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8/10

幸せを願う少女は今日も幸せな夢を見る

ということでデート回です


ちなみに友人の感想は

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?

ということです

デート回なのにネ?

不思議ダネ?


人物表

ルカ

魔法使い そういえば魔法つかったこと無いですね


アリス・イン・ワンダーランド

管理者 竜はヘビみたいのとグランドドラゴンみたいなのです。いい例えが浮かばない…


巫女さん

魔法使い 作品を超えて出続ける子 知ってる人は知っているあの子 皆勤賞ですね


 ある屋敷のテラスで、見ようによっては大人にも見える少女が空を見上げている。黒髪の少女は鮮やかな赤いコートを纏っており、その下のドレスもまた赤い。


「まーったく…」


 誰も居ないテラスで少女は月を見上げながら一人呟く。


「約束を忘れたんですか…?困った人です」



□ □ □ □



 胸の痛みを耐えながら、鏡の前で身だしなみをチェックする。

 寝癖なし!目の下にクマは居ない!髪型よし!服装!一番綺麗だったネズミのプリントシャツ!赤いコートが綺麗じゃないのは…諦めよう。

 そのままにこりと微笑む…のは精神的にきついものがあったので、鏡へと別れを告げて玄関へと向かい、深呼吸。

 …よし!いざ行かん!戦いの場へ!


「よーほー」

「…」


 玄関を開けるとそこには巫女服の上に赤いコートを着ている、少女とも女性とも取れる子が居た。流れるような黒髪は長くなっていたが、首からは見覚えのあるペンダントを掛けていた。

 …どう見てもあいつと外見が一致するのだけれど…気のせいでしょう。気のせいなはずだ!気のせいでいてください…。


「んー?聞こえてないんですかー?」

「…」


 何処かの誰かさんが話しかけてきたので、無言で扉を閉めると鍵をかけ、チェーンまでつける。


「あれれー?どうしましたー?よーほー?開けてくださいよー?」


 扉一枚はさんだ向こうで彼女の声がする。

 ああ…コレは夢ね。そうだ、そうに決まってる。

 だが、いくら待っても向こうの声は途絶えることはないし夢から覚めることも無い。


「むむ…いいでしょう、そちらがその気ならこちらにも考えがあります!

 時には吸血鬼の館の扉すらもぶち抜いたことのある伝説の回し蹴りを放つときが来た様ですね!

 ふっふっふ…私に掛かればこんな扉一枚!紙切れの如くふっ飛ばしてくれましょう!」


 ああ…今日は厄日だ。

 吹っ飛ばされるとたまらないのでため息を付いて扉を開ける。

 家に帰ってきたら扉が吹っ飛んでたとか嫌すぎるでしょう。未だに家の主に出会ったことがないから居るのかも知らないけれど。


「よーほー」

「…」


 扉を開けると、そいつは先ほどと全く変わらない場所でニコニコと笑っていた。

 ああ…今日は素敵な日になるはずだったのに…。

 空を仰いでから視線を戻すとそこに居るのは巫女服。


「やーっと開けてくれましたね」

「…で?何の用?」


 こうなったらさっさと用件を聞いてさっさと帰ってもらおう。


「つれないですねー…久々の再会だというのに」

「ほんと…ここで会うとは思ってなかったわよ」


 手紙はどうした手紙は。


「で?いったい何の用?」


 もう一度言うと、そいつはなにやらもじもじと上目遣いになった。


「用がないと来ちゃダメですか…?」

「用が無いのね、それじゃさよなら」

「あ!待ってくださいよ!あります!ありますから!」


 無いらしいので歩き出す…がすぐに道をふさがれた。

 彼女は少しでも押せば倒れそうだが…侮る無かれ、いざ押してみたら倒れていたのは自分だったということになりかねない。こいつほど見た目と中身が釣り合ってない奴も珍しい。


「何の用なのよ…」


 …えーっと、名前なんだっけ?

 ジョニー?それは違う気がする。ジェントルマン?誰だ。ゴンザレス…似た感じの響きだったような。ああ、もういいや。


「魔法使いさん?」


 コレで大体あってるからいいでしょう。


「あー、そっちで呼ばれるのは初めてですねー。魔法使いっていうならルカさんもそうでしょう?」

「あー…」


 そういえばそうだったかもね。


「生憎と魔法使いは休業したの」

「それは初めて聞きましたねー。というより魔法使いって休業できるものだったんですかー」

「みたいね、私も初めて知ったし」

「ふむふむー」


 そう言うと彼女はなにやら嬉しそうに空を眺める。

 ああ…早くアリスに会いたい。


「そういえば知ってますか?」

「何?」

「魔法使いって奇跡を起こすものなんですよ?」

「それは初めて聞いたわね」

「はい、今考えましたから」


 満面の笑顔で言いやがった。

 その笑顔がアリスのものなら私はきゃっほーいと高ぶる己を静めるのだが…生憎と目の前に居るのはアリスじゃなくて、巫女服を着た不吉な少女。


「魔法使いは奇跡を起こす…いいフレーズですね…もしも生きてたらお姉さんにも教えてあげましょう」

「そう、それはよかったわね。それじゃ私はコレで…」

「ルカさんも使っていいんですよ?」

「生憎だけれど遠慮させて貰うわ。では私は…」

「お出かけですか?」


 さっきから出かけようとしてるだろ!

 わかってるよね?わかってて言ってるんだよね!?知ってるから私の目の前に立ちふさがってるんだよね!?

 …落ち着け私。この程度で怒ってたらこいつと過ごすのは無理だ。


「ええ、だから行ってもいい?」


 私が何とか鎮め、目の前で楽しそうにしているバカへと微笑みかけると。バカも微笑み返してきた。


「ダメです♪」

「…」

「…」

「…」

「…?」


 こいつ…もう…殴ってもいいかな…。


「ルカさんには大事な用があるので今行かれると困ります」


 彼女は沈黙をどう受け取ったのか、再び話をループさせた。

 …目の前のバカを殴るのは簡単だがその後が怖い。朝起きたらなめくじをふとんに突っ込んで「昨晩はお楽しみでしたね…」とかいう報復をこいつは平気でする。


「だから何の用なのよ…」


 だから私は耐える。なめくじは嫌だ。


「…実はですね」

「…」


 突然真剣な顔になったので、私も真剣に聞こうと気を引き締める。


「街に出たら春夏秋冬というお店がありまして…そこに竜鍋といお鍋が…「用あるんじゃないのかよ!」」


 何なんだよこいつ!何しにきたの?竜鍋ってあの胡散臭いアレでしょ!?まったく関係ないじゃない!


「もう…ルカさんはせっかちですね…そんなに生き急ぐとあっという間に死んじゃいますよ?」

「…で、用件はそれ?」

「ボクはただルカさんとお話がしたいだけなのになー?あっという間に死んじゃう友人が居ると嫌だなー?」

「…」


 そいつは俯いてちらりちらりとこちらを見てきて非常に鬱陶しい。

 しかも表情はさっきのままの真剣な表情のままというのが余計にシュール。人ってこんなに表情と言葉の内容がばらばらに出来るものだったっけ…?まぁ、相手は人かすらもわからないのだけれど。


「あー、わかったわよ。で?竜鍋がどうしたの?」

「いえ、それはもういいんです」

「…」


 …誰か助けて。


「ルカさん、このままだと帰れなくなりますよ?」

「へぇ、意外と早いのね」

「ボクとしてはどちらでもいいのですけれど、一応教えるだけはしておこうかなーと思いまして」

「ちなみに期限はどのくらいあるの?」

「長くて1週間ですね」

「そう…」


 話している間は無かった胸の痛みがまたぶり返してくるが、それを気取られないようにして彼女へと告げる。


「悪いけど、私は戻る気は無いわ」

「そうですかー」

「意外とあっさりしてるのね?」

「まぁ、そこはルカさん次第なので私は何も言いませんよ。お出かけでしたね?ではではいってらっしゃい」

「教えてくれてありがと」


 彼女へとそう告げると隣を通り過ぎようとする。しかし、私の動きはコートを引っ張る何者かの手によって止められた。いや、何者かって一人しか居ないんだけれど。


「あ、今日はコートは置いていってください」


 どうして?とか疑問を持ったら面倒なことになるだけなので、素直に従おう。でもそうすると武器が隠せないわね…。


「ルカさんはでーとに武器をもってくんですか?」

「…置いてくわよ」


 彼女の意図はわからないけれど、そろそろ約束の時間が迫ってる…気がするので素直に従う。

 それにしても、コートも武器もないと落ち着かないわね…。


「コレでいい?」

「うむうむ、ではいってらっしゃいー」

「行ってきます」


 もう行ってもいいようなので彼女の横を通り過ぎていく。


「あなたの幸せな夢が続くことを祈ってますよ、ルカさん」

「…?」


 後ろで誰かの声がしたので振り返ってみたが、そこには誰も居なかった。

 …もうこんな時間?早く急がないと。

 軽く空を見上げて時間を確認すると、気持ちの問題か、いつもより軽い体を待ち合わせ場所へと急がせる。

 胸の痛みはまだ引かない。



□ □ □ □



 頬をつまむのが好きだった。

 無表情なあの子が、そのときだけはわかりやすく感情を見せてくれたから。

 だから私は、膨らむものが好き。



□ □ □ □



 古ぼけた水族館前の待ち合わせ場所に行けば、そこには想い人。そう!待ちあわせ!すなわちデート!何で家からじゃないのかはよくわかんないけれど、白いワンピースを着て髪に青いリボンをつけてそわそわと落ち着きを無くしているアリスはとても可愛い!


 …そわそわ?

 …アレ?

 待ちあわせの時間何時だっけ…?

 彼女に見つからないように木の影に隠れながら無言で空を見上げる。本日は快晴、饅頭のような雲が2つ3つ、ぽんぽんふわふわしている。

 時間は…記憶違いじゃなければぎりぎり間に合ったはず。

 となれば…記憶違いか!

 どうする?こうなったら滑り込み土下座で許しを請うか?…それをして、冷めた目で見られたら私は死ぬ!

 こうなったら…正直に言って何とか許して貰うしかない!

 愛があれば何でもできるのだよ!


 ということで、数秒の間時間を共にした友へと別れを告げて彼女の元へと歩き出す。さらばだ友よ…また会う日があったらソレは私がダメだったときだな。


「あ…」


 テクテクトコトコと歩いていると目があった。もう逃げられない!覚悟を決めろ!


「ごめん、待った?」

「え、えと…その」


 とりあえずお決まりの文句を言ってみるが反応が薄い。というかこの反応!コレは遅刻説が濃厚になってきた!コレは拙い!


「えーと…ごめん!」


 先手必勝、謝るに限る!

 世の中コレで済まない事はかなり少ない!はず!


「へ?」

「…へ?」

「えーっと…」

「…」

「…」


 気まずい沈黙が流れる。


「…んと、遅刻ではないと?」

「じゃないと思いますよ?」

「…」

「…」


 と、いうことは…どういうことだ…?


「えっと…ですね」


 空を見上げると少し遠い目をしていると、赤い顔のアリスが呟くように言った。


「その…早くルカさんに会いたいなー…とですね…」


 そして俯いくともじもじとし始めるアリス。

 こう…この子を見てると頭に血がですね…。

 …ヤバイ、何か出そう。


「ソ、ソッカー」


 棒読み気味なのは決しててんぱってるわけではない!

 決して無い!


「…」

「…」


 む、無言なのは恥ずかしがってるわけでもない!

 たぶん無い!


「い、いこっか?」

「…はい」


 そのままぎこちなく二人、歩きだす。


「…あ」


 時折お互いの手が触れて声が出る。


「手…繋ごっか?」

「…」


 俯いたままこくりと頷いたのを確認して彼女のちっちゃい手を繋ぐ。

 というかなんだこの雰囲気は!今更過ぎるぞ!お風呂にも入った仲ではないか!

 でも今考えると、ちゃんと待ち合わせして行ったことって無いんだよね…。まぁ、周りに人が居ないからいいけど…人が居たらヤバイな。

 どうやら私たちにバカップルはまだ遠いらしい。いや、女の子同士でもバカップルって言うのか知らないけど。

 彼女と手を繋いだとき、じくりと胸の痛みが自己主張するように強くなった。


□ □


「おおー」


 暇そうにしている受付の人にチケットを渡すと水族館へと入ると、アリスが楽しそうに目を輝かせた。

 今ではさっきの様な雰囲気はなくいつもどおり。それにしてもアレは何だったのだろう。


「水族館は初めて?」

「はい!」



 聞いてみるとぽけーと輝くような笑顔。


「このあたりだと海とかって無いですから泳いでるお魚って見たこと無いんですよねー」

「そうなの?」


 そういえば山は見たけど海は見たこと無かったわね。


「ルカさんは海は行った事ありますか」

「あるわねー」


 あるも何も実家が海と隣接してるような家だったし。


「どんなのどんなのー?」


 そのまま楽しそうにしている彼女と話しながらゆっくりと見て回る。

 しかしその歩みもあるコーナーへと辿り着いたときに止まった。書いてある文字は…世界のクラゲ展。…誰が得するんだコレ。

 私の想いも気にせずアリスは熱心にふよふよと動く性別不明の刺胞動物を眺めている。

 当然、その間放置されている私。

 しょうがないので私も彼女にならってクラゲウォッチングを試みてみるも、何を考えてるのかわからなくて腹が立ったので数秒で断念した。

 そんなことをするなら、クラゲウォッチングをしている彼女をウォッチングしていた方が目と心の保養になっていい。


「…」

「…」

「…楽しい?」

「はい!」

「そ、そう…」


 …何が面白いんだろう。

 それにしてもこの子は昔から変わらないなぁー。


「…」

「…」


 しばらくの間ぼーっと見ていたけれど、ふとあの子の頬を摘む。

 んーむ、相変わらずやわい…。


「んー?」

「いや、なんとなく」


 不思議そうにこっちを見てきたあの子の頬から手を離すと、ぼーっとクラゲを眺めることにした。

 そういえば、クラゲが好きだって昔聞いたっけ。



□ □ □ □



「あの子の記憶を消してはもらえないでしょうか?」

「…本気ですか?」

「ええ、お願いします」

「わかりました…ですが一つ条件があります」


 私が精一杯の誠意を見せるためにお辞儀をすると、彼女はどこか悲しそうに了承をした。


「消した記憶を戻したくなければ、彼女には今後近づかないでください」


 その条件はとても簡単なもので、とても難しいこと。けれども…。


「ええ、わかりました」


 その程度の条件であの子がまた笑えるようになるのなら、私は他に何を望むというの?



□ □ □ □



 その後、のらりくらりと動き回っていると中間地点らしきとこへとたどり着いたので食事となった。

辺りを見渡しても相変わらず人は居なく、暇そうな店員があくびをしている。

 …大丈夫なのか、この水族館。

 まぁ、水族館のことを気にしてもしょうがないので手元のメニューへと目を落とす。

 想像通りというか何というか…見事に海産物ばかり。


「アリスは決まった?」

「んー…」


 大きいメニューとにらめっこしているアリスに話しかけてみると、まだ悩んでいる様子。


「ルカさんは決まりました?」

「んー…私は天ぷらにしようかな」


 一番無難そうだし。


「ふむぅ…それじゃ私はコレにしますー」


 そういって指差した先は…刺身盛り合わせ。

 …マジで?


「…えっと、ホントにそれでいいの?」

「はい!」


 一応聞き返してみるとぺかーと笑顔を向けられた。

 いや、そのアリスさん?刺身って生だよね?それって色々と大丈夫なの?いや、たぶん大丈夫なんだけど…その、一応旅をしていた身としては火を通さないと生理的にダメかなーというかですね…。

 私が悲しき旅人の性に悩んでいる間にも注文は取られ料理が運ばれてくる。

 私のは予想通りの天ぷら。まぁ、無難な味でしょう。

 アリスのは…。


「それ、ホントに食べるの…?」

「んー?」


 皿の上には何やらうにょうにょとしている赤いものが乗っかっていた。コレは…蛸だっけ?どう見ても食べれる形してないんだけど…大丈夫なの?


「ルカさんも食べます?」

「い、いや、私は自分のがあるから」

「そうですかー…美味しいんですが…」


 そういってにゅるにゅるを口に運ぶアリス。

 …美味しいようにはとても見えない。


「ん…?」


 しばらく目の前の食料を消費する作業に慎んでいると、アリスの様子がおかしいことに気づいた。何やらスカートの中に向かって囁いているように見える。


「どうかした?」

「へ?い、いえ何でもないです」

「そう…」


 そんなどう見ても何でもないような顔で言われてもナー?

 見たところ問題はスカートにあるらしいので、よっこらしょっと彼女の足元へと視線を向けると、何かと目が合った。


「…」

「…」


 それはヘビみたいな竜だった。アリスと戦ったときに傍に居た2頭のうちの1頭だろう。

 だが、問題はそこではない。

 そいつは、アリスのスカートの中から顔を出していた。


「…」


 無言でアリスの方を見ると、彼女は隠し事がばれたような顔をしていた。


「…」


 無言で竜の方を見ると、そいつは不思議そうに頭を傾けると、スカートの中へと戻っていった。


「…」


 沈黙すること数秒。

 己竜め!あの時に殺しておくべきだった!いや、今からでも遅くない!武器は…置いてきたんだった!ガッテム!

 いや、何も殺す必要は無い!むしろ変われ!今すぐ私と変われ!


「ル、ルカさん!めっ!」

「…はい」


 怒られた。



□ □ □ □



 一悶着はあったけれども無事食事も終わり、またぶらぶらと水族館内を練り歩くと、大水槽とかいう看板を見つけた。

 何でも上下左右が水槽になってて身近で泳いでる姿が見れるとか何とか。


「ルカさん、ここ行ってみましょ!」


 興奮気味に手を引っ張るアリスへと連れられながらその場所へと向かう。

 そこにあったのは水色の世界。空から太陽の光が数本降り注いでいる、とても幻想的な世界。

 見上げれば、水の中なのになぜか月が見えた。


「ルカさん?」


 誰かの声がするけれど、私はその月から目が離せなくなった。

 それは、私が捨てた苗字と同じ、水の月。

 じわり、と胸の痛みが強くなる。

 どうして?


「ルーカーさーんー?」


 私は、ただ一緒に過ごしたいだけなのに。


「…ルカさん?」


 山田隊長も、山口さんとも…ただ一緒にいたかっただけなのに…。

 どうして、みんな居なくなるの?

 どうして…上手くいかないの…?


「ルカさん!」


 胸の痛みに耐え切れなくなり、蹲ると誰かに支えられた。

 その誰かは、あの子にとても似ている。

 でも、この子もいずれは居なくなるの?

 それなら…いっそこの手で…。

 ゆっくりと背中のナイフへと手を伸ばすが、そこにあるはずのナイフがない。不思議に思って何度も探しすけど、あるのは虚無感だけ。


「大丈夫です…大丈夫ですから…」


 そうこうしてる間に、あの子に似ている誰かに頭を抱えるようにして抱きしめられた。

 抵抗をしようとしても、私の身体はその子になすがままでまるで動かず、意識が遠くなっていく。

 どうして…?

 私も、居なくなるの?


「あなたは…私と一緒に居てくれる…?」


 それは無意識な呟き。


「はい…私は、あなたとずっと一緒に居ますよ…」


 けれども、それに答えてくれる人がまだ居た。

 私はそれが嬉しくて、けれども私の身体は動かなくて…。

 やがて、ゆっくりと意識を失った。

 最後の視界に、あの子の泣きそうな顔が見えた気がする。



□ □ □ □



 目を覚ますと、そこは見慣れた天井。

 …私は…どうしてここに?

 考えてみるも答えは出ない。

 ふと、急激に喉が渇いているのに気づいたので立ち上って水道へと行こうとする。


「…あ」


 しかし、私の身体は意思に反してゆっくりと倒れた。

 私が倒れる音が静かな部屋に響く。

 しかし、ゆっくりと動かすとどうにか立ち上がることに成功した。…今のは早く動きすぎたからダメだったのかな。


「ルカさん?起きたんですか?」


 ふと、扉を開けて誰かが入ってきた。

 あれ?どうしてこの子がここに居るんだろう?…私、帰ってきたんだっけ?…まぁ、いいですか。


「ルカ…さん?」


 まずは挨拶が重要だと昔から教え込まれてますし。

 ということで私はゆっくりと、倒れないようにお辞儀をします。


「おはようございます、姉さま」

ということでデート回でしたー


恋愛じゃない?

しらんなぁー?


説明不足?

ごめんなさい・・・

だが説明はしない

一応ちゃんと書いてるつもりなので暇な方は読み返してみてください


次話で最終回で+後日談です

2話書かないといけないのでかなり遅れる見込みです

気長にお待ちください


おまけはテンションと気力次第になります

有無は前書きに書いておくので、気になる人は前書きを適当に流し読みしてください


ではでは、少しでもお楽しみいただけたら幸い

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