おっちょこちょいのサンタさん(冬童話2026)
サンタさんって、おっちょこちょいで可愛い人なんですよ。
『へーっくしょん!』
コップに入ったココアが、机の上に広げた地図に飛び散ってしまいました。
『ありゃりゃ。
でも、ちょうど何もない海の上でよかった。』
“世界こども地図”にココアをこぼしてしまったのはサンタさんでした。
“世界こども地図”には世界中の子どもたちの住んでいる場所、欲しいプレゼントが書かれています。
クリスマスイブの夜中じゅう、サンタさんは世界中の子どもたちにプレゼントを配りました。
『よし、やっと終わったかのう。よしよし。
帰って寝るとしようか。』
クリスマスの朝、南の小さな島は大騒ぎ。
『僕にプレゼントが届いてないよう。』
『私にも来ていないの。』
『こんなクリスマス、初めてだよ。
うえーん、うえーん。』
島の子供たちには1つもプレゼントが届いていなかったのです。
騒ぎを聞きつけたのは金色に輝く羽根をもつ“きらきら鳥”でした。
きらきら鳥は、自分の羽根を1枚ずつ子どもたちに配ります。
『わぁ!とってもきれいな羽根だぁ。』
島の子どもたちは、羽根をブローチにしたり本のしおりにしたりして大喜びしました。
『でも・・あの鳥さんは羽根を全部なくしてとっても寒そうだよ。』
ーシャンシャンシャンどっしーん!
そのとき、ベルの音とともにサンタさんが空から転がり落ちてきたのです。
『やぁやぁ、ごめんよ。プレゼントを配り忘れるなんて本当にすまなかった!』
『サンタさん!どうして?』
『実はクリスマスの前の日、ココアを地図の上にこぼしてしまってのう。
ちょうどこの島の場所の上だったみたいじゃのう。』
『しかし、帰り道の途中で遠くからきらきら輝くこの島が見えて慌てて引き返してきたのじゃ。』
島じゅうに配ったきらきら鳥の羽根の輝きが、遠い空まで輝きを放っていたのでした。
『サンタさん、戻ってきてくれてありがとう!
でも、僕たちはもうきらきら鳥さんから素敵なプレゼントをもらったよ。』
『そのせいできらきら鳥さんは羽根を全部無くして、とっても寒そうな姿になってしまったの。』
『サンタさんお願い。
きらきら鳥さんの羽根を元に戻してあげて。
それがこの島の僕たちみんながサンタさんにお願いしたいプレゼントだよ。』
新しくなったきらきら鳥の羽根は、前よりもずっとふわふわで輝きも強くなりました。
『サンタさん!
素敵なプレゼントをありがとう!』
島の子供たちはソリに乗って帰るサンタさんに笑顔で手を振りました。
この次の年から、南の島ではおっちょこちょいのサンタさんのためにクリスマスイルミネーションを始めたそうです。
読んでくださってありがとうございました!
イルミネーション、おすすめします!!(笑)




