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異世界の常識はありません!  作者: エメラルド
6/7

運命の出会い 5

=====レティシア視点=====



ボクは階段のてっぺんから、そっと飛び降りた。靴と階段が重なり”カタッ”と音を立てる。


「―ふう!ついた…!!ていうか、めっちゃ広い食堂だね。」

「そうですね。」


まだ夕方なので、あまり混んでいない。そのせいか、この食堂が余計に広く見える。


「わあぁ、どれも美味しそう!」


ソフィアさんは真っ先にメニュー表を開いた。…よほどお腹が空いていたのだろう。


「うーん。注文はどうしましょうか…」


ボクは、ソフィアさんが持っているメニュー表にちらりと視線を向けて、言った。


「じゃあ、赤ワインとパスタで。」

「あ、あかわいん!?アルコール平気ですか、お客様!?」

「いえ、いっつも飲んでいるので平気です。」


まあ、まだ未成年だけど。


「じゃ、あたしはオレンジジュースとオムライスで!」

「はい、かしこまりました。」


注文を終えたボクたちは、一番眺めの良い窓際の席に着いた。

窓から見える夕日が、テーブルをオレンジに染める。その何とも美しい景色に、ボクの目は釘付けになった。


―しばらくすると、料理が運ばれてきた。

ボクは赤ワインを光にあて、見た目を楽しんだ。ソフィアさんはとても美味しそうにオムライスを食べている。


「ソフィアさんは、どうしてボクを誘って下さったのでしょうか。」

「え?…一人ぼっちが寂しいのと、あと…一緒に冒険したいって思ったから!」

「…ボクのこと、怖くないのですね。」


ボクは小さな声で言った。


「どこが?」

「ボクの、この…紅い目は…怖くないのですか?」


どうなのだろうと聞いてみた。すると、


「全然!!!そのルビーみたいな目、綺麗だと思うよ。」


初めて、家族じゃない人にそう言ってもらえたかもしれない。

ソフィアさんの、その青く深い瞳も、ボクはさっきよりもずっとずっとキラキラして見えた。


「…ありがとうございます。」


―ボクたちはご飯を食べ終えて、部屋に戻った。



=====ソフィア視点=====



―ふぁあ!オムライス美味しかった!!


「あ、もうこんな時間だ!寝なくちゃ!」

「…え?もう寝るんですか?」


早い?そ、そうかなぁ。もう九時だよ?普通、寝る時間でしょ!

うー、睡魔が襲ってくる―…


「…うん。じゃあ、あたしは寝るね。」


ベットは、ふわふわで温かかった。


「おやすみ、レティ…ちゃん……」


今日はゆっくり寝よう。

明日から、新たな冒険が始まるのだから―

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