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神427号~ラブ・イズ・フォーエバー~  作者: 大鳳葵生
第一章 六英雄再集結の章
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11話 集団でくれば一人はあたると思った?

 馬車に乗っていると当然のように現れる刺客たち。ヘレネの吹雪で数名は行動不能にすることができたが、やはり天候を操る人間の対策はばっちりのようだ。


「刺客相手では私はお荷物ですね」


 ヘレネがいじけているところを、エドワルドが励ましているところで、僕とニコラスが前に出るのであった。


「ヘレネ、一応晴れにしておいてくれ」


「かしこまりました」


 僕がそう声をかけると、ヘレネが天候を晴れに変更する。彼らはまだニコラスのこともニコラスのチートも知らない。


 弱点再生のチートにより、ニコラスは日光を浴びると傷が回復する体になるのだ。


「ニコラス。左三人の転生者全員任せていいかな? 僕は残り七人をやるよ」


「宜しいのですか? いえ、むしろ私に三人も任せて頂いてもの方が正しいのでしょうか」


「問題ないさ。これでも君は六英雄の中で二番目には強いだろう?」


「それでは残り三名。ニコラス・エリンクスにお任せ下さい」


 ニコラスが三人の方にとびかかると、データのない男に三人が困惑している。


 僕は七人の前まで歩いていくと、神聖剣をクリエイトした。


「さぁて。七人の誤った転生者たちよ。この世界の新たな魔王になる前に427(しにな)


 そういって僕が神聖剣を持って七人に向かっていく。三人ほど神聖剣の影響で身動きを止めているように見える。


 神聖剣の対策をしていない人間がいる?


 考えられるとすれば、動く必要がないチートを保有しているか。いつでも解除できるかのどちらかだ。


 動ける四人のうち一人が、爆破する光線を手から放射した。


「クリエイト。ミラー


 鏡で光線を反射し、反対に本人を爆破し返す。


 今まで光線を放つ相手は出てこなかったのは、反射されることを恐れていたと思っていたけど、純粋にいなかっただけか。


 残り六人。今度は動ける一人と、動けないはずの一人が何かをしようとしていることが分かった。


 近づいてきた方を神聖剣で斬ろうとしたが、もう片方から放たれる緑色の気が動ける方を包み込む。


 すると神聖剣が腐敗した。動けない方は、エンチャンターか。


「エンチャント。停止ストップ


 神聖剣に停止属性を付与し、その場に固定する。毎回クリエイトしているとはいえ、神聖剣が壊れたら世界に影響が出かねない。


 停止属性により、神聖剣の効果は失われたが、腐敗を止めることに成功。このタイミングで動けなくなった三人が動き出す。


 これはエンチャントじゃないな。全身に腐敗の気を纏った男はおそらく無効化系のチートを保持していて神聖剣の効果を無効化し、腐敗も無効化。ただし無効化されたもの自体は消えずに僕の神聖剣が腐敗。


「無効化系ならごり押しに限るよね」


 しかし、腐敗の気が邪魔になるな。


「神聖剣には多分効果ないかなって思ったけど。肉体のある僕ならいけるよね」


 僕は自らの全身を指定してエンチャントをする。


「エンチャント。防腐エンバーミング


 全身に防腐効果をつけた僕は拳を握り戦闘準備を始める。


「ジョブチェンジ。格闘家ファイター


 気を纏った男と直接肉弾戦を仕掛ける。彼は僕が防腐されていると気付かずに余裕でいたら、思いっきり殴り飛ばされた。


 殴り飛ばした先には先ほどのエンチャンターかと思った男。吹っ飛ばされた無効化系の男はその場で気絶。腐敗オーラによりもう一人の男も戦闘不能。残り四人。


「次は誰だい?」


 三人組はしかし動揺している様子。


 そのうち一人が僕の視界から消えていると気付き、直感で振り向くとそこには大鎌を持った男が、僕の首を持っていくかの如く鎌で斬りかかっていた。


 僕は寸前でそれを躱そうとするが、間に合わない。そう思った矢先、銃声とともに大鎌使いがバックステップをした。


「ラヴィ様、そいつは貰頂きますよ? 何ヘレネと一緒に俺をのけ者にしているわけですか?」


「あ、戦う気あったんだ? じゃお願い」


「ラヴィ様、ちょっとその扱いどうなんですか? ま、いいか」


 僕の視界からすらも消えることができる大鎌使いはエドワルドに一任することにし三人組の男たちに向き直る。


「さてと、君らはどんなチートを持ってきたのかな? 僕を倒してこの世界の魔王にしてもらうって話みたいだけど前の三人みたいな感じだとお話にもならないよ?」


 以前のダウンジャケットやジューリアン。せめてイトカくらい強くなきゃね。


「ジョブチェンジ。女神ゴッデス


 見せてあげるよ。女神の恐ろしさって奴をね。


「女神の翼ってさ。君たちが思っている以上の質量なんだよ。なぜかわかるかい? この世界の理から外れた翼だから。見た目と質量が一致しないのさ」


「何を言って…………」


 一人の肩に一枚の羽を乗せてあげると、そいつはものすごい勢いで地面に伏せた。あまりの質量に肉体が耐えることができず徐々に地面に沈んでいく。


「すごいよね。僕から切り離された途端にこれなんだ。女神の羽は女神の加護があってこそ羽根のように軽くなる。君たちも乗せる?」


 そう言われたうち一人が恐怖のあまり逃げ出した。彼は神聖剣を無効化できた人間のうち一人だ。また来られても困るね。


 僕は逃げなかった方を女神の翼で掴み、逃げたやつに向かって思いっきり投げつけた。逃げ出した方はそれに辺り気絶に成功。


 しかし、女神の翼で掴んだにも関わらず。それにものすごい力で投げられたはずなのに、もう一人は平然としていた。


「ふーん」


「クヒヒヒヒ」


 フランベルジュを持った男は、全身を黒いオーラで包み込む。その瞬間にわかった。こいつは間違いなく神聖剣で足止め食らった奴の一人。だが、この黒いオーラはきっと神聖剣の拘束を解除する能力がある。


 女神の翼に包まれた人間が正常でいることは不可能だが、女神の翼を逆に攻撃できる能力。


「やっとでてきたんだね。神殺し」

神殺し持ちはもう少し後にしようと思っていましたが、

もう少しラヴィ様ちゃんと戦わせたかったのでつい。


今回もありがとうございました。

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