表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我が家の愛神は酒神☆カンパリーナ先生 ~翻訳を任されましたが意味不明です~  作者: 酒神☆カンパリーナ/訳:神沢あつし
あとがき
1/18

1・あとがきから始めよう

こんにちは、こんばんわ、はじめまして、この小説の翻訳者、神沢あつしです。


 この物語はこの部屋の居候こと神田莉奈先生の体験記だそうです。

 繰り返しますが、神田莉奈先生の体験談でありノンフィクションだそうです。

 とても信じられる内容ではないのですが…。


「おーい。てれびぃ(テレビ)属性(チャンネル)を変えてくれー」


 今、チャンネルを変えて欲しいと声をかけてきたのが神田莉奈先生だそうです。

 神田莉奈先生の本名は、酒神☆カンパリーナ、…だそうです。

 本人がこっちっぽい(本人談)名前が良いと言うのでいろいろ参考にして神田莉奈と偽名を付けました。

 ☆の部分は発音も文字にも出来ないので「☆が可愛いからなんとなく」だそうです。本名は他所の国の言葉ですので翻訳者である自分には理解できません。

 神田先生が気に入ってるみたいですので本名は酒神☆カンパリーナで統一させていただきます。

 漫☆画○郎や、つ○だ☆ひろを参考にしたのかな?止めておけば良いのに。


 だそうです、だそうです。の繰り返しになって申し訳ありませんが小説やアニメの世界としか思えないのです。


 パソコンのモニターから視線を他の住人達に移し、それぞれ寛いでいる一匹と自称神と一冊の本を見るに、本当かもなぁと思いますが、翻訳作業を進めていきますのでお付き合いいただければ幸いです。



文字数にも余裕があるので近況報告を少々


「おい、聞いておるのか?」


 あとがきの締め切りも近いので集中していたら、先生がお怒りモードのご様子です。

 慌ててテレビのリモコンを操作し同居人の試合を見るために加入したケーブルテレビのペーパービューチャンネルへと変えました。

 自分と居候の衣食住の殆ど全てを稼いでくれる人の応援をしなければいけません。

 締め切りは守りますので編集さんごめんなさい、許してください。


 神田先生はチャンネル変更を確認し冷蔵庫に向かっています。

 ちなみに「てれびぃ」ではなく「テレビ」。

 「属性」では無く「チャンネル」と説明してるのですが…。


 「伝われば良い!」


 と一喝される始末。

 頑固なお年寄りを相手にしている気分です。


 作業用デスクからテレビ観戦用にソファーに座ると、我が家の座敷犬?が寄ってきて膝の上に乗ってきます。

 子犬?で軽いので苦痛では無いのですが試合中の攻防で子犬?の耳が忙しなく動くのです、可愛いのですがいつもちょっと試合に集中し辛いです。


 もう一人、というかもう一冊の本はライトノベルを読んでいます。何を書いてるか自分でも説明しにくいのですが。

 本が本に覆いかぶさってページでライトノベルのページをめくっていくのです。

 たまに何処からとも無く笑い声が聞こえてきます、何度見ても慣れませんし不気味です。


 神田先生は冷蔵庫から持ってきた古いガラス瓶から手酌で呑み始めて。


「おっとっと」


 などと溢れそうになったお酒を口で迎えゴクゴクと飲み干しては。


「ぷはぁ~、昼から飲む酒は染みるのぉ」


 満足そうな表情でうんうんと頷いてますので機嫌は直ったのでしょう。


 最後は我が家の稼ぎ頭で大黒柱。

 他所の国の某組織の出身で総合格闘技をいうか体術というのか、詳しいことは自分の知識ではわかりません。

 テレビの中で海外のアナウンサーがMMAとかCQCと大声で実況しているのでそうでしょう。

 この大黒柱さんと出会った当時は2mを超える体格、真っ黒のコートに深々と被ったフード、左目は白一色の義眼?、それはもう畏怖の対象でした。

 今は瞳の模様のカラーコンタクトをしているので違和感は少ないでしょう。


「お、始まるぞ!稼いでこいよぉ!!」


 神田先生の応援と同時に画面には丁度本人が入場してきました。


入場テーマ曲は故郷の音色に近いということでスチームオルガンのゆっくりした荘厳な曲に和楽器の三味線や尺八でリズム。

 読者の方々も試合を見る機会がございましたら聞いてみてください。

 ハマります。


 トレードマークの漆黒の棺桶をロープで引きながら、ゆっくりと、ゆっくりと。

 観衆の期待感を煽るように、対戦相手の恐怖を煽るように、ゆっくりと。

 我が家の大黒柱は金網の中に足を踏み入れ床面を確かめてから対戦相手に背を向けます。

 フードを目深に被ったまま観客に向けた口元には嗜虐の笑みを浮かべると観客席の女性は軽く悲鳴を上げている人、VIP席の男性客は期待に満ちた目で見守っている様子が映し出されています。


 選手コールに歓声が重なり我が家の大黒柱の試合が始まるようです。


 試合の経過や結果は別のお話。


以下、謝辞です。

イラストレーターの…


 小説も翻訳も経験なく拙筆拙稿失礼致しました、最後までご覧頂きありがとうございました。

 よろしければ感想、評価等いただければ幸いです。


20XX年X月XX日 自宅にてテレビ観戦中の神沢あつし

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ