人生初のバトルイベント
最近、この小説を気に入っている…
「アップデートマジ神だわ〜…」
「そんないいもんかな?」
「俺にはよくわかりませんね…」
「私も」
ティーア、シュナ、バルあとアオの三人(と一匹)は、今新エリアのレインボースカイに来ている。見上げれば青空、地面は雲、目の前には素敵な虹が何本も続く、いかにもファンタジーな場所である。そんな三人、基シュナが狙うのは、このエリアにしか出ないらしい、虹の鳥だそうだ。
「ねえ、虹の鳥ってどんなの?」
「羽が太陽の光にあたったときに虹色に光るとしか…」
「情報量少なすぎだろ…」
「しょうがないでしょ!まだ誰も見つけてないんだから!」
「それより私はこの綺麗なエリアの絵を描きたいな〜」
「やっぱそうっすよね!こんなところでは、戦うより絵を描くとか穏やかなことしたほうがいいですよね!うんうん!」
バルは必死にティーアに合わせる。
「別に無理に合わせなくていいよ?」
「いいえ!俺は師匠の弟子なんで!」
「友達にすればよかったかな…」
「いや、もういいんじゃない?」
「なんかごめんバル君…」
「よくわかんねえけど、師匠のせいじゃありませんよ!」
そう…とティーアはこの弟子の純粋さに逆に心配になった。
「てか一個聞きたいんだけど」
「はい?」
「名前は皆に知られてるけど、見た目は知られてないのにどうやって見つけたの?」
「噂だとベレー帽被ってるらしいんで!」
「それだけを頼りに!?」
「はい!」
「ある意味すごい…」
「そうか?」
「てかバル、あんた職業は?」
「盗賊だけど」
「そんなのあんの!?」
「いや結構あるよ?盗賊は」
「マジかよ」
「むしろ絵描きがある方が珍しい」
「え」
「そうなの!?」
「あんたらね…」
ピロリン
『公式から新しい報告が来ました。』
「報告?」
ティーアが掲示板を開くと…
『皆様〜!見てらっしゃる?』
「あ〜!プリンセス〜!」
「あんたほんとプリンセス好きね…」
掲示板の前にプリンセスが登場するや否や、シュナはプリンセスファンモードになった。
『毎度おなじみプリンセスですわ!今日は皆様へ季節一度のバトルイベントのご案内をさせていただきます!もう知っている方は、ここで掲示板を閉じても構いませんわ!』
「閉じないよ〜!可愛いもん!」
「いきなりIQ2に!?」
「言わないであげて…」
『では、ルール説明です!今回のバトルイベントは個人戦、プレイヤー同士は戦ったり、協力したり…なんでもありですわ!ルールは至ってシンプル、相手のHPを無くした方の勝ちですわ!復帰できるのは三回までで、期間は一週間、ちなみにやられた場合、次の日のバトルイベントには参加出来ませんので、ご注意下さい!でも、その1日の内にレベル上げや新しい武器を買ったりするのもいいかもしれません!もちろん、強化アイテムの使用はOK、武器にも魔法にも、規制はありませんが、一つ、一撃必殺のスキルのみは、このイベントが面白くなくなってしまうので、禁止ですわ!では、以上です!明日のイベントをぜひぜひお楽しみに〜!』
その言葉を残して、プリンセスは掲示板から消えた。
「ほえ〜…バトルイベント…」
「楽しみですね!」
「そうだね〜」
「よっしゃー!今回こそは一位とる!」
「がんばれ〜」
「何言ってんのよあんたも出るの」
「へ?」
「マジっすか!?頑張って下さい!師匠!」
「な、なんでええええええええ!!?」
続く!
次はバトルか…がんばろ…