2・プロローグ
※文章化する際に神田莉奈先生の表現が不適切な場合は独自に訳訂正をさせて頂いております。
「拝啓、妾は神である。名前はまだ決めてない」
妾がこの世界で初めて読んだ書物の書き出しがこんな感じだったのでこんな感じで良いじゃろう。
こちらの文学にも精通しているとは妾は流石の神の一柱と云うところであろう。崇めるが良い。
今日は天気も良いし暇なのじゃ、妾の趣味は他神の創造した異神界の宇宙で知的生命体への飲酒のススメなのじゃ、それはもう飲み仲間が増えると色々と捗るしのぉ、ライフワークと言っても良いのじゃ。
今日も今日とて観光がてら遊びに行こうと宇宙環境省観光課のカウンターで入力端末を受け取り必要事項の記入なのじゃが…。
「しかし、毎度毎度決めなきゃいけない項目が多すぎんかのぉ?」
宇宙環境省観光課の柱共は何故こんなに基準だ法則だ次元だの面倒なこと扱う頭の硬い奴らばかりなんじゃろうのぉ。
ここだけの話、特殊やら例外とか矛盾とか名前付けたらその世界の物理学者が
頭を抱えるだけじゃろ?しかも嬉しそうにじゃ、アカシックレコードとかって設計図見せてやれば良いのにのぉ?
「キャラクターコンバートくらい実装しても罰は当たらんじゃろ?実装しないなら罰でも当ててやろうか?あぁぁん?」
悪い顔をして愚痴っても目の前の巨乳天使は感情が無いのでビビリもしないからのぉ。しかたがないので上から入力していく。
名前の欄に【酒神☆カンパリーナ】と本名を入力すると※その名前は利用できません、とエラーが表示された…
「なんでじゃ?!!」
怒りも顕に目の前にいる受付巨乳天使に詰め寄ると無表情に、だれぞが起こした事件で事後処理で1週間徹夜での復旧作業になったそうじゃ。
どっかの馬鹿な柱が起こした【ビッククランチ事件】から余計に厳しくなってしもうたらしい、迷惑な話だのぉ、神権限でのダイブが凍結されているらしい。
妾の所為ではないぞ?原因には心当たりはあるがの…二日酔いと一緒に忘れたしもういいじゃろ?。
名前をリーナ、年齢を1852歳と入力したら18歳になったがまあよいじゃろ?人族の寿命に合わせたのじゃな?。
もちろん性別は「女」
職業欄に触れると「勇者」「勇者・チート」「勇者・魔法系チート」「勇者・無職」「異世界召喚勇者」「異世界召喚勇者・情報特化型」「異世界召喚系勇者・近代兵器型(補給あり)」「異世界召喚系勇者・近代兵器型(補給無し)」・・・中略・・・「異世界召喚型勇者」「異世界召喚型勇者・無職」「異世界並行型勇者」「異世界並行型勇者」「異世界並行型勇者・武人」「異世界並行型勇者・魔法使い」etc.
「勇者多すぎじゃろ!!!」
思わず叫んでしまったが魔王系統も同様だったのじゃ、もういいのじゃスルーする。
勇者と魔王の項目を飛ばして進んでいくと…「戦士」「僧侶」「盗賊」「冒険者」「奴隷」「遊び人」この辺りはまともじゃの、ふむふむと頷きながら読み進めていく。
「商人」「商人・チート」「商人・無職」「異世界・・・中略・・・「農民」
「農民・チー・・・略・・・。
産業系もか…頭痛がしてくるのぉ…。
「蒸気技師」「賞金稼ぎ」「翻訳者」「公務職員」「ダンジョンマスター」「主婦」「浮浪者」「悪役令嬢」「ライバル」「不労所得者」
不労所得者は元々妾達の事じゃし、公務員って天使達の事じゃろ?、ライバルって職業かのぉ?。妾が興味を持ったのは「蒸気技師」「賞金稼ぎ」「翻訳者」この3つかの?詳細を見ていくことにする。
「蒸気技師」:蒸気技師は、火と水の魔石を使い発生させた蒸気を変換する原動機の制作及び開発を行う。
「賞金稼ぎ」:賞金稼ぎは、この世界の法律に従って犯罪者や逃亡者を逮捕することで報酬を得ている。
「翻訳者」 :翻訳者は、通訳及び翻訳を行う事により対価を得ている。
残念ながら「蒸気技師」はグレーになって選択不可だったのじゃ、職業は賞金稼ぎを選択。
キャラクターメイキングはまだまだ続く…レベル、ステータス、スキル等適当に取れる物を選択、ステータスは上限に設定したのじゃが、所詮は人類に与えられる数値を超えることがなかったのじゃ、ただ一箇所のスキル《酒魔法》が選択できる以外は。
「…って酒魔法ってなんじゃ?愉しくなってきたのじゃっ!!」
完成したキャラクターで早速申請してダイブ!!
…の予定が目の前に「本日の業務は終了いたしました」の立て札が置かれた直後だったのじゃ、楽しみはまた明日ということじゃの?出直すとしようぞ。
宇宙環境省観光課の建物を出ると日が暮れかかっておった。妾達が住んでいる【超天空の座】に昼夜を持ち込んだ神には感謝せねばならん。夜になれば公に酒が呑めるし、昼から呑めば開放感まで得られるのじゃ、たまらんのぉ。
通りの反対側の店の扉が開き一柱の男神が出て行くとこじゃった、特に仲が良い訳でも無いが挨拶しようと手を振るが気がついていない様子じゃしまあ良かろう、入れ替わりにあの店に入ることにする。
「天使ちゃ~ん、お酒おかわりねぇ~」
ドアを開けて無愛想な天使共の視線を受けながら店の奥に進んでいくと見慣れたバカ女神が上半身をテーブルに突っ伏して酒瓶を揺らしながら注文をしておった、この女神は飲み仲間というか喧嘩仲間というか腐れ縁というか、まあどうでも良い。
黙って反対側の席に座り酒とつまみを身振り手振りで同じ物を注文し正面で突っ伏してる女神の旋毛を人差し指で思いっきり押してやる。
「下痢になれ!禿げろ!ついでに胸の下で歪んでるそのおっぱいもげろ!!」
と念仏を唱えてやろう。
旋毛を押していた指を押し返しながら顔を上げた女神は、大泣きじゃった。
喧嘩仲間とはいえこう弱った姿を晒されるとやさしい気持ちで愚痴の一つも聞いてやろうではないか。
「聴いてくれるのぉ?」
要約するとじゃ。先ほど店を出て行った男神に「顔グロは好みじゃないので、別れましょう」と言われたそうじゃ。
最近は旅行先で日焼けサロンにでも嵌って全身がこげ茶色というか黒になってたからのぉ、好き好きじゃろうて、リア充は爆発すれば良いと思うので慰めの言葉などくれてやるものか!説明という愚痴を吐き出してまた突っ伏した女神。
旋毛を中指で抑え再度念仏を唱えておいた。
名前 :リーナ
性別 :女
種族 :人族
職業 :賞金稼ぎ
ランク:F
レベル:4
筋力 :49
俊敏 :49
魅力 :49
運気 :49
魔力 :49
年齢 :18歳
身長 :155
家柄 :不明
家族 :不明
スキル:《法令遵守》《捕縛術》《逮捕術》《酒魔法・特級》
見た目:赤紫毛ドリル
:スタイルそれなり
装備 :なし