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(エピローグ:理不尽)
「…こんなのひどすぎない…?」
『…そうかもな』
「わたしまだ、小学生なんだよ…、なのに…なんでこんなこと知らなきゃいけないんだよ…」
『…うん…』
「頷かなくていいっ!答えが知りたいんだよっ!」
『…ごめんな…』
「謝るくらいならこんなことしなきゃよかっただろぉっ!!」
『………ごめんな…ごめんな……』
「…もう声も聞きたくない!…どっか行ってよ!!」
『……。お前はそれでいいのか…?』
「それでいいよぉっ!!!どっか行けよぉおおお!!」
「……それじゃあ…また」
とある年の、昼さがり。
少女が1人だけいたはずのその場所に、『少年』が現れ、少女を置いて何処かへ歩いて行く。
ーーーこれが『私』…『山崎沙由』に起こった、一連の出来事の始まりだった。