7/17

Grand Guignol with sizuki 7

グランギニョル　　シヅキ

ヴィルヘルムは詠唱を唱えた。

それはsaoやaro、cwのモノとは計り知れないモノだった。

彼の能力は死森の薔薇騎士(ローゼンカヴァリエ・シュヴァルツヴァルト)、それは簡単に言えば、全ての力を吸い取る薔薇である。

ヴィルヘルム

きゃーーーははははははははは、どうよ！力を吸い取られる気分はよ！

シヅキ

くっ！

ベアトリス

くっ！まさかここまでの力なんて

櫻井戒

、、、、、、、

ヴィルヘルム

おらおら、どうした！？まさか、このまま吸い殺されるだけって事はねぇーよなー？

シヅキ

っ！当たり前だ！！！

ヴィルヘルム

へっ！こぉーいぃー！

ヴィルヘルムが挑発した後、シヅキはヴィルヘルムに向かっていった

シヅキ

ヴォーパルストライク！！！！

ヴィルヘルム

おりゃ！！！

シヅキのヴォーパルストライクとヴィルヘルムは杭が生えている右手で手刀が繰り出される、両者の攻撃がぶつかり合い衝撃が伝わる

シヅキ

っ！！！うおおおおおおおおおおっ！

ヴィルヘルム

おらおらどうした小僧？もっと本気を出せやコラぁ！

ヴィルヘルムが回し蹴りをシヅキに繰り出そうとした瞬間、ベアトリスが詠唱を唱え、一筋の電撃が生じる

ベアトリス

私が犯した罪は

War es so schmählich,――

心からの信頼において　あなたの命に反したこと

ihm innig vertraut-trotzt’ ich deinem Gebot.

私は愚かで　あなたのお役に立てなかった

Wohl taugte dir nicht die tör'ge Maid,

だからあなたの炎で包んでほしい

Auf dein Gebot entbrenne ein Feuer;

我が槍を恐れるならば　この炎を越すこと許さぬ

Wer meines Speeres Spitze furchtet, durchschreite das feuer nie!

創造(ブリアー)

Briah―

雷速剣舞・戦姫変生！！！

(トール・トーテンタンツ・ヴァルキュリア)

Donner Totentanz――Walküre！！！

ベアトリスが詠唱を唱え、ベアトリスの真の力が発生する。そして、ヴィルヘルムに攻撃し、稲光が走るが如くヴィルヘルムに向けてベアトリスが攻撃を放つ、それはベアトリスが本気になった証拠である

ヴィルヘルム

おっと！

そして、硬直状態が解けて二人は衝撃でのけぞり合う

シヅキ

くっ！

ベアトリス

大丈夫？シヅキくん

シヅキ

え？うん、、、なんとかね、、、、

ベアトリスの冷徹さにシヅキは少し驚いている。いつもの優しさがベアトリスにないのだから、シヅキは心の中で思う、これがベアトリスの"本気"なんだと

ヴィルヘルム

っと！、へぇー結構やるじゃねぇーか？小僧、ベアトリス

ベアトリス

ベイ、私を甘く見ないで

ヴィルヘルム

ふはははははは、その冷徹さ、最高だぜ、ベアトリス！

ベアトリスが本気になる、それはつまり氷のように冷徹になる。いつも温厚で優しいお姉さん的存在が影も形もなくなるかのように

シヅキ

俺も、あの後仲間のおかげで鍛え上げられたからね

ヴィルヘルム

ふふふふふ、くくくくく、おいおい益々気に入ったぜ、シヅキ！

そして

櫻井戒

僕の存在も忘れてもらっては困るよ、ベイ

ヴィルヘルム

っ！？

その瞬間、櫻井戒の斬撃がヴィルヘルムに襲いかかる。だが、ヴィルヘルムはそれを間一髪のところで回避する

ヴィルヘルム

おっと、そうだったぜ、この中でてぇめーは一番警戒しないといけねぇー存在だったな、トバルカイン

そう、彼はこの中で一番厄介な存在である

櫻井戒

悪いけど、シヅキとベアトリスの背後には僕がいる、これが何を意味するかわかるよね？

ヴィルヘルム

あぁ、わかるぜ、言っちまえば、その小僧を守る"矛"(ベアトリス)と"盾"(櫻井戒)って事だろ？

櫻井戒

ああ、その通りだ

ベアトリス

私たちがいる限り、シヅキには指一本触れさせない

シヅキ

戒の兄貴、ベア姉、ありがとう！俺も全力で挑むよ！

ヴィルヘルム

はぁーははははは、くくくく、良いぜ、上等だ！

ヴィルヘルム

それじゃあ、もっと上げていくぜ！！！おい！ヘルガ！！！

？？？？

うふふふふふふ、くきゃきゃきゃきゃきゃきゃきゃ

ヴィルヘルム背中から一人の幼い女性が現れた。彼女の名はヘルガ・エーレンブルグである。ヴィルヘルムの母親である。

ヘルガ

ヴィル！ヴィルゥー！とうとう私が必要になったのねぇー！お母さん嬉しいわぁー！

ヴィルヘルム

ああ、だから、もっと吸い上げろや！

ヘルガ

うふふふふふふふ、くきゃきゃきゃきゃきゃきゃきゃ、行くわよ！ヴィル！

その瞬間ヴィルヘルムの創造(能力)である、死森の薔薇騎士(ローゼンカヴァリエ・シュヴァルツヴァルト)の力が増幅した、ヴィルヘルムの身体に生えている薔薇が増殖し、身体に杭を武装した状態となる。

ヴィルヘルム

うぉ！うっ！がっ！あが！あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！

ヴィルヘルムの挙動がおかしくなる、それは狂っている殺人者のように

ヴィルヘルム

くくくくくく、ふふふふふふふ、はーーははははははははははははは

ヴィルヘルム

ひゃーーーーーひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、くくくくくく、ははははははははははははは！

それと同時に、そこに存在するすべての"存在"が枯れ始める、花は枯れ、建造物は溶け落ちる、そして、プレイヤーさえも苦しみ出す

シヅキ

うっ！がは！く、苦しい、、、、、、

ベアトリス

まずい、シヅキくん、ここから撤退してください。

シヅキ

っ！大丈夫！

ベアトリス

しかし、このままだと君自身が死んでしまいますよ

シヅキ

平気だよ、、、、、はぁ、はぁ、はぁ、っ！

シヅキ

はっ！！！！

シヅキは気合を入れ直し、ヴィルヘルムに向き直す。

シヅキ

ヴィルヘルム！、お前に勝つ為に俺は今ここにいるだ！だから！

シヅキ

ここでけりをつける！

ヴィルヘルム

ほぉー

ヘルガ

へぇー

櫻井戒

、、、、、、、

ベアトリス

、、、、、、わかりました、では私も全力を尽くします

シヅキ

ありがとう

シヅキたちは体勢を立て直した

だが、ヴィルヘルムはそれを嘲笑うように言う

ヴィルヘルム

くくくくく、はははははははははは、こいつは傑作だぜ、だがよ

ヴィルヘルムは狂気に満ちた表情で彼らに言った。

ヴィルヘルム

"ここで道草食ってて良いのかよ？"

シヅキ

くっ！

ベアトリス

っ！

櫻井戒

、、、、、、、、、

そう、ここで争っている間にリウビアはヴァレリアたちに連れて行かれている。そして、一つはっきり言えるのは命の保障はどこにもないのだ。

ヴィルヘルム

てめぇーらが俺様と戦っている間にあの"小僧"はこのままだと"本当に死ぬぞ"

ヴィルヘルム

まあ、あの野郎どものおかげって言うべきか、余計な事って思うべきか、てぇめーらが焦るのはかえって好都合なんだよぉ

そして、シヅキに向かって言うのだ。

ヴィルヘルム

小僧、てめぇーを追い詰めるくらいにはな！

シヅキ

っ！、くっそ！

櫻井戒

そんな事、僕がさせるわけないだろ？　

ヴィルヘルム

あぁ？

その瞬間、櫻井戒は狂気に満ちた殺気を繰り出し、詠唱を唱える

櫻井戒

血の道と血の道とその血の道返し畏み給おう

禍災に悩むこの病毒を、この加持にて今吹払う呪いの神風

橘の小戸の禊を始めにて、今も清むる吾が身なりけり

早振る神の御末の吾なれば、祈りしことの叶わぬは無

創造(そうぞう)

許許太久禍穢速佐須良比給千座置座

(ここだくのわざわいめしてはやさすらいたまえちくらのおきくら)

つづく