第三回 代替え品の需要
さて、フォロワーというのは「フォローする人」という意味でしょうね! おそらくね!
何をフォローすると言うのでしょうか?
彼らはトップ作品の模造専門ですから、トップグループのフォローでしょう。
トップの作品を読んでいると、なにせトップは少数ですから、痒いところに手が届かない読者が出てくるわけです。足りないモノを補った作品を作り、それを提供する、フォローする、それがフォロワーという事です。
そう考えると、模倣品と言えばイメージが悪いけれど、役に立っている! 必要とされている!
読者の選択の幅を広げ、小説というジャンルを豊かに盛り立てているわけです。
水着売り場が色とりどり、ブランド品はお高い、ブランドってのがそも嫌だ、そういうニーズを満たすのが、フォロワー企業の商品という事です。だから、似たような体裁でなければ逆にウケない。
では、フォロワー企業はそういったスキマ産業で甘んじていていいんでしょうか?
もちろん、目指すべきはトップグループに決まっています。
今に見ていろ、僕だって。です。
けれど物事には順序があります。トップを目指す前にまずはチャレンジャー、No.2に付けなければ。
そして、これが大事ですが、優れたアイデアはこの時点では出しては駄目です。(笑
フォロワーは、「模倣する集団」です。だから、優れたものはパクられます。そして、フォロワー作品を求める読者層も、パクりには寛大というか、気にしないからです。大損、です。
それはいつか自身がNo.2に入り、トップに迫った時の「隠し玉」として取っておきましょう。
フォロワー時代の作品では、新しいアイデアなど入れなくていいのです。常に練り直し、ツギハギで充分。
読者が本当にはどの作品のファンであり、その本家作品のどこに不満を持っているのか。
リサーチが第一です。自身は、どの作品のフォローをしているのか。
読者の不満を解消してあげることで、その読者は本家からあなたに乗り換える。それが狙い目です。
そうやって、トップやNo.2からシェアを奪うことによって、あなたの作品は知名度を上げていきます。
ある程度の知名度を得た後に、隠し玉の新アイデアを投入した作品で勝負を掛けるのです。
それが、”戦略”です。