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転生特典は「生物学」でした。~バンドメンバー&生物教師と往く異世界冒険譚~  作者: 片想い崩壊's
第一章:再会の時、冒険譚の始まり。
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二十五話「必要性の有無」

思わぬ所で筋力不足を突きつけられ、

精神的ダメージを食らった二人は、

店主に慰められて気を取り直し、武器探しを再開する。


「そもそも、兄ちゃん達の戦闘スタイルを聞いてなかったな。聞いてもいいか?」


「はい。」


祈光は、蟲体発現(バリアンテ)などを見せて説明し、

悠誠は左翼を展開したり、空震(レゾナンス)

見せられないので口頭で説明するなどをした。


「なぁ兄ちゃん達。」


「どうしましたか?」


「その戦闘スタイルだと、剣は別に使わなくないか?」


「あっ。」


指摘されて二人は初めて気づいた。

腕も虫に変える祈光と、弦を振動させる悠誠。

どちらも剣なぞ使わないのだ。


「あっ、じゃねぇよ!まぁそれはいいとして…。

そっちの虫じゃない方の兄ちゃん。」


「ん?聞き捨てならん言い方やったぞ?ん??」


突っかかる祈光を無視して悠誠は聞き返す。


「はい、なんでしょうか?」


「ちょっ、無視かよー、虫だけに。」


「………………。兄ちゃん、弦だったかなんだかを

弾いて攻撃するんだろ?指を保護する道具とかは要らないか?」


「え?あるんですか?そんなピンポイントなもの」


「あるって言うよりは、今からでも作れるぜ。」


「あ、じゃあ欲しいので、お願い出来ますか?」


「おう。指のサイズやら何やらを測らせて貰うぞ。」


そう言って店主は悠誠を連れていく。

無視された挙句に残された祈光は、一人で寂しく

並んでいる武器を眺めるのであった。


__________________________________________


「すまん祈光、待たせたな。」


「おうおうおう!長ぇぞぉ!?」


祈光の怒りは尤もなもので、悠誠はなんと

約1時間半ほども祈光を一人で放置していた。


「すまん、つい気になって制作過程まで見てもうた。」


「まぁ、もう良いよ。一人じゃんけん編み出したし。」


「うわ寂しい奴やなお前。引くわぁ…。」


「誰のせいでそうなったと思っとんねん!」


そんな風な事を話していると二人は直ぐに宿に着いた。


「んじゃ、明日に備えて早めに寝ますか。」


「せやな。じゃ、また明日。」


「おう。」


祈光は部屋に入ってため息をついた。

急ぎの案件なので魔石持ちの原因調査は、

早速明日から始まるのだ。


祈光を、急激な不安が襲う。

また、危険な目にあうのでは無いかと、身体が震える。


でも、立ち止まっては居られない。

祈光達は、沢山の恩を、この街で受けたから。


そう考えると心が少し安らいだような気がして、

祈光は直ぐに眠りにつくのであった。

短めです。

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