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EQ @バランサー  作者: 院田一平
第2章
36/71

"The Market's Hidden Hands"

挿絵(By みてみん)





「Em có khỏe không? Công việc có thuận lợi không?

(元気かぃ?仕事はどうよ?)」


「ありがとうございます。私は元気いっぱいです。

ソン兄さんこそお身体を大丈夫ですか?」


忘年会以来に会うMai。早いモノでもう20年も

ここに居る。


「カオル、この家も屋根とか改装した方が

いいんじゃない?」


「ああ。ホンマやなぁ。そろそろ温ぅなるやろし、

ワシが屋根登ってやろかなぁー」


「いやぁまだ寒いぜぇ。それに、屋根だけじゃ

無えだろよぉ。

キッチンとかもさ、もうチィと使い易く

してやれよぉ」


「・・ほやなぁ・・業者に頼むわぁ・・」


「私は大丈夫よ。お金が勿体ないわ」


「Maiよ、屋根だけでもやっとかないと、

後々もっと金が掛かんだぜぇ。

ついでだからよぉ、

水廻りなんかもやった方がいいぜぇ」


「あああ・・あれですよぉ。ほほほ・・

助成金を申請したら

降りますよぉ。うちの実家もこないだ助成金

使こうて、

屋根もペンキも遣りましてん」


「ほう。そう言うのも有りだな。池ちゃん、

詳しく教えてあげてやぁ」



銭がどうでは無かったが、

このMaiの節約ぶりには小銭持ち

に成った俺らの戒めになっていた。


出石蕎麦を茹でながら池野の話しを

真剣に聞くMai、


「じゃあ私の今月のお給料を全部使えばいいわ。

それだけで出来そうでしょう?」


「ななな・・なんぼ?ですか・・

おおお・・お給料?」


「あらそうね。ソンお兄さん、

今月はボーナスも有りますね?幾らですか?」


「あぁ・・すまねえ、俺は知らねぇよ・・

オヤジさんかオフクロさんに聞いてくれよぉ・・」


「あらソン兄さん、あなたは会長さんでしょう。

お給料も知らないのはおかしいでしょう」


<ま・・たしかにぃ・・>


こっそりと、ランにメッセージを送ってそれが

判ったが、


「ああー。昨日がお給料日ね!確認してみますー」


と、Mai。


今日は2024年3月30日の土曜日、つまり31日の

月末が日曜日

=29日金曜日(昨日)が、ボーナスは別にして、

グループ全社の確かに給料日だ。



Maiから今月の給料を聞いた池野、


「そそそ・・そんなけ全部を使わんでも・・

助成金降りたら充分ですよぉー・・

ごっつい給料ですねぇ・・」



得した気分満開のMaiが湯がく蕎麦は、

カオルが大半だが全部無くなり、

他のスタッフへの土産は無しとなった・・



日和のいい日曜日、桜の咲きも気になったが、

池ちゃんの

相手も俺がするべきと朝から2人で事務所に

籠った。


「んで?昨日はどこまで理解できたんよ?」


「ははは・・はぃ。この単純なEMAが9日間と

いう事と、

買いの入りのブレイクと売りのブレイク、

それからチャネルラインの・・・・」



池野がやはりド素人では無いとは解るが、

核心は理解できていないことも判る。


「池ちゃんよ、その組込みがなんで必要とか、

そもそも何でそれらを組み込んだ上で、

単純なラインしか見て無いかってことだけどよぉ」


「ははは・・はぃ。そそそ・・

それも考えてはみたんですけど・・」


<・・腰・・据えるかぁ・・苦笑い>


「まあ1から行こうかぁ。そうだなぁ、

ボラティリティブレイクアウトは解るか?」


「はい!あれですよね。圧縮ですよね。

狭ぁなったボリバンとかが広がるやつですよねぇ」


「フフゥン まぁそんな感じちゃそうよ。

そんなに単純じゃ無ぇが、

俺がKhaさんって、あっ!

昨日のMaiの親父さんなんよ!

俺の師匠よトレードのな」


「へぇー松田さんにも師匠がいたんですねぇ!

しかもマイさんのおとうさんですかぁ!」


「おおよ。当時のKhaさんの周りは砂糖で

大儲けしたんだぜぇ」


「砂糖? ですかぁ・・へぇー」


「ああ。その頃から俺も勉強勉強でな、

いきなりブチ込んだ金なんか

アッという間にバイバイよ」


「なんでですかぁ?そんな偉い

師匠がおるのにぃ?」


「なぁ。まあ話を戻すけどさ。その手法が

ボラティリティブレイクoutだったんだが、

銭を失くす時は決まってルール違反の時よ。

それを無くしてからは

俺って凄いって思ったもんよ」


「そそそ・・それやのに今はなんでボラ

使ってないんですかぁ?」


「Bankerに取っちゃ都合が悪かったんだろよ。

ボラの現状と発表を狂わせたのよ。

もう機能しねぇ手法になっちまった」


「バンカーぁ? 銀行ですかぁ?」


「あっ、銀行じゃねぇぞ。

証券屋を含む機関投資家って奴らの事よ。

このロウソクの足を形成している連中の事さ」


「はぁ・・なるほど・・」


「ん?なんだぃ そこんとこも判らないかぁ?」


<・・あちゃ・・>


乗っちまった舟。いよいよ腹を決めて

時間を使うしかない。



「OKじゃ今の手法は置いといて、遡ってみんべぇ。

過去検証ってやつから行こやぁ。

池ちゃんはいつから入ったんだった?トレード」


「かかか・・会長ん所では丸2年です。

その前で言うと遊び程度で更に2年ほど前ですぅ・・」


「歴4年かぁ。んで?何を一番見て来たよ? 

株か?為替か?」


「ドル円とかクロス円が多いですぅ」


「ほう。ならそうだなぁ・・・・」



相場という根本をどう説くかを考えて

出した答え。




「んじゃ2021年以降の値動きで行くか。

ちょぃ待ち・・

おう。面白れぇ。2022年9月12日中に発表された

個人投資家の動向から行こや。見て見な。

2022年9月12日週の前の週が引けた時点の

週足チャートだ。

週で見てどうよ?誰が見てもわかる通り、

一直線に上昇が続いている状況だ。

この隣の山かな、当時意識されていたラインだな。

1998年につけた147.67という水準、

これが意識されてるわな。んで、そのすぐ上には

150円だ。

直近の動きがこの、2022年8月の末に高値を

超えてきた

というところだな。このボリュームの裏付けの

2022年の

9月13日公開のBloombergの記事を読んでみな」



「はぁ・・日本の個人投資家に14年ぶり安い

水準でも

円買い越しという記事ですかぁ・・」


「そう。大衆はドル円を売ってんのよ。

FXの取引所取引で日本の個人投資家が円の

買い持ちを抱え続けているんよ」


「円の買い持ちというのはつまり、

個人投資家はドル円を売ってるって事ですね」


「そうだ。その先に、金融緩和を維持する

日本と積極的な金融引き締めを進める

欧米主要国との間で

金利差は広がり、円の先安感は強いが、

相場の流れに逆らう姿勢が溜まっている。

一部の取引機関だけでも、

19万4825枚(訳2,776億円)の売り越しとある」



「一部ですけど方向はおんなじですもんね・・」


「そうだ。んで、結果はどのようになったのか

というと、見ての通りだ。

この意識されていた147円をあっという間に

超えてさらに150円も超えた。

んで、この日か、2022年10月17日だな。

日本政府による円買い介入というのが発生して、

大きく反落した動きだ。つまりよ、

ひと月以上売り越した大衆が退散してからよ。

悪意があるわな」


「悪っるぅ」


「この後も面白れぇわな。その次の週の

Bloomberg2022年の10月25日記事だが、

個人投資家の円売り拡大。

つまり、150円より上に行ったもんだからドル円

の買いが増したってことよな。

政府が介入しましたって

言わないモンだから、こういう時の大衆心理よ。

このボリューム見て見な。10月21日時点で67%。

前日の44%からドル円の買いが急上昇だ。

これが週明け24日じゃ68%に増えてる。

こうなるともう結果は分かんべよ。

この通り、年明けまで下がる一方だ」


「あぁーー俺もポジってましたわぁー・・

逆にぃ・・」



「だろうなぁ。もっと視ようか。ここだな。

日銀の総裁が交代だ。以降のボリュームは

ドル円安定志望よ。売りが増えた。

アナウンスも金融緩和を引き締めるって

いうモンだから、

円が強含むって思うわなぁ。

まあ、ところがどっこい、

また円が下がる一方って訳だ」


「・・腹立つわぁ・・

この時に勝っとった時もたまたまですわぁ・・

こうやって見たら情けないですぅ・・」


「まあそれでも大したモンよ。

あんだけ組に金を入れて来たんだからよ」


「・・もう限界でしたぁ・・」


「どうだい? 俺の言いたい事わかるかい?」


「はい。俺らみたいな大衆は大口の仕掛け

に嵌ってワヤ(大損)いう事ですね」


「ううん。違ぇなぁ。まあそうとも言うが、

俺が言うと『大衆の逆に張れ』だ」


「はぁ・・そやけどこれ見とったら、

逆張りした大衆が皆、

刈り取られてますやん・・」


「フフゥン。大衆だの逆だの、言葉に胡麻化され

無ぇで、

事実を視るんだよ。

今、お前さんが言う逆張りした

大衆ってのうは、その局面だろや。

週足も日足も大局の

王道に逆らうモンが大衆なのよ。

いいか。何回も言うぞ・・」


「あああ・・あーはいはい。

そうですよね!はい。

よう解りましたぁ!」


「ほんと解ったかぃ? もういいかぃ?」


「大丈夫です。個人投資家(大衆)の逆行ぶり

と言うのは顕著だと。それは罠であってそう

させられてると。

そやから仕掛け気が付いたらその逆、

つまり大衆の逆に

張ったらええし、そもそも相場っていうのは

その大衆心理を上手くクスグリながら

機関投資家(大口バンカー)が

作るモノであって、それこそが王道の方向性

やってことで、月足や週足や日足の方向へ行くぅ。

いうことですねぇ」



「・・えらいよう喋ったなぁ・・」


「ななな・・なんで関西弁ですのぅ・・」


「フフゥン まあそんなとこだ。基本中の基本はな」


「ななな・・なんとなく、EMAしか見えへん

このツール

の事も判りましたわぁ。

組込んである、ブレイクで

セットアップして、

コミットメントオブトレーダーも

サイクルもバリュエーションに季節と

時間要因とかのAI判断がエントリートリガー

になっとる訳ですねぇ!」



「ほう。解ってるみたいだなぁ フフゥン」


「まだ、もっと視て見てええですかぁー。

これもよう分からんのですぅ・・

MACDの様な・・」



「おう。MACDだ。どう組んであるかは宿題なぁ」




「こここ・・これもまたエゲツなそうですねぇ!」



「まあ時間は なんぼでもあるやんけぇ 

ボチボチしなはれぇー」


「いや・・そやから・・なんで関西弁・・」



「ほなワイは運動でもしてくるサカイに

アトはよろしゅうにぃー」



「もエエですってぇ~・・」







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