね、ゲームだから分岐するじゃない、だからってんで「まったく関係ない事件」のヒントも沢山放り込んでさ、ヒントを拾い歩いてる段階では混乱を極めるような作りにしたんだよ。なんせ本題と関係ない事件が3つくらい入ってるじゃないですか、ヘタに進むと他の事件を解決する結末。
それでさ、その方式が気に入ってしまったわけですよ。(笑
だって、リアルなんてのはそれの連続でしょ? 皆が好き勝手、それぞれの事情で生きているのであって、一本道に無駄なモノが無いってのはそもそも現実じゃ有り得ないんだもんさ。そういう作品世界が私の世界。(笑
で、それはセオリーからは外れてるもんだから、衝突しちゃうんですよね。私の手法を知らない人とは。(笑
○テーマに沿って文章を構築するのがプロット。
で、ここですよ。テーマに沿って作るから、テーマに沿わない無駄は配置されないって事になるわけだ。
けども、そうはいかないんですよ。プロットを作ることによって省かれる無駄ってのは、作者が意識せずにうっかり置いてしまった雑草だけなんです。意図的に置かれる雑草は、ちゃんと配置を決めて置かれる。(笑
全てを把握するってことですよ。
で、テーマというものですが、別に主義主張なんかじゃねーです。(笑
ほれ、「この物語を一行に要約しなさい」てのあるじゃん、アレだ、アレ。一本通ったスジ。それの事です。勘違いが多いんで、いつのまにか主義主張の事だみたいになってるけど、テーマってのは「主題」って意味で、「タイトル」ってことです。さて小説を書こうか、と考えて、まずはどういう話にしようかと考えた時に浮かべた『AとBが恋に落ちてHする話』という一文、それが「テーマ」です。その、最初に決めた筋道の一番芯の部分からは外れないようにしろって意味。で、私のスタイルはその本流というか、幹に、らせん状に蔦がめいっぱい絡まってる状態ってことですよ。
この、蔦を絡ませようとかの思考だって、幹があってこと考え付くことですね。で、冒頭をどうすればインパクト出るかとかの工夫だって、芯が決まってなきゃ効果的な仕掛けは施せない、そういう意味でテーマは真っ先に作らねばならず、テーマを中心に据えるために設計図が必要だ、という意味っすよ。
○批評すること。
で、テーマってのが何だってのが解かったとこで、批評する時に大切な事ですが。
他人様の作品を読んでみて、この「テーマ」を探すわけですわ。この作品の中心はなんだろう、と。要約すると何が言いたいのか、ってのは『AとBが恋に落ちてHする話』ってのになるわけですわ。
で、ここをしっかりと把握したらば、今度は枝葉を見て、ここ関係あるの?て箇所を指摘して、書いた本人がついうっかりだったら、伐採しましょ、て話なわけです。
意味のない部分は付けない。けれど、先に言ったように、私のスタンスだと関連性のないエピソードとかもくっ付けてんだよね、それはどうなのかっていうと、これは意味はあるんだ、関連はないけど。
だから、批評の際の注意は、スタンスってのがあるから、内容について関連性がない事柄であっても意味が割り振られている場合があるから、迂闊なことは言えないってことですだよ。(笑




