第51話 モブ商人はエビスの街に向かう
「拙者はトモエと申す。そなたたちの案内を任されておる」
シノブの従姉妹ということもあり、とてもしっかりとした印象を受ける。
トモエの案内で早速人のいるところへと向かうヘンソンたち。
ヘンソンたちが今いる場所はエビスと呼ばれる地域で、ここはトモエの父が領主として治めている。
ここエビスはヒノモトの玄関口とも呼ばれ、海からやってくる他の国はここからヒノモトに入る。
「そなたたちのことはオケアノスの面々から聞いておる」
どうやらオケアノスの船はヘンソンたちより先にヒノモトへやってきていたようだ。
オケアノスの人は大げさに話す節があるので、その噂に尾ひれがついていないことを祈るヘンソンだった。
「あれが父上が治める街だ」
ヘンソンたちの眼下に瓦屋根の街並みが広がる。
「おおー」
「凄い、王国と全然違う。ここがヘンソン君が来たかった場所なんだね」
「あの屋根の上は走りやすそうですね」
「確かに移動はしやすいですが、有事の際以外ではお控えくださいミーナ様」
エビスの街を見た面々は思い思いの感想を述べる。
「では街に参ろうか」
エビスの街に入るとそこは瓦屋根の家が立ち並び、まるで時代劇のセットに来たような感覚を覚える。
メイン通りと思われる道は人々が行き交いとても賑やかだ。
異国の人間に慣れているのか街の人たちはヘンソンたちを気にする様子はない。
「物珍しいのはわかるがまずは父上にお目通り願おうか」
どうやらヘンソンたちはここの領主であるトモエの父に会わなければならないようだ。
ヘンソンたちは街の奥にある大きな屋敷に向かうことになった。




