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6/10

酔っ払いは皆こういうのです・・・自分は酔ってないと

口内炎が2つも出来て私涙目


人物表

ルカ

しゅじんこー? 敵は金欠 作者の敵も金欠


アリス・イン・ワンダーランド

ひろいんー お酒は飲めません、ええ本当に お酒欲しい・・・


山田さん

とーめーにんげん 透明人間って何か事件があったら真っ先に疑われそうですよね


山口さん

もーもく 人間とインゲンは似てる気がします

 うな垂れている喪服の集団から一人離れると、建物全体を見渡せる場所まで歩いていく。そして原っぱに座り込むと、もくもくと上っていく煙を眺めて祈りを捧げる。名前も顔も知らない誰かに向けて。

 死んだのは同じ部隊のペア…らしい。正直よくわからない。

 山田と山口さんは未だに黙祷中かな?隊長って、隊員の誰かが死ぬたびに葬式を行うのかしらねぇ?何とも難儀なことで。

 それにしても探すべくはアリス!

 中には居なかったから、居るとしたら外だと当たりを付けたのだけれど一向に見当たらない。それに伴い私のテンションが急降下スパイラル。

 ということで、することも無い私は名も顔も知らない誰かへと祈りを捧げておくのであった。

 暇だしね。


「あれ?ルカさん?」


 祈りも捧げ終わり、今後の金策をどうしようかと考えていると、何処からか声がした。

 振り向けばそこには銀髪の少女。さっきからずっと捜し求めていた愛しのアリスが居た。 ということでいつもの理論武装を開始。


 そう、愛しの少女!

 ちなみに私は乙女である!主に性別的な意味で。

 アリス可愛いねアリス!もうアリスが居れば何でもいいね!

 女同士?きこえんなぁー?

 告白も何もしてなく想いを秘めれば力は百万倍!恋する乙女パワーで悪も正義も粉砕してくれる!

 だが告白はしていない。ヘタレじゃない!

 理論武装終了。何事も心構えが肝心である。 

 それにしても喪服可愛い!いや、何着ても可愛いんだけどね!


 そんな風に私がテンションを上げたり下げたり再び燃え上がらせたりしていると、アリスは少しだけ私の方を見ると、黙々と何も言わずに上っていく煙を眺めた。


「意外とあっさりしたものなんですねぇ…」


 いや、そりゃアリスの何が可愛いってもう全部だよね!

 いやほんと!朝のぼけーっとした時とかはもう言葉に…ん?何か言った?


「だねぇ…」


 すかさず賛同を入れる。ちなみに私はこの時間を3秒ルールと呼ぶ。別に3秒という数字は時と場合で伸びたり縮んだりするんだけどね。何事も伸縮柔軟に動くのが生きていくコツなのだよ。

 つまり、アリスが世界は白いと言ったら私の世界も白くなる。いや、無理だけどさ。


「二人一緒に逝けたのは幸せなんでしょうかね?」

「んー…どうなんだろ?」


 生憎と誰かに残されたという経験が無いので答えにくい。

 アリスも特に返事は期待していなかったのか、ぼーっと煙の先を眺めている。

 名前も顔も知らない連中だけれど、そこには私が知らないだけでドラマでもあったんでしょうね。

 まぁどうでもいいけど。


「ルカさんルカさん?」


 私がそんなことを考えながら目だけでアリスを愛でていると、彼女はぽけーっとした笑顔でこちらを向いた。

 まさかアリスを愛でていたのがばれたのか!?さすがに露骨過ぎたか!?そりゃ隣だしね!というかそれ拙くない!?もし引かれたりしたら…確実に死ぬ!


「んー?」


 私は内心戦々恐々としながらも、表面上は笑顔で答える。


「ルカさんは私が死んだらどーします?」


 いやアリスさん、それ笑顔で聞く話の内容じゃないから!結構重い話だから!いや…真面目な顔で聞かれてもそれはそれで困るんだけどさ!

 それにしてもアリスが死んだらか…死んだら…死ぬ…?誰が?アリスが?それとも…私?


「っ!」

「ル、ルカさん!?」

「ああ…ごめんなさい、ちょっと日に当てられて…」


 思わず熱くなる頭を抱えるが、とっさの判断で彼女を安心させるために笑顔で答える。ありえない状況と想定されたのか、それとも別の何かがあったのか…酷い頭痛がする。

 私のそんな様子にそわそわとした様子だったけれど、私の笑顔で安心したのか日陰に行きましょう、と手を引っ張った。

 私はアリスのちっちゃい手の感触も噛み締めることも出来ずに、酷い頭痛を抱えながら引っ張られる。ガッテム!


「大丈夫ですか?お水持って来ましょうか?」

「ええ…大丈夫。ありがと」


 どこか心配そうに覗き込んでくるアリスを見上げて答える。

 やはり日に当てられただけなのか、何かやわらかいものを枕にしながら横になっていると、頭痛が治まった。

 …ん?


「それはよかったです」


 ぽけーっと笑う彼女へと笑い返すと、少しの疑問が出てくる。

 何でアリスが私を覗き込んでるんだろ?

 アリスが私より大きいとか?いやいやいや、そんなことは無い。彼女のサイズは私どころか子供レベル。つまりちんちくりん。どうあっても私を覗き込むなんてことが出来るわけが…。


「んー?どうかしましたかー?」


 いやいやまて…落ち着け私。どうしてここに枕があるんだ?ここは草原のはず…こんなやわい枕何てあるはずが…あるはずが…。

 あれ…膝枕されてる…?


「ルカさん?」


 おおおおお落ち着け私、いいな!?理性を総動員だ!神経を触覚と嗅覚に集中しろ!ちくしょう!そうするとアリスが見えないじゃないか!ガッテム!

 ま…まて、こういうときは何をするんだ!?

 素数?素数を数えるの?素数って何!?私計算できないじゃん!

 そう!人!人を3回飲み込むって何かで読んだ!

 人って誰よ!アリス?アリスを飲めばいいの!?どっちの意味でよ!


「るーかーさーん?もしもーし?」


 ああ…アリスの声がする。ははっ、大丈夫。私は冷静よ!ほら、夢の国が見えてきた!ハハッ!


「…おねむなんでしょうか?」


 アリスは不思議そうに首をかしげると、さわさわと私の髪をなでてきた。いやいやそれ拙いって!逆効果ですよアリスさん!?

 アパム!弾をもってこい!アパーム!

 拙い!このままだと悪魔に負ける!睡魔という名の悪魔に!悪魔…に…。


「とーりゃんせー、とーりゃんせー♪」


 やがて、歴戦の勇者である私の意識はさわさわと撫でてくる手の感触と、彼女が歌うどこか音の外れた子守唄に全面降伏をせざる終えなくなった。


「ん…おやすみなさい、ルカさん」



 □ □ □ □



 誰かの荒い息が聞こえる。

 誰…?

 目の前の何かからは、赤くて生暖かいものが噴水のように私へと降り注いできて、とても気持ち悪い。


同族(ひと)を殺すということは自分自身をも殺すことになります」


 ナイフを片手に立っている私に誰かが語りかけている。


「そして、殺しすぎればソレはやがて化け物となり、親しいものすらも簡単に手を掛けることが出来るようになってしまうんです」


 誰かの、荒い息が聞こえる。


「出来ればあなたにはこちらには来て欲しくなかったのですが…それも仕方ないですね」


 彼女はそう言うと、すでに止まっている噴水を見つめている私の目の前にコートを差し出してきた。その色は目の前の何かから噴出した色によく似ている。


「今後、特別な事情が無い限りは常に着ていてくださいね」


 ああ…なんだ。


「血というのは思ったよりも目立つんですよ?」


 荒い息をしているのは私だったのか…。



 □ □ □ □



 忌まわしき夕方も過ぎ、カチコチと鳴る時計を見つめると、今日もアリスと過ごす一日が終わったのだと哀しくなってくる。


「ルカさんルカさん、今日の夜ってやっぱりダメですか…?」

「ごめんアリス、どうしても外せないの」

「…そうですかー」


 しょんぼりとうな垂れるアリスの様子に心の中で涙しながらも、家を出る。

 最近、夜までアリスと過ごす時間が少ない。


「ただいま入りました」

「うぃー」


 仕事先となる料理店で、制服の和服へと着替えると、けだるそうにしている女将さんへといつものように挨拶をする。

 毎度思うのだけれど…実に女将らしくない女将さんだねー。メリハリが付いてるというか…。

 ちなみにここは料理長1、女将1、バイト1という総勢3人の精鋭で成り立っている。私は当然バイト枠。

 というかお値段的に高級と名がついてもおかしくないのにバイトが入るとはどういうことなのだろうか!

 まぁ、私はお給料が入って夜なら何処でもいいのだけれど…。

 それにしてもアリスと別れる直前の顔が忘れられない。アレもコレも全部あの病院が…。

 何あの請求書!舐めてるの?私の足元見てるの!?私の手持ちの8割持ってかれたんだけど!私を餓死させる気か!

 とか内心思いながらも、大人な私は笑顔で支払った。決して…決して脱走した時に破壊したものや手間、その際に開く傷なんかの治療費の請求書を見せられたのが原因ではない。決して無い!

 …あんなことになるなら大人しく療養生活してればよかったなー…。

 とはいえ後悔先立たず。今更悔やんでも先立つものが増えるわけではないし、飛んでいったお金が戻ってくるわけでもない。

 というか金策に走った結果マイナスになるとはいかなることなのだろうか!


「あ、ルカ」

「はい?何でしょうか?」


 とか何とか開店間近の店内で今までの境遇を呪っていると、突然女将さんが声を掛けてきた。


「今日、お得意様に貸切るから失礼の無い様にお願いね」

「はぁ…わかりました」


 失礼の無い様にって…そんなに変な客でも来るのかな?

 そんな私の不安もよそに店は無事開店し、お得意様とやらも来たらしく女将さんが挨拶をしている。とはいえ私はバイト、時にすることも無いので素直に奥に引っ込んでぼーっとしている。

 この仕事、基本的に料理を運んだり注文をとったりすることが無い限りは暇なのである。…どうしてバイトを入れたんだろうこの店。

 そうこうしている間に私の出番が来たので、失礼の無い様にと再び念を押されながら料理を運ぶ。


「失礼します」


 一言断りを入れてふすまを開けると、そこには変態と銀髪の少女、そして瞳を閉じている黒髪の女性が居た。

 ちなみに変態はどこかで見たことあるようなマスクにスーツ、店内だと言うのに帽子とサングラスを付けている。


「あれ?ルカ君じゃないかー!」

「ほぇ?」

「あらあら」

「…」


 三者三様に掛けてくる声を無視してふすまを閉めると、深く深呼吸をする。

 …き、気のせいよね。


「どうかなさいましたか?」

「いえ、何でもありません」


 中から山口さんらしい人の声がしてきたので、きちんと返事をしてから夢だと信じてふすまを開ける。

 ああ…現実は残酷なのね…。

 そこにはついさっきまで一緒に居たアリス。そして変態隊長と名高き山田、そして山田に寄り添うようにしている山口さんの姿があった。

 お得意様ってあんたらのことだったのかよ!

 そりゃ失礼の無い様にって念も押されるわよね!何てったって一人明らかにおかしい奴居るもん!

 とはいえ相手は客、私はバイト。力関係は明らかなので、丁寧にお辞儀をすると料理を運ぶ。


「いやー、まさかルカ君が居るとは、奇遇だねー!」


 嬉しそうにするな近寄るな話しかけるな変態。

 料理を置く際にチラッとアリスのほうを見たら、彼女はぷくーっと頬を膨らませて、とてもご立腹のご様子。

 どうやら私が黙っていたことが気に入らないらしい。

 そんな微笑ましい光景もその理由が私にあるとすればそれは爆発寸前の光景に見える。下手に何かを言おうならばアリス山が噴火することも考えられるでしょう。


「…どうしてこっちを見ないんですか?」


 早く機嫌を直して欲しいと切に願ってます。

 私はなるべく山田とアリスの方を見ないようにしながら料理をおくと、失礼しましたと、再びお辞儀をしてその場を去った。

 去り際に山田が何か言っていたような気もするが無視する。

 誰も虎子の居ない虎穴に入りたくは無いのである。正確には虎子が虎になっていたんだけど。


「ルカ」

「はい、何でしょうか?」


 アリス山も噴火させること無く、無事に私が帰還すると、私と入れ違いでお酒を運びに行っていた女将さんが声を掛けてきた。


「お得意様があんたに話しがあるから来いって言ってるから、早く行って来て」


 …マジですか?


 □ □


「それでは無事皆揃ったので、かんぱーい」


 山田の掛け声でカチンとグラスを鳴らす。

 集まった名目は婚約祝いだとか何とか。誰と誰かはわかりきっていること。


「あ、アリス、コレ食べる?」

「むー!」

「ほ、ほら、こっちの自信作らしいよ?」

「むーむー!」


 アリス山の沈静化に望むけれども状況は絶望的の様子。まぁ…放置されるよりはマシだけどさ…。


「おやぁ?喧嘩したのかい?」


 五月蝿い、黙れ変態。


「喧嘩なんてしてないです!」

「はっはっはー、そうかそうかー」


 火をつけるだけつけて楽しそうに酒を飲む山田。

 アリス山、噴火まで秒読みってところか…勝手なことしやがって…。


「アリス様?そんなに膨れると可愛い顔が台無しですよ」


 そこで現れた救世主山口さん。でもアリスは膨れてても可愛いと思うよ!


「むー!」

「それにルカさんは何も悪くないのでしょう?」

「むー…」

「お金がないと生活できないのは仕方ないことなのですから、ね?」


 言い聞かせるようにして懇々とアリスを諭す山口さん。その姿はまるで後光が差してるようにも見えてくる。

 ああ…ホントにいい人だ…。


「ん?ルカ君金欠なのかい?それは大変だねー!」


 もはや酒の肴になれば何でもいいとばかしに笑う酔っ払い変態。

 ああ…ホントにダメな人ね…。


「お金、ないんですか?」


 やがてアリスもしぶしぶと言った感じで納得したのか、上目遣いで私を見上げてきた。

 ヤバイ…いいね!


「ええ…黙っててごめんなさいね」


 私はきゃっほーいとか叫んでいる内心を抑えながらも殊勝な態度を取ることで無事、アリス山の沈静に成功した。


「そういえばルカ君は部隊に入る前は何してたんだい?」

「…はい?」

「あ、それ私も気になるー!」


 料理も進み、お酒も結構入ってきたあたりで山田が聞いてきた。アリスはお酒がダメらしく、1杯飲んだ時点で酔っ払いの仲間入りを果たし、さっきからぽけぽけと笑い続けている。


「何って…旅だけど?」

「ほぉー、ほぉー」

「たーびー?」

「ええ、たーびー」


 首をかしげているアリスにゆっくりと言い聞かせる山口さん。

 酔っ払いとなったアリス山はさっきから山田にお酌をしている山口さんにべったりだ!出来れば変わって欲しい!切実に!

 まぁ、そんなことを言える訳がないので、私は心を静めるためにお酒を胃に流し込む。それにしてもこれ以上この話題が続くのはあまりよろしくない…


「ところで山田さんと山口さんはどうして出会ったの?」


 ということで話題変換を試みる。


「んー、そうだねぇー…アレは…」


 話題変換は無事成功!成功…したんだけれどその際になぜかアリス山が山口さんから離れて私の方にくっついてきたので、あまり話に意識が回らなかった。


「まだ学校時代の頃に下着泥棒が流行ってね。

 そのときに僕が犯人なんじゃないかと疑われたんだ。

 全く…何を根拠に僕が犯人だと思うのか…理解できないよね」


 いや、私は十分理解できるぞ。私だって身近に透明人間が居たらそいつを真っ先に疑う。


「まぁ、そんなので身の潔白を証明すべく日々戦っていたんだけれどねー、ある日事件がおきて無事僕は潔白を証明できたんだ」

「じけんー?」

「ええ、事件ー」


 首を傾げてるアリスの様子に色々堪えながらも鸚鵡返しをする。


「それで、その事件って?」

「うん、下着泥棒が居たって話なんだけれどね?そいつはあろうことか着替え中の山口さんを狙ったんだ。

 ほら、彼女盲目で周りが見えないだろ?だから男女の区別とかができないらしくてね…そいつはそこに付け込んで襲おうとしたんだ。

 そしてそこに颯爽と駆けつけた僕が暴漢の手から山口さんを救い、そして颯爽と立ち去ったと!それが始まりだねー」

「そのときの山田様はとても素敵でした…」


 山口さんは当時のことを思い出したのか、軽く頬を染めてたりしている。

 どうも話はそこでおしまいらしいけど…


「山口さん」

「はい、なんでしょうか?」

「襲われたのって女子更衣室…だよね?」

「…?ええ、そうですが」

「ほぅ…」


 私は一応山口さんに確認を取ると、山田を睨みつける。当の本人はまるで時が止まったかの様に動きを止めていた。

 何故だかマスク越しに彼が冷や汗をかいているような気がする。


「ま、まぁ!その後に山口さんに見つかったときは驚いたよね!」


 何かを振り切るように大きい声でそういうとお酒を飲む山田、そしてグラスが空になるや注いで行く山口さん。

 …そりゃ覗きがばれたのかと思ったでしょうしね。

 まぁ、そんな山田がそのときに何をしていたか何て話はいいとしよう…触らぬ神にたたりなし。今がよければそれでいいんじゃないかな?


「ルカさんルカさんー?」

「んー?何ー?」

「ねむねむー」


 大人しくしていたアリスが動いたかと思うと、目をこすってぼーっとしていた。

 …拙い…静まれ私…。いいな、静まれ…。


「あら、アリス様はもう眠たいのですか」

「んー…」

「それではルカさん、お手数おかけしますがお家まて送っていって貰えますか?

 女将さんへは私の方から伝えておきますので」

「ありがとうございます。ほらアリス、立てる?」

「おんぶー」


 山口さんにお礼を言うと、アリスの手を引いて立ち上がろうとすると、アリスが背中へと覆いかぶさってきた。

 それに伴い背中から伝わる色々。


「…それでは失礼します」


 表面上は冷静を保ちつつもゆっくりと、振動を与えないように細心の注意を図りながら帰路に着く。

 いやその…振動すると背中に色々と当たるのだよ。色々と…ね?だって、それは拙いでしょう?本当に!主に理性とか今後のために!


「ルカさんー」

「んー?」

「えへへー♪」

「…」


 何が面白いのかむぎゅっと抱きしめる力を強くするアリス。そこから始まる脳内戦争。

 ええい離せ!もう今後なんてどうでもいい!離せ!離すんだー!

 その言葉は第36回脳内決議が行われているときに聞こえてきた。


「ルカさんだーいすき」


 …え?

 今なんて聞こえた?


「あ、アリス…?」


 声を掛けてみるも、返ってくるのはすやすやという寝息だけ。

 だーいすき?誰に?私に?

 いやいや、待て!聞き間違いという可能性もあるだろう?いいな!?ゴーサインじゃない!繰り返す!ゴーサインではない!

 それでは今の言葉が酒に呑まれて出た本音だと言う可能性が否定できるのか!?

 否定できない!否定できないけど…好きには色々な意味がある!もしも友達という意味の好きだったらどうするんだ!?ここはもっと慎重に…

 今まで慎重すぎるほど慎重になったんだ!忘れたのか!?手を繋ぐことを夢見て歩いた帰り道を!あの、ぼーっとしていて寝ぼけてるのか故意なのかわからない動作に耐えていた日々を!

 忘れてないさ!忘れてないけど、あの無防備な笑顔がどちらに向いているのかまるでわからないじゃない!下手をすればあの笑顔すらも見れなくなる可能性だってあるのに何故気づかない!

 脳内会議は高速で発生するも、真相は夢の中。


「…私もだよ、アリス」


 私はとりあえずポツリと呟き、一人悶えたりしていた。

                       ヘ(^o^)ヘ いいぜ

                         |∧  

                     /  /

                 (^o^)/ てめえがこの作品が

                /(  )    定期投稿だと思うんなら

       (^o^) 三  / / >

 \     (\\ 三

 (/o^)  < \ 三 

 ( /

 / く  まずはそのふざけた

        幻想をぶち殺す


休憩が欲しい・・・

5月病だか鬱病だかわからん状態で情緒不安定中

落ち着き次第続きを書きますので、続きが見たい方は1週間から1ヶ月程度を目安にゆるりとお待ちください・・・


追伸

書けましたので来週でます


ではでは少しでも楽しんでいただけたら幸いです

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