"Lessons from the Road"
俺と下野のエアーチケットのキャンセルを示した
グループチャットの近松の書き込みが目に留まった。
瞳
「私の帰りの便も変更願います。大分→宮崎」
下野
「宮崎発で間違いないですか?鹿児島じゃない?」
瞳
「はい宮崎です。ここ志布志からだとアクセス
時間は同じくらいらしく、
海岸沿いの景色がキレイらしく」
下野
「日時は予定通り、
火曜日のお昼前後の便でいい?」
瞳
「それは、美鈴さんが会長の返事待ちって
言っておっしゃってましたぁ。ご確認ください」
下野
「(´△`)」
<・・美鈴からの・・見て無えぇ・・>
「下野ぉなんで早く教えてくれ無えんだぃ
・・美鈴の」
「えぇー・・!」
俺は慌てて内容を確認したが、然程の大事ではなく、
西郷どんと利治さんの候補地選択の意見が
合わない事と、その候補地全てを巡ると1週間でも
足りないというメッセージだった。
松田
「美鈴、お二方の意見を地図付きで資料に
まとめてくれや。あと本田見てるか?
拓海もその資料観て意見くれや。
そもそも志布志は情報不足だかんよ、
斎藤からのデータも待とうや。
今回はそろそろ切り上げなよ」
下野
「という事ですので、火曜日のチケットを押えます」
Net環境を考えると、国内の移動は新幹線がいい面では
あるが、忙しいものだ・・
それだけ生産性は上がってる筈。どう考えても、
日本と来たらダメが過ぎる。西郷どんが言う
『ソンは知っている』は買い被りが過ぎるが、
民主主義国家に生まれ育ったと思い込んでる大衆の
過ちも有るが、そう誘導する連中こそが現代日本を
創った者達だと言う事くらいは知ってる・・ふとまた、
こんな事を考えていたら腐った政治家のトボケた
顔が浮かんで来やがる。変えてやる。
いや・・変わるはずだ。
「おう。お帰りぃー。どないやったぁ?
美鈴は元気やったかぁ?」
真っ直ぐに事務所に帰るとまず、道場から
カオルの大声が飛んでくる。
「おうよ。みんな変わらねえよ。
美鈴早よぉ志布志で旗揚げになりそうなんよ」
「は?なんやシブシ? シブシってぇ?」
「ああ・・鹿児島の志布志市って所なんだけどさ
、西郷どんの奥さんの故郷なんよ」
「志布志かぁ!はいなぁーあれやろぉサンフラワー
が停まるとこやあー ほうかぃなぁー へぇー」
<やっぱこいつの声を聴くと安心するわ>
「どうよ?1週間、変わり無かったかぃ?」
「なぁーんも変わらへんがなぁー
あっ孫はんが来たわぁ、川崎はんとぉ。
よぉーさんジュースを差入れやぁー言うて
置いて行ってくれたわぁー」
「へえそうかぃ。電話はほぼ毎日あるけど、
んな事は言って無かったけどなぁ・・
まあもらっとこや」
「ああ。もう半分無いしなぁー ハハハハハあ」
「ん?スティーブは来て無いのかよ?」
「来とうでぇー あれらはチビっ子連れて
山登りやぁ。今日は登山Dayやぁー」
「おお!そうだったなぁ。んで?スティーブに
ここを任せる話はしたのかよ?」
「ああしたでぇー。やる気まんまんやぁー
心配いらんでぇー ハハハハハあ」
スティーブはSteven Takayuki Motokiという名で、
アメリカ生まれの日本系で、日本語は下手だが
日本の武の魂は熱い奴だ。道場生からの
信頼も厚く、中々のイケメンで、何処からか手に
入れた刀と侍甲冑を
身にまとっては写真や動画を世界に発信している。
カオルがそう言うなら任せればいい。
「じゃさ、来週からの東北には一緒に行こうぜ」
「お?今度は東北かぁ?ええなぁー行くでぇー。
どこどこ行くんやぁ?」
「向こうの候補地は変則でさ、スーパーシティー候補
とは関係ない所ばっかだけどよ、仙台に入って
そのまま岩手、青森、秋田、山形んで最後に
福島に行ってって感じ」
と、玄関口にキックボードで現れた池野。
「おかえりなさぁーい!」
「なんだぃ 今日は休みじゃ無えのかぃ?」
「ららら・・ランさんとか皆んなは、
休んでますけど、
俺はしたい事いっぱいですぅー。あっ!
金曜日に153.25まで落ちましたでぇ・・
ド円・・」
「・・池ちゃんよ・・そん位なら介入じゃ無えだろ。
調整は入るモンよ。逆に来週は伸びるわな。
お前さんの頭ん中はチャートしか無えのかあ?
まあ好きなんだろうけどよ、来週の何処かで、
拓海って奴が来るからよ。
そいつと違う事もやってみなよ」
「ははは・・はぃ・・そそそ・・
そやけど、何を?」
「サプリって言ってたわ。お前さんのECも
使えるだろうしな。何でも開発から手掛ける
と面白いモンだぜ」
「ははは・・はぃ・・それも頑張りますがぁ・・
俺、ランさんの仕事・・マーケティングに
めっちゃ興味・・興味って言うより、
真剣にやりたいんですぅ」
「ほう。いいじゃないか。お前さんのSNSでの
マーケは枯葉だわ。枝ばっか作ってっから、
その葉は枯れるの待つだけなんよ。
しっかりと根っこを広げた幹から創り込みなよ」
「あああ・・あれですかぁ?松田さんも
マーケティング、解かるんですかぁ?」
「お前さぁ・・誰に言ってんだぁ あ?」
「いいい・・いや・・ランさんが多くの
クライアント相手にSNSマーケ
やってるんは判りますけど・・」
「ったく・・俺が仕組んだんだぜぇ・・
お前さん、ただ単にランと居てぇだけ
じゃ無ぇだろうなぁ?」
「あ・・いいい・・いや・・
ちゃいますよぉー・・」
「そうかぃ?まあいいけどよ。んで?
ランにひっ付いてて、うちのマーケが
チィたぁ解かったかぃ?」
「ははは・・はぃ・・
松田さんが言う通りです・・
俺がやってきた事なんか、
枝葉的に過ぎませんわ・・」
「ほう。その違いは何だぃ?」
「はい。俺・・伸びへんのは分析してたんです
けど、あ・・基本は俺もDRM手法を徹底的に
勉強してやってましたんですが・・
核心の『教育』にぶち込むDMを
見向きもされなくなって・・悩んでました・・
『集客』は来ますわぁ、そやけど肝心な
『信頼関係』が構築出来へんから
売れませんねん・・」
「まあな。
どうせ毎日毎日、鬱陶しいDMを流してたんだろ」
「ははは・・はぃ・・そやけどお決まりですやん。
それ無くして販売には繋がりませんしぃ・・
そやから、ぶち込む文面を変えたり・・
悩んでますねん・・
んでも、ランさんの見てたら同じこと
しとる様にしか見えへんのですけど・・
サクサク販売表が増えてますねん・・」
「SNSの利も基本DRMでいいのよ。でもな、
うちはワンクッション入れてるのさ。あと、
中国市場ってデけぇマーケットにアプローチ
できてるからなぁ」
「TikTokフル活用してますもんねぇ。
DRMのワンクッションって何んですかぁ?」
「フン。それこそSNSの利よ。集客したら
『ファン』になってもらうのよ。
集客⇒ファン⇒教育⇒販売って流れになるな」
「ファンですかぁ?」
「言葉にするとな。そうだなあ、
明日の前にメモっときなよ。
集客後、目的の
・現状をこき下ろす。
・可能性を肯定する。
・敵がそれを邪魔していることを伝える。
・私がそれを解決できると約束する。
この4つがファン化の原則よ。あと、
教育に悩んでたんだろ?その原則もメモしろや。
・信頼の教育
・理想の教育
・達成手段の教育
・投資の教育
・行動の教育
この5つを分析してみな。
伝えられるモンが自ずと解かっからよ」
「へーーー!いやこれはぁ、なるほどですねぇ!」
「・・おまえ ホンマ トホホな奴っちゃなぁー」
「いや・・だからなんで関西弁なんですかぁ・・」
「フン。今日どうせ暇なら、博打のサイトの集客も
見直したほうがいいぜ。在り来りが過ぎるかんよ」
「はぁ・・たたた・・
例えば何処をどんな感じに・・」
「トホホぉ・・あんだよこの
『爆益!21,400円馬券的中』ってよぉ・・
どこにでも転がってるフレーズはよぉ。フン」
「はぁ・・ウソちゃいますし・・」
「ったく・・メモ追加じゃぁ。
『比較化するための4つ』
・『新規性』、これは、洗剤を使うから臭くなる!
みたいな『常識を覆すモノ』よ。あと、
マジ使えるデータ20選とか『網羅せれてるモノ』、
10万円の資金残り500円で最終勝負!てな
『ストーリ性』のあるモンとかよ。2つ目、
『生きる』だ。
ゲンダマ(お金)の為の、
『地位や名誉や収入なんかのステータス』関連。
21,400円馬券じゃなく、
1000円が214,000円のがいいべ。3つ、『死ぬ』だ。
この本能は人間なら興味深々よ。
暴力的なものやグロいモンには目が向くんよ。
最後、『興味の限定』だな。まあ、
そもそも博打好きがヒットするんだろうが、
もっと限定してみろよ。
45歳男性に限りみたいなよ」
「そうですねぇ!いやぁーよう解りますわぁ!」
「・・フン・・まあそんなんも全部生成ツールが
有るかんよ。明日ランから貰えや」
「はい!ありがとうございますう!」
<フフン・・まあ池野もまだまだ色んな事を
遣ればいいと思う。でも俺らが必至漕いで
創り上げたモンを、人が創ったモンを真似る
のには限界があるんだぜ・・
そこから先は、
自分次第だという事をいつかは教えないとな・・>




