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新・小説の(多分に独断な)書き方講座(脱皮中)  作者: まめ太
第五章 パーツごとの注意
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第二十四回 読まれない=面白くない

 まず、CMの大切さは先に述べました。

 知られてない事と、読まれない事とは、同じじゃないという話を今回はしましょう。


 私は以前の講座では、「好きなように書いて、それを気に入ってくれる読者が居ればいい。」と書いています。

 その基礎姿勢は今でも変わりません。

 読者に媚びるために流行のジャンルの話を無理して書くなんて、まっぴらごめんです。

 けれどそれと、「読んでもらえるように工夫を凝らす」事とはまるで別のことですから。


 自身の書いた話が面白くないかどうかは、解析機能付きのサイトに発表していれば一発で解かります。

 アクセスの多寡ではありませんからね?

 アクセス数そのものは、単純に、知名度です。知らなければ辿り着きようがない、というだけの数字です。


 1ページ目のアクセス数に対し、2ページ目に進んだ人の数が何人居るかで解かります。

 1ページ目が三桁近いのに対し、2ページ目以降は一桁だというような人は、まず面白い出だしではないって事です。さらに、2ページ目に進んだ人たちが更新ごとにどんどん減っていくなら、続きも面白くない。

 これがその後はほとんど減らないのなら、出だしや序盤が面白くないだけなんでしょう。

 私の作品は典型的に、序盤がダメなようです。数字は正直です。


 で、完結後にどんどん減っていく作品ってのも、これも面白くない作品です。

 口コミだとか色々な要素がありまして、知名度が低い作品でも時間が経てばじりじりと伸びる。

 減っていくということは、単純に露出というブースターが切れて正体がはっきりしただけの事です。

 流行りものなどは、ここに、面白くない以外の理由として、「旬でなくなった」というものも掛かってきますから、けっこうはっきりと見えます。「旬でない」という事は、読者にとっては「面白くない」なので。


 面白い小説というものは、そもそも旬も流行りも関係なしに、読んだ人は面白いと感じます。

 面白いと感じるファクターは色々とあり、推理物のトリックだったり、群像劇の複雑な人間関係だったり、戦記の戦いの場面だったり、それはぜんぶ「面白い」で一括りです。


 読者を掴むための工夫というものには、CM方面と内容方面とがあります。

 とにかく露出を増やし、宣伝し、目を通そうと思う人を多くする努力を「CM方面」とします。

 もう一方の「内容方面」というのが、私がここで口をすっぱくして言い続けている事柄です。


 冒頭が悪いというのは、「読者を引き込むことに失敗している」という意味なのです。

 その最初の一行、最初のエピソード、最初の1ページでは、読者は興味を惹かれなかったということ。

 流行だとかメジャージャンルだとかの問題は、アクセス数だけのことで、1ページから2ページ以降の数値の変動には関わりありません。(読者を釣るような真似をしていなければ、ね)


 間違えないでください。

 紹介文を読んで1ページ目へやって来た読者は、その時点では「読む気があった」のです。

 1ページ目を読んで、「引き込まれなかったから」出ていってしまったんです。

 「続きが気にならなかったから」閉じたのです。


 どんなテーマやジャンルであれ、「読んでみようという興味はあった」という事をお忘れなく。

 1ページ目を開いた読者が続きを読まなかったのは、「期待に反して面白そうじゃなかった」からです。


 だから私は冒頭にこだわって、しつこくこの部分の解説を行っています。

 読んでもらおうと努力することは、自身の書きたいものを曲げるということではありません。

 妥協だと考えている人は、自身が独りよがりになっている事に気付いていないのです。


 読者を引き込む文章、それは技巧です。

 読者に読んでもらうという事がそんなに大事か、と反発している人は、自身がズレた感性を培っていることにさえ気付いていないんですよ。巧い文章なら、たとえ興味なく開いた1ページ目だったとしても続きを読まずにはいられないんですから。


 続きを読んでもらえない=文章あるいは構成が下手なんです。


 対して、そもそも1ページ目を開いてもらえない、だとしたら単純に不人気のジャンルであるか、CMが足りないのです。


 読者を釣ったり、カテゴリ詐欺を冒すことの無意味さも、理解してもらえたでしょうかね。


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