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人生初のバトルイベント〈三日目〉

三日目の朝、学校…

「バトルイベントつまらん…」

通学路でそう呟く茜。

「え!?あんなに楽しみにしてたのに!?」

「だって前まではまだ互角に戦えるやつがいたのに、皆弱くなってんだよ〜!」

「それあんたが強くなってるだけじゃない?」

「だまらっしゃい!!」

「まあまあ、いいじゃん!あんた何?戦闘狂?」

「誰が戦闘狂じゃごら!!」

「わー!」

(は、入りづれえ…)

澄春は困っていた。まさか自分の通学路があの優しい人と同じだとは思わなかった。どうしようどうしようと迷っていると、

「あ、新塚くーん!」

「ぎくっ」

「うわほんとにいるんだ口でぎくって言う人」

「別に変じゃないしいいじゃん!」

「絵真、あんたほんとにお人好しね」

「んー?」

「あ、えっと、その、えー…」

「コイツ、コミュ障か!?」

「なにコミュ障って」

「あんた純粋なのかアホなのかはっきりしなさいよ」

「はあ?誰がアホだ超人!」

「あんた…私が最も言われたくない言葉No.1を軽々と…」

「え?え?え?」

(やばい、こういう時どうしたらいいかわからない!助けて!伯父さん、伯母さーん!)

澄春は心の中で家で待っているであろう伯父と伯母の顔を思い浮かべ、助けを求めた。

〜〜〜〜〜

「間に合ったー!」

「いやあサンキュー新塚!小競り合いしてる内に時間ギリギリになって二人でパニック陥ってたら私ら同時に担ぎ上げて学校まで行ってくれるなんて!」

「いえ…物担ぐ位しか得意なことないんで…」

「なんで敬語?同じクラスなんだから仲良くしよーや!」

「はい…ん?」

茜の言葉に頷いた時、何か沢山の視線を感じた。

「?????」

澄春は少し怖くなった。そして同時になんとなくわかった。これは…嫉妬の目だ。

(波瑠咲さんを担いだだぁ?)

(駄目だ!波瑠咲さん!君は騙されてる!その男はきっと波瑠咲さんに触れたいが為にそんな事をしたんだ!)

(波瑠咲さん!そんなチャラそうな男から早く離れて!あいつ、俺達の波瑠咲さんになんかしたら許さねえからな…) 

(((ずるい…!)))

クラスの男子全員の視線が澄春に集まった。なんとなく彼ら皆茜狙いなのだとわかる。正直言って怖い。すごく怖い。そもそも自分は茜になにかしようとなんて思っていない。自分は茜より絵真が気になっているのだ。

(あの人の名前…絵真さんて言うのか…)

自分は地味でラノベによくいる主人公の友達ポジションにいると勝手に思っている絵真は、この話の主人公が自分だとは思っていない。そもそも今のラノベの主人公の多くは平凡で別になんでもできる可愛い女の子ではない。むしろ地味めで目立たない感じのが多い。茜の様ななんでもできるスーパー美少女。それこそ今の主人公の友達ポジションに多くいるタイプだ。が、それを絵真は知らない。

〜〜〜〜〜

シュウウウン…

「はあ〜…今日もつまらん奴らの相手かぁ…」

シュナがため息を付くと、

「つまらん奴とは心外だなあ〜」

「はっ!この声は…」

シュナの後ろにいたのは黄色いローブをきた同い年ほどの見た目の少年だった。

「ライズ…あんたなんでここにいんのよ」

「久しぶりにシュナちゃんに会いたくなってね♡」

と口説く様に言い、ウインクをするがシュナにはまるで効かない。

「嘘つけ。たまたま当たっただけでしょうが」

「うわぁお〜辛辣だね〜」

「私あんたみたいなチャラい男がいっちばん嫌いなんだけど」

「ゲームでしか会えないんだから仲良くしようよ〜」

「い・や・だ・ね!!」

「ふんっ!」

「ちぇ〜だめか〜」

「あんたがアルオン内の女落としまくってでっかいグループ作ってんのは知ってんだからね!あんたがいろんな女の子の憧れの的になってるせいで無謀な恋が増えていくのよ!」

憐れむ様な声でシュナは早口にそう語った。

「そんな事言うなよ〜俺の本命はシュナちゃんだぜ?」

「あ゙?お断りだね!あんたみたいな男、たとえゲームでも無理だっつーの!つか私らの共通点なんか同じ大賢者って事位じゃない!」

「それで充分でしょ?アルオンに大賢者は二人しかいないんだからさ。これもう運命だよ!俺達は巡り会うべき存在だったんだ!」

「あほらし」

「いきなり否定しないでよ傷つくじゃん…」

「一生傷ついてろ!さっさと始めるわよ!」

「へいへい」

「ファイア・ボム!」

「サンダーズ・レイン!」

炎に包まれた爆弾が空から落ちた雷達によって全て相殺される。二人の魔法がぶつかりあい、沢山の煙が舞った。二つともスキルではないが、とても強力な魔法だ。 

「おお!シュナちゃん強くなった?」

「フレア・パニック!」

「ちょ、卑怯じゃない!?話聞いてよ!」

「卑怯?私が?はっあんたが言えることじゃないでしょ?…私の後ろに魔法陣おいてるくせに」

シュナの後ろには常に時限式の魔法陣がついていた。

「あと何分で発動する?」

「え〜?言わなきゃだめ?」

「教えてくれたらすきって言ってあげてもいいわよ」

「あと8分で発動するよ!」

「よろしい」

「…好きは?」

「すき焼きって美味しいわよね」

「おぅい!」

「すきとは言った」

「いったけど!ずるくない!?」

「ファイア・リングズサーカス!」

「!っエレクトリカル・ボルト!」

炎の輪は再び雷によって相殺された。

「「これじゃ埒が明かない…」」

(いっそ至高技を撃って…いやだめ、あいつも至高技を使って相殺されるのがオチだ…恐らくあと5分位でトラップ魔法も発動する…)

(シュナちゃんやっぱり強いな…至高技撃とうかな…いやシュナちゃんも至高技持ってるし、最終兵器に任せるか。)

こちらは俄然燃えているようだ。

「ファイアローエグゼギュート!」

(え!?至高技撃っちゃうの!?)

「ヤベッ!スキル!サンダーボルトストームス!!」

レアレベル〈至高〉、ファイアローエグセギュート。サンダーボルトストームス。炎魔法と雷魔法のスキルで最もスキルレベルの高い技である。レアレベル至高と呼ぶのが長いので、世のアルオンプレイヤーは至高技と呼んでいる。そのスキルを発動されれば、こちらも至高技で対抗して打ち消すしか助かる術はない。ライズは急いで至高技を撃った。

「と見せかけて」

「え」

「ファイア・リングズサーカス!」

「げっ!」

至高技を撃った後は反動で数秒感動けなくなる。つまり、確実に魔法が当たる。とはいえ、避けても至高技。自分も至高技でだいぶ体力を削られた。

「でもこれなら勝てる!」

(トラップ魔法もあと一分残ってる。行ける!)

自分も至高技を出して終わらせようとしたその時!

バリバリバリッ!!

「なっ…!?」

だいぶ威力が高かったようで、シュナの体力は一気に0まで削られてしまった。

「ごめんごめん!8分だと思ってたけどほんとは7分だったみたい!」

「くそ…やられた!」

ライズはさもうっかりかのように言っているがそんな訳はない。ライズはシュナをはめたのだ。シュナに嘘の時間を伝え、体力を削る事を最優先に考えていた。シュナはライズのこういう所が嫌いなのだ。こんなふうに何度はめられたことか。

「あんたなんか…」

ザザザッザ…

シュナをノイズが包む。消える前にシュナはこれだけは言っておきたかった。

「だいっきらいよ!!!!」

ブン…

「ごめんね。俺、流石にこんな所で負けるわけにはいかないんだ。だってかっこわるいっしょ?」

ライズはもう消えたシュナにそう囁いた。

〜〜〜〜〜

「あちゃ〜…シュナ負けたか…」

「ほんっと最悪!」

「お、シュナおかえり」

「ただいま…」

「まあ明日は師匠の応援しようぜ!」

「そうね…負けんじゃないわよー!ティーアー!!」

「ちょっここで叫ぶなって!」

ザワザワ…

「なんだろ?」

「シュナ様と普通に話すなんてあのプレイヤー何者だよ…」

〜〜〜〜〜

その頃ティーアは…

「は〜…今日はとんでもなく強い人とか来なくて良かった〜」

今日は特に強いプレイヤーと当たらなかった為、戦闘などは割愛する。

ティーア:全戦勝利

続く

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