第一話:ハロウィン前日
ある年、10月30日、ハロウィン前日。午後3時ごろ
「よーし!みんなで仮装セットを買いにいくぞー!!」
この日を一番楽しみにしていた少女、桜魔魅。
一応中3なのにハロウィンなんてしていいのだろうか......(汗)
「ハロウィンって、カボチャとかかぶったりするやつ? わぁ!楽しそう!! 」
目をキラキラ輝かせながら話すのが、川本祈。
超がつく天然だ。
「ぇー、だりぃんだけど。お前らで買ってきて。」
と少し小さめな声になりながら話すめんどくさがりやの少年、遠藤狂助。
一度はまるととことんやるが、それまでが問題だ。
「まぁ、みんなで買いに行きましょうよ。そして仮装で鬼ごっことか・・・・・・」
イキナリ何を言い出すのやら。ホントに何を考えているかわからない霊道辰則。
一族の血で霊感がある。そしてサディスト......
「おぉ!いいぢゃん!! 仮装鬼ごっこ!! 爆走しちゃうよぉ!? 」
常テンションMAXの爆走少女、南雛子。
学年一の足の速さで、鬼ごっこの勝率95%! 残りの5%は罠に引っかかった。
「うおおおぉぉ!! やるぜぇ!ハロウィン!! 仮装鬼ごっこ!! 」
とやる気満々な熱血少年、片山守。
熱血話を始めると1時間止まらない・・・・・・。
「よし!多数決の結果5対1でみんなで行く!!じゃぁレッツゴ〜!」
と言いながら魔魅は歩いていく。
祈、辰則、雛子、守は魔魅の後ろについていった。
残る狂助は・・・
「めんどくせぇなぁ・・・・・・ちっ、いくか......」
みんなの後ろについていった。
〜街中〜
「なんかいい感じのおもちゃ屋さんないのかなぁ・・・・・・」
ぼーっと見渡しながら魔魅は言った。
「あっちのほうはどうですか? 不思議な感じがするのですが・・・・・・・」
少しニヤける辰則。
そこで雛子が
「お前の不思議な感じはどうせオカルト系の「いいと思うよ〜! 行こう!! 楽しそうだし! 」
祈の声は雛子の声を完璧にかき消して聞こえた。
「うおぉりゃぁ!! じゃあいくぜぇ!! 」
と守は叫び、ダッシュ。
「恐るべし天然・・・・・・。けどダッシュじゃ負けないよぉ!! 」
少しショックな顔をしていたが、気を取り直してダッシュ。
「ちょっ......ちょっと待ってよー! 」
魔魅は悲しみながらダッシュ。その後ろに祈がダッシュ。
残り二人は・・・・・・
「俺らもダッシュするべき・・・・なのか? 」
と狂助は脱力の声。
「そうですねぇ・・・・・・。残念ですけど走りますよ? 」
辰則の声には少し不安の表情。
そして二人もダッシュしていった。
〜静かな商店街〜
商店街なのだがほとんどが閉店していて、つぶれていた。
「辰則さぁ〜ん。どこに不思議な感じの店があるんですかぁ?? 」
キラキラ輝く目で祈は辰則を見つめる。
辰則は目線を逸らし、そして言う。
「この奥にあるのですが・・・・・・すごい不思議な感じがします。
危険なのか安全なのかもわかりません。霊がいるかもしれません。
それでも行ってみますか・・・? 」
真面目に言った辰則の声は説得力があり、少し恐怖を感じた。
「行ってみよう。たとえ危険でもこの6人なら
きっと乗り切れる。きっと! 」
魔魅の声はわからない程度に少し震えていた。
8秒間の沈黙の後・・・・
「・・・・・・行こうぜ。悩んでたってしょうがねぇ。危険なら
その場ですぐ自慢の足で逃げればいいじゃねぇか。な? そうだろ? 」
意外にも狂助が言った。その一言で空気が軽くなり、
「よし。決まりだな! いくぜおめぇらぁ!! 」
変なとこでも熱血な守を先頭にその店に向かっていった。
「ここです。ここが不思議な店です。」
見た感じがボロボロ。本当にこんな状態で店ができるのか心配なぐらい。
けど、明かりはついていた。看板には、こうかいてあった。
〜玩具屋「ドリームナイト」〜
「よし、入ってみよう。いくよ? 」
今度は魔魅を先頭にして店の中に入った。
「ようこそ、いらっしゃい。よくこんなところ見つけられたのお。」
70代後半ぐらいのおじいさんが出てきた。
辰則はこの瞬間、何か違和感を感じた。
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次回は店の中で6人の運命が変わる出来事が・・・
更新は遅れるかもしれません^^;