Grand Guignol with sizuki17 最終回
Grand Guignol with sizuki17最終回
グランギニョルウィズシヅキ
キリトたちがその場を離脱した後
とある1人の少女が物陰から現れた
????
へぇー、和人くんを追って来てみれば、まさか、クリストフとシュピーネが居たとわねぇー
????
もう1人の坊は確か、風の刃に所属してる情報屋さんだったわね
????
でも、どうして、あんな所にいたのかしら、、、、、まあ、予想はつくからどうでも良いけど、、、、、それにしても、、、、、、
その少女の名はマレウス、聖槍十三騎士団黒円卓第八位、ルサルカ・シュヴェーゲリン=マレウス・マレフィカルム(魔女の鉄槌)、魔女である
マレウスはキリトたちが立ち去り、誰もいなくなった状態で木の影から現れたのだ
マレウス
はぁーあー、あのままクリストフと和人君がやり合ってくれたら良いのにぃー
マレウス
そ、し、た、ら〜、和人君が戦闘で消耗して、弱っている隙にぃ〜、和人君を"私のもの"にできたのになぁ〜
マレウス
はぁーあー、ざぁーんねん〜
マレウスはヴァレリアとキリトが対決して、キリトが弱っている隙に、キリトをマレウス自身のものにするつもりでいたのだ
しかし、キリトたちは戦闘を続けようとしなかったため、マレウスは残念そうにそう言うのだった、しかし
マレウス
でぇーもぉー、ふふふ
マレウス
和人君、驚くだろうなぁ〜
マレウス
"クリスマスに死なせちゃったあの子"が目の前に現れたら〜ふふふ
マレウス
考えるだけでゾクゾクしちゃうわねぇ〜
そう、マレウスにはまだ秘策があるのだ
それはデスゲームにてクリスマスにゲームオーバーになった"とある少女"の事である
マレウス
それにしても、、、、、、、
マレウスはヴァレリアが放った聖槍により、大きなクレーターのあたりを見る
マレウス
クリストフは何を考えてるのかしら、、、、、あの子を使って"何かを企んでいた"みたいだけど、、、、
そう、ヴァレリア・トリファ神父はリウビアを使って何かをしていた
この事は聖槍十三騎士団黒円卓のメンバー及び双首領ですら、知らないのだ
マレウス
、、、、てっきり、第二のスワスチカをあの子で開くと思ってたけど、そうでもないみたいだし、、、、、、まあ、気になるのは
ヴァレリアが最後に言っていたあの言葉
"やるべき事は済みました"
マレウス
まっ、考えるだけ無駄ね
そう言い、マレウスは背伸びをした
マレウス
うーーーーん!っと、さてと、ここにいる意味もなくなったし、私も帰りますかぁ〜
そう言い、マレウスは手を後ろに組んで、ルンルンとした、歩き方で帰り始めた
そして、歩きながら、妙な事を口にした
マレウス
和人くん、あの子と再会する日は近いかもね
第一のスワスチカが開かれた
そして、シヅキは審判の方舟の力により、櫻井戒とベアトリスを救った
これは、そこからの話である
ベアトリス
シヅキくん、一つ聞いても良い?
シヅキ
どうしたの?
ベアトリス
私たちって、シヅキくんの創造の加護を受けて、"この場に現れている"わけなんだけど、、、、、、その、、、、辛くない?
シヅキ
うんうん、全然辛くないけど、、、、、、
ベアトリス
そっか、なら良いんだけどね
シヅキ
?
櫻井戒とベアトリスはシヅキの創造位階の力によって、今、彼らは活動する事ができているのだ
つまり、創造位階が使用されていない時はシヅキの創造位階である"審判の方舟"の中でのみ、存在できるのだ
そして、永劫破壊を使用すると言う事は魂を消耗すると同じなのだ
つまり、使用にも限度があるのだ
櫻井戒
シヅキ、通常、永劫破壊を使用すると魂を消耗するんだ
シヅキ
え、そうなの?、、、、でも、ヴィルヘルムと戦ってた時、消耗は感じなかったよ
櫻井戒
シヅキ、あの時、君とベイは言わば、"相手から魂を吸われながら、相手の魂を吸う"、つまり、一種の無限ループ状態だったんだ
シヅキ
あ、、、、、
シヅキは櫻井戒から言われてから、そういえばと感じた
あれだけの形成位階と創造位階を使用していたのに魂の消耗はなかった
シヅキ
だから、俺はヴィルヘルムと戦い続ける事ができたのか
ベアトリス
うん、おそらくそうだと思う
そう言いベアトリスは続けた
ベアトリス
だから、あまり無理はしないでね、シヅキくん
櫻井戒
ああ、辛くなったら、僕たちの実体化を解除しても構わないから
シヅキ
うん、わかった、辛くなったら、そうさせてもらうよ
シヅキがそう言い終えるとベアトリスが話し始めた
ベアトリス
うんうん、でも、シヅキが戦闘を行う時は私たちも力になるからね
櫻井戒
ああ、僕たちがこの状況になっても、永劫破壊が使える、だから、いざとなった時は頼ってくれ
シヅキ
ああ、その時は頼らせてもらうよ!
シヅキはそう言い、櫻井戒とベアトリスはうんと頷くように微笑んだ、そして、ベアトリスが次の話題に話を変えた
ベアトリス
さて、私たちはこれからどう動けば良いかな、、、、
シヅキ
とりあえず、団長たちに会いに行く方が良いと思う
櫻井戒
そうだね、幻想の英雄組とキリトたちに会っておく必要があると思う
ベアトリス
ええ、そうね
シヅキ
よし、それじゃあ、団長たちに会いに行こう!
櫻井戒、ベアトリス
ああ!
ええ!
こうして、シヅキたちは幻想の英雄の面々とキリトたちと合流する事に決めた
しかし
シヅキたちや幻想の英雄組、そして、キリトたちはまだ知らなかった
これはまだ"恐怖劇の序曲に過ぎない"事に
本当の意味で真の戦いはここから始まるのだ
第一のスワスチカが開かれた時
ベベルスブルグ城にて
そこにいたのは聖槍十三騎士団黒円卓第一位首領ハイドリヒと第十三位副首領メルクリウスだった
ハイドリヒ
ふふふ、素晴らしい
ハイドリヒは心を昂らせながら歓喜に満ち溢れているのだ
そして、その隣にはメルクリウスがいた
メルクリウス
お気に召しましたかな、獣殿?
ハイドリヒ
ああ、実に良い歌劇であったぞ
ハイドリヒ
彼らの奮闘は正しく序章に相応しい
彼らと言うのは第一のスワスチカの贄となった櫻井戒とベアトリスである
彼らの魂や能力は贄となった肉体には残っていないが、彼らが溜め込んでいた魂の数が結果的にスワスチカを開くきっかけとなったのだ
ハイドリヒ
第一のスワスチカを開く贄としては素晴らしい団員であったな
メルクリウス
ええ、そのようですな、しかし
メルクリウス
彼らの魂や永劫破壊はどうやら"あちら側"に居るみたいですが、どうされますかな?
そう、櫻井戒とベアトリスはシヅキ側にいる
結果的に聖槍十三騎士団を裏切ったと言う事だ
ハイドリヒ
ふん、答えるまでもないだろ?
メルクリウス
では、追撃をなさるおつもりか?
普段であれば追撃命令を下すのだが今回は違うみたいだ
ハイドリヒ
否、追撃はしない
メルクリウス
ほう、率直ながらご意見をいただきたいのですが、よろしいかな?
ハイドリヒ
ああ、良いだろう
ハイドリヒは長い黄金の立て髪をかき分けて、話を続けた
ハイドリヒ
トバルカインとヴァルキュリアは卿が用意した者たちに元々加担していた、それは敵に値すると考えて良い
メルクリウス
なるほど、彼らに協力する、つまり我々に歯向かうと言うものですからな
ハイドリヒ
然りだ、そして彼らに猶予を与え、自身の立場はどのようなものかを考える暇を与えた、結果的にはスワスチカを開く礎となったがな
ハイドリヒ
しかし、彼ら(櫻井戒とベアトリス)の魂は未だに彼ら(幻想の英雄の面々とキリトたち)の元を離れない、それは我々に対する宣戦布告、言わば、我々を破壊(愛)すると同じなのだよ
メルクリウス
なるほど
メルクリウスは不気味な笑みを浮かべた
なるほど、やはりそう来たかと思うが故の不気味な笑みである
メルクリウス
獣殿の破壊(愛)を彼らの破壊(愛)が超えるかと言う事ですな
ハイドリヒ
然りだ、そして
ハイドリヒは黄金のオーラをより一層強め、メルクリウスに答えを導き出す
ハイドリヒ
私は約束の日に彼ら諸共、破壊(愛)するつもりだ
ハイドリヒ
過程はどうあれ、結果的にはそう言う事になる、語り合う場が変わるだけの事、つまり何の問題もないのだよ
つまり、ハイドリヒは櫻井戒とベアトリスを含む幻想の英雄とキリトたちを破壊(愛)、つまり彼らを殺すつもりなのだ
メルクリウス
ふふふ、なるほど、でしたら
ハイドリヒ
ああ
ハイドリヒは一つの答えを出した
ハイドリヒ
このまま"様子見"としようではないか、いずれ彼らと相対する時が来るであろう、その時まで楽しみにしておこう
メルクリウス
ではそのようにいたしましょう、獣殿
ハイドリヒ
ああ
そう言い終わるとハイドリヒは玉座から立ち上がり、こう告げた
ハイドリヒ
我々が"現世"に降り立つのも時間の問題だ
ハイドリヒ
スワスチカが開かれるたびに、私の不死騎士の士気も上がると言うものだ
メルクリウス
ええ、そして
メルクリウス
"我らの力"も元に戻ると言うもの、故に
ハイドリヒ
ああ
ハイドリヒは歓喜と期待と興奮に満ちた言葉で次のように言った
ハイドリヒ
約束の日(怒りの日)は近い、それまで存分にこの歌劇を楽しもうではないか、カールよ
メルクリウス
ふふふ、では、ご期待に添えるようにいたしましょう、獣殿
その瞬間、髑髏の虜囚と化した城は歓喜の雄叫びを上げていた
ジークハイル(我に勝利を)、ジークハイル(我に勝利を)、ジークハイルヴィクトーリア(我に勝利を与えたまえ)と
メルクリウス
ジークハイル
(我に勝利を)
ハイドリヒ
ジークハイル
(我に勝利を)
ハイドリヒ、メルクリウス
ジークハイルヴィクトーリア
(我に勝利を与えたまえ)
end
ソードアートオンライン
Dies irae Also sprach Zarathustra
(ディエス・イレ アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ)
に続く