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私と父親の再婚相手。

作者: 七瀬




私が12歳の時に、お母さんが病気で亡くなりました。


その後、、、。

お父さんは仕事と育児の両方を頑張ってくれていたのだけど、、、?

2年後、お父さんは再婚し新しい母親を連れてきました。


『美夏! 今日からお前の新しいお母さんになってくれる事になった!

秋穂だ! よろしくな!』

『美夏ちゃん、よろしくね!』

『・・・ははい。』



こうして、お父さんと私と新しいお母さんとの生活が始まった、、、!


・・・と言っても、お父さんは仕事でほとんど家に居ない、、、!

私とこの新しいお母さんと二人だけの生活をしているみたいで、、、。


たまの休みには、三人で遊園地に行ったり水族館に行ったりしたけど、、、?

なんだか、凄くぎこちなくて、、、。


お父さんが、私と新しいお母さんとの間に入って取り持っている感じ。

私は長い間、この新しいお母さんに馴染めなかった......。


血の繋がりのないこの女性ひとをお母さんだと1度も思ったことが

なかったからだ、、、!




私の本当のお母さんは凄く優しくて、お母さんが笑うと私まで元気になる

ような笑顔で、私はそんなお母さんが大好きだった、、、!


お母さんが、病気で入院すると言った時も、、、!

私は毎日、お母さんが入院している病室にお見舞いに行ってたくさん

お母さんと話をしていたし...。


それが入院してから、たった3か月でお母さんが亡くなってしまって...。

私はあまりにもショックで部屋から引きこもって1歩も出れずにいた!

私はお父さんさえも、本音で話す事が出来なかった、、、!



あんなに元気だったお母さんが、あんなに早く亡くなるなんって、、、!!!

信じられなかった、、、!

学校にも行けず、私は部屋にずっと籠ってしまった。


でもこんな時に、私の支えになってくれたのも【お父さん】で、、、。

私が、【学校に行きたくない!】と言った時、お父さんは黙って

私の好きなようにさせてくれた、、、!


だから、お父さんが再婚すると言った時に、私は反対もしなかった、、、!



でも、、、。

いざ、新しいお母さんと生活していくとなかなか、、、? 想っている事も

何1つ言えず、お互い我慢して一緒に生活しているようだった、、、!

私はこの女性ひとと一緒に居ると息がつまると言うか、、、?

イライラしたり、話す事さえ嫌になっていった、、、!


私も高校に入る頃には、【思春期】で新しいお母さんに当たる事も

たくさん増えていった、、、!


『美夏ちゃん! 今日は、何時に帰って来るの、、、?』

『・・・さあ、』

『晩ご飯は、、、?』

『要らない! 友達と食べて来るから、』

『・・・そう、でもたまには美夏ちゃんと一緒に晩ご飯を食べたいな~!』

『そう言うの、ウザイから!』

『・・・・・・』




新しいお母さんが、お父さんに私の事を話していたのか、、、?

たまにお父さんから、こんな事を言われる、、、!


『なあ美夏! もっと秋穂に優しく出来ないのか、、、?』

『えぇ!? またあの女性ひと! 私の事、お父さんにチクったの、、、?』

『そんな言い方! お前のお母さんなんだぞ!』

『そんな言い方って何よ! 私のお母さんは死んだお母さんだけだから!』

『美夏、、、!』

『もう、私の事はほっといてよ!』

『待ちなさい美夏! お父さんの話は終わってない!』

『・・・・・・』 

『・・・美夏、』




たまにお父さんと話せば、喧嘩するようになった、、、!






私自身、よく分かっている事、、、!

きっと、お父さんの再婚相手がこの女性ひとじゃなくても、、、!

受け入れられていないんじゃないかと思う...。

私にとってのお母さんは、“亡くなったお母さん1人だけだから、、、!”






そして、、、!

私が20歳の時、生まれ育ったこの家を出る事にした、、、!

1人でやっていこうと決めたから、、、!


その事を、お父さんと新しいお母さんに私から話をした。

お父さんは、大反対だったけど、、、?


新しいお母さんが、お父さんを説得してくれたみたいで、、、!

私は新しいお母さんにお礼を言う為に、二人だけの時間を作った、、、!



『・・・ごめんね、お父さんの事! 説得してくれたって聞いたから、、、!』

『いいのよ! ワタシが美夏ちゃんにしてあげられる事と言ったら、、、?

これぐらいしかないから、、、!』

『・・・秋穂さん!』

『ごめんね、ワタシは貴女のお母さんにはなれないのかもしれないわねぇ~!』

『えぇ!?』

『一生懸命、背伸びもしてみたけど、、、? 美夏ちゃんはワタシをお母さん

として見てくれた事なんてないんでしょ?』

『・・・・・・』

『貴女のお母さんは、亡くなったお母さん1人だもんね!』

『・・・・・・ごめんね、』

『もう、謝らなくていいのよ! 貴女は貴女の人生を一生懸命に歩んで、、、!

ワタシは何時も近くで貴女の力になれるようにしておくから、、、!』

『・・・ありがとう。』

『えぇ、いいのよ!』



何年ぶりかに、新しいお母さんとちゃんと話したように思う、、、。

私は、単純にこの新しいお母さんを受け入れようとしなかっただけなんだと

分かったから、、、!


だから、この家を旅立つ前に私はこの女性ひとに言わないといけない

言葉があった、、、!


『・・・美夏、どうしても行くのか、、、?』

『お父さん、まだそんな事言ってるの、、、?』

『そうよ~! 良樹さん!』

『じゃ、私行くね!』

『・・・あぁ、』

『行ってらっしゃい美夏ちゃん!』

『・・・お母さん! 元気でね!』

『・・・えぇ!? 今なんて、、、?』

『美夏!』

『次、私が家に帰って来たら、、、? 三人で晩ご飯食べよう~!』

『あぁ、そうだな!』

『・・・・・・』

『お母さん、泣かないでよ~!』

『・・・だって、嬉しいから~!!!』

『じゃ、またね!』

『あぁ!』

『何時でも帰って来ていいんだからね!』

『ううん!』



私は、また1つ成長したのかもしれない、、、!

亡くなった私の本当のお母さんもきっと、喜んでくれていると思う!!!



最後までお読みいただきありがとうございます。

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[良い点] 時間が解決してくれたのか、主人公が無意識のうちに心の整理していたのか。何れにせよ、当初のような強い拒絶は多分ないのでしょう。 [気になる点] 前半部。内面的な感情ばかりで、主人公の視界に映…
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