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転生特典は「生物学」でした。~バンドメンバー&生物教師と往く異世界冒険譚~  作者: 片想い崩壊's
第一章:再会の時、冒険譚の始まり。
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第八話「かいぼうたいむ!」

『ねぇ祈光くん』


「ん?りえりえ先生?どうしたんですか」


『死骸って自由に使っても良いよね?』


「まぁ………そうですね。」


『解剖しようよ!』


「かい…ぼう…?」


祈光の脳が一瞬フリーズする。

自分たちで殺したばかりの相手を解剖してみようなんて

普通は思いつかないし、思いついてもやりたくない。

それを嬉々としてやろうとする辺りがりえりえ先生の

生物教師たる所以である。

と、そこで悠誠が怪訝な目をしてこちらを

見ていることに気づいて、祈光は軽く説明をした。

生物学が自身の魔法であること、能力に付随して

りえりえ先生の声が聞こえることなどだ。


「へぇ、祈光にはあの先生の声が聞こえとるんか」


「ん?悠誠には聞こえてなかったんか?」


「あぁ。急にお前が一人で喋りだしたから、

気でも狂ったのかと思ったぞ。」


どうやら悠誠にはりえりえ先生の声は聞こえて

いないみたいだ。

そこで、ふと気になって聞いてみる。


「りえりえ先生、悠誠にも声聞こえるように

する事って出来ないんですか?」


『あぁー、出来るよ。うん、出来る。

えっとね、ちょっと待っててね。

……これで、どう?悠誠くん聞こえる?』


「ううぇいっう!?びっっっくりしたぁー!」


『うん、聞こえてるみたいだね。』


「ありがとうございます。」


『じゃあ、解剖してみよっか』


「え?マジでやるんですか。」


『勿論だよ。さぁ、この鳥ならその辺りから

刃物が無くても開けるよ。』


「あ、ほんまや…ってあれ?何これ…。」


「どうした祈光、って、紫色の……石?身体の中に?」


『それは……魔石、だね。』


「魔石?」


『うん、それは魔石って言ってね、魔力の結晶のような

ものなんだよね。でも、魔物の身体の中に魔石が出来る

事なんて聞いた事もないんだよね。』


「へぇー、そうなんですか。」


『こんな魔力の塊が体内にあったら、普通は

不快感が凄い筈なんだよね。だから、

この怪鳥が凄く凶暴だったのも納得だよね。』


「あぁー、そんな理由があったんですね。」


「意外と解剖してみるのも面白いなぁ。」


『それにしても……珍しいね。本当に。』


「そんなに珍しい事なんですか?」


『うん、そうだね。本来魔石は、魔力と親和性の高い

鉱物である魔水晶に、魔力を注ぎ込んで作る

ものなんだよね。だから、体内にそれが

出来るのは、本当に不思議な事なんだよね。』


「それは…何でなんでしょうね…。」


「偶然魔水晶を食べて、魔力が篭ってしまったとか、

魔石自体を食べてしまったとかじゃないんですか?」


『その可能性もあるけど…あんまり魔物は魔石が

好きじゃないんだよね。』


「そうなんですか…。」


「謎ですね…。」


『まぁ、考えても仕方ないから、

もっと解剖してみようよ。』


「そうですね。もっと面白いものも見つかるかも

しれないですし!」


「祈光お前、めっちゃ乗り気なってるやん…。」


「何かさっきのでテンションあがってきてもうてんな。」


「まぁ、ちょっと分かる。」


『あ、ねぇ二人とも、それ!』


「えっ、何かあるんですか!?」


『膵臓だよ!怪鳥の膵臓はこんな感じなんだね!』


「………」


「………」


『え?どうかしたの?』


「いや…なんというか…」


「先生らしいなと、思っただけです……。」


『あ、あれは!』


「………………………」





__________________________




この後めちゃくちゃ解剖した。








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