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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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今日のスロット

作者: ラクダ
掲載日:2026/06/14

 土曜日。

 いつも平日に同じ時間で起きているせいか、休日なのに6時に起きた。

 まだ寝れるな...

 今日スロットをしに行く。

 今週の新台であるアニメを版権としたものがでた。

 そのスロットを俺は打ちたい。

 その新台を打てなかったらスロットを打つのをやめてゴルフの打ちっぱなしに行こう。

 最初は軽い気持ちだった。

 「もう少し寝れるな」

 俺は二度目の眠りについた。


 起きると7時20分だった。

 抽選まで一時間もある。

 ゆっくり支度をして車で15分ぐらいのパチ屋に行く。

 朝ご飯を食べていないため同じ敷地内にあるコンビニでささみと塩むすび、カフェオレを買った。

 そして、軍資金5万円を下ろし手持ちには合計で7万円ある。

 準備は万端だ。

 買い終えるとちょうど8時20分だったため、抽選に向かった。

「あれ?」

 俺は目を丸くした。

 いつもは人が並んでるはずの入り口に人だかりはなく、看板が立っていた。

 看板を見るとラインで抽選を受け付けていた。

「この店もラインで抽選するようになったのか、前までは30分前に並んで機械で抽選していたのにな」

 俺はこのパチ屋に朝一から並ぶのは久しぶりだった。

 最近は昼ぐらいにきてちょっと打ってやめることが多かった。

 なぜなら、そのほうが出費を抑えれるからだ。

 あと、朝起きるの面倒だった。

 俺はすぐにラインで抽選の受付をした。

 番号は開店の15分前にラインで発行される。

 それまで時間があるため車でさっき買ったささみと塩むすびを食べながらアニメを見て時間が来るのを待った。

 15分前になり、抽選番号が発行された。

 66番。

 不吉な数字だ。

 しかも新台をとれる気がしない数字だ。

 とりあえず入り口に向かい列に並んだ。

 朝一初当たりが軽いのを少し打ったらやめようとか、パチンコで一万円だけ使おうか...

 もしとれなかったらどうしようと考えていた。

 そうこうしていると時間になり入場した。

 台確保券をもらい速足で新台に向かう。

 空いてるやん!

 心の中でガッツポーズした。

 4台しか設置されていなかった新台がまだ三3台残っていた。

 どれにしようか...とデータを見ようとすると後ろから来た人がその新台に座った。

 すぐにまた一つ埋まりあと1台しかないためとりあえず座った。

 まだ新台が出てから一週間もたっていないからか俺が座った台は最大出玉3000枚ほどだった。

 大丈夫だろうか...

 ほかの人もケータイでその台のことを調べたり、台のデータを見ていたため他の人もまだ打っていなかった。

 座ったままデータを眺めるが考えても仕方がないのでとりあえず打つことにした。

 サンドに1万円をいれ、レバーを叩く。


 『リンクスタート』


 知っている言葉とともに画面が動き始める。

 期待と不安が絡み合いながらボタンを押していく。

 演出を見ながら進めていく。

 基本的に規定ゲーム数やポイント、レア役でATをゲットできるかどうかのジャッチするCZを目指して、その後そのCZの約50%を通すことでATをゲットできる。

 朝一。

 俺は天井だ。

 ゲーム数が一定までいったため、CZが確定で当たる。

「来たか...」

 俺はこういう2分の1を当てるのが苦手なのだ。

 ほかの台でも俺は2分の1を全然当てれない。

 そして運命の時。

 この台では、右側に銃がありその引き金を引くことでジャッチすることができる。

 CZの最終ゲーム、引き金に指をかけ引く。

 パンッと乾いた音とともに画面が消える。

 あたりだ。

 脳が委縮するような感覚とともにATが始まる。

 ATは、初期獲得できる枚数が決まっており、それを回収しながら規定ゲーム数やレア役で獲得できるコインを増やしていく。

 基本的には敵を倒してから2分の1のジャッチを通す。

 そうすることで獲得できるコインが増える。

 そしてこれを3回通すことで上位CZが来る。

 上位CZも2分の1である。

 そしてその先にある最強特化ゾーンを俺はやりたい。

 ATが始まり、17ゲーム。

 ここで敵と戦うことができるかもしれない煽りが来る。

 俺はその煽りをスルーする。

 落胆とともにボタンを順に押していく。

 ここでレア役のスイカが出る。

 バトルに発展する。

 そしてバトルに勝った。

 大事なのはここからだ。

 ここを通さないと意味がない。

 これから俺は2分の1を通さないといけない。

 3ターンありその間になんでも役を引けば確率は上がる。

 俺はその間に2回リプレイを引いた。

 そして、ここでも引き金を引くことができる。

 パンッ

 乾いた音とともに脳が委縮する。

 最高だ...

 自然と体がうしろのめりになる。

 獲得できる枚数が100枚増えATが続く。

 だが、そこから発展せずすべてのコインを獲得しATが終わる。

 ここから次ATをするのにどれだけお金を使うのだろうか...

 少し憂鬱な気持ちで引き戻し区間を打つ。

 基本的に引き戻しは来ないと考えながら打っている。

 だって来ないんだもん。

 そんな時だった。

 手が止まる。

 左リールのバーが上段で止まったのだ。

 その下にはチェリー。

 中段チェリーだ。

 目を疑った。

 これまで3年ほど打ってきたが一度も引いたことがなかった。

 そして今日初めてそろった。

 手が震えた。

 恐る恐るボタンを中、右と押す。

 TAが始まった。

 確率を調べると約16000分の1。

 嬉しかった。

 だが、ロングフリーズを引いてほしかった。

 そうすれば上位ATに入っていた。

 気を引き締めて引き続きATを続ける。

 だが、何もできずにATが終わった。

 俺の中段チェリーは150枚ほどの価値しかなかった。

 複雑な気持ちだ。


 その後もいい調子でATにいれて何回か2分の1のジャッチを2回通したり、終了画面で高設定示唆(強)が出たり、引き戻したりなど台の挙動はよかった。

 だが、お金は3万円目に入っていた。

 そして俺は今日一番の見せ場がやってきた。

 順調にATを続け、なんと2分の1を3回通すことができた。

 念願の最強特化ゾーンができるかもしれないチャンスがやってきた。

 上位CZ。

 俺は震える体を落ち着かせるためにトイレに行った。

 だが、震えは止まらなかった。

 飲み物も買おうか思ったがまだカフェオレが残っていたためトイレが終わるとそのまま席に着いた。

 最終ゲームでレア役を引いたり、強レア役を引くとあたり濃厚。

 CZの前にエピソードが流れる。

 そして今日の運命がかかっているといっても過言ではない上位CZが今始まる。

 5ゲーム。

 俺はこの5ゲームに全力で挑んだ。

 スイカ。

 チャンス目。

 チェリー。

 なんでもいいレア役来てくれ...

 1ゲーム。

 そしてまた1ゲーム。

 次々のゲーム数が進む中、俺はレア役を引けないでいた。

 そして最終ゲーム。

 ここですべてが決まる。

 お願い。

 頼む。

 指先を銃の引き金にかける。

 ゆっくりと深呼吸し引き金を引く。

 いつものパンッと乾いた音が聞こえず、画面が暗転する。

 当たらなかった。

 上位ATが取れなかった。

 悔しい。

 悲しい。

 自分の運のなさに嫌気がさす。

 この台をやめて帰ろうと思った。

 俺が辞めたらほかの人が打ったら上位ATにはいるんだろうな、どうせ俺が打っても当たらない。

 でもまだ13時だった。

 諦めるのはまだ早いまだお金もある。

 ご飯も食べていないが、台の挙動はよかったため続行した。


 だが、そこからはATになかなか入らずATに入っても伸びずに台のグラフは滑り台のように下に向いていた。

 6枚目。

 そろそろ財布の中身が空になりそうだった。

 近くのコンビニでお金をおろせばまだできるがこれ以上お金を使いたくなかった。

 TAが終わり次のCZで外れたらやめよう...

 2つ左の台で上位CZをとれた画面が見えた。

 いいな...

 しかも虹色に光っていた。

 これは当たり確定なのだろうか...

 羨ましい。

 投資6万9千円。

 天井まで打った。

 最後のCZ。

 諦め半分、期待半分。

 結果は、外れ。

 後700ゲーム打てばATが確定だがにあと3万円かかる。

 でも、どうせ俺が打っても当たらない。

 俺が席を立って誰かが打ったら上位に入るんだろうな。

 また、そんなことを考える。

 だがもう金は使いたくない。

 もう帰ろう。

 疲れた。

 腕がつかれた。

 心が折れた。

 荷物を持ち席を立って帰路に就いた。

 約7万円。

 あまりにもでかい出費に心が締め付けられる。

 中段チェリーや上位CZもできたからまだましか...

 そんな風に今の気持ちから立て直そうとする。

「ちょっと節約するか」

 いつも外食するかコンビニとかで弁当を買うが、自分で材料を買って料理して節約しようと思った。

 料理といっても炊飯器に米と一緒に肉と野菜を一緒に炊くだけだけど。

 家に帰りご飯を食べてアニメを見る。

 夜10時そろそろパチ屋が閉まる時間だ。

 あの後どうなったのか気になる。

 自分の台が、2つ隣の台が。

 2つ隣のほうは伸びていてほしいという気持ちもあった。

 だが、自分の台だけは伸びてほしくなかった。

 本当に、本当に。

 スマホからさっきの店のデータを調べる。

 2つの隣の台は4000枚程度出ていた。

 俺の座っていた台は...

 伸びていた。

 グラフは上に伸びてプラス域まで上がっていた。

 プラス2500枚。

 少なくとも俺のを合わせて6000枚は出ていた。

 ......

 最悪だ。

 見なければよかった。

 俺は無力だ。

 最悪だ。

 俺が辞めて次のATぐらいで上位にいっている。

 最悪だ。

 隣にあったいらないカードゲームを破る。

 最悪だ。

 気を紛らわすためにお風呂に入る。

 最悪だ。

 最悪だ。

 最悪だ。


 俺はXからパチンコスロットに関する投稿にすべて興味がないを選択し、YouTubeも同じようにした。

 データを見れるアプリも消した。

「もう、パチスロはやめよう」

 俺はパソコンに向かい小説を書くことにした。

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