第5話 史上最大の怪盗劇 前編
登場人物紹介
早乙女千鶴 怪盗セイレーン、バディ蘭子。
長谷川蘭子 怪盗セイレーン、バディ千鶴。
西園寺博士 怪盗道具の開発者。
水島美貴 警視庁捜査一課刑事。
阿部百合子 警視庁捜査一課刑事。
山田剛 一課長、通称デカ長。
*登場する全ての名称はフィクションです。
反政府組織より首相暗殺の依頼があったが、殺しは出来ないと断ると誘拐を依頼される。
理不尽な内容にセイレーンは反政府組織の企みを世間に晒そうと考えた…。
「それで、作戦とかある?」
「反政府の連中だけど、組織ってどんな感じ。」
「そうじゃな。リーダー以下幹部クラスはかなり手強いが、それ以外はあまりまとまってはおらんな。」
「地域の展開とかあんのかな。」
「中心エリアには集中しとるが、地方には無い。仮に制圧するとしても限定出来るじゃろ。」
「つまり、狙いはリーダーを含む幹部で、エリアは中心部ということね。」
「そうじゃな。じゃが、精鋭部隊じゃから簡単にはいかんぞ。」
「組織である以上、計画に関するデータが無い訳ないわよね。」
「我々に依頼するくらいじゃから、何か問題があるんじゃろ。でなきゃ自分達でやっとるよ。」
「じゃあ、今回は組織の計画データ盗んで公表すればいいのかな。」
「恐らくそう簡単では無いわよ。」
「どゆこと?」
「まず、公表だけど私達が何を言ってもデマとかで流される。」
「それにじゃ、マスコミを使おうとしても報道されんよ。」
「テレビとかのニュースにならないかな。」
「政府からすればそんな組織があること自体マズいし、計画されたとなったら面子が無いわ。」
「マスコミ内にも反政府に同調するヤカラはおる。そう言う者からしても伝えたがらないじゃろうな。」
「じゃお手上げかな?」
「だから予告状出すんじゃない。」
「警察の会見なら信用はそれなりにあるけど、お偉いさんは政府の犬じゃない。」
「だから一課の刑事さんなのか。」
「そうね、でも刑事クラスじゃ厳しいから、デカ長でも出て来ないとダメじゃないかしら。」
「あの美貴、百合子刑事の上司だね。」
「デカ長のことはワシに任せてくれんか。」
「博士、何かあるの?」
「昔ちょっとな…。」
「まあ、公表についてはそのあたりでいいでしょう。肝心なデータについてだけど。」
「お腹空いちゃった。休憩にしない?」
作戦会議はディナーのあとで…。
「さてと、データ頂くのはどうすんの?」
「中心部にある組織の拠点は5つ。その何処かにデータは管理されているわ。」
「幹部連中じゃが、訓練もされてるからそう簡単には倒せんぞ。人数は30人くらいじゃな。」
「少し組織の内情を調べないとならないわね。」
「知り合いとかいないよね…。」
「こんなこともあるかと思い、実は潜入捜査させとる怪盗がおるんじゃよ。」
「えっ?私達以外にも怪盗いるんですか?」
「博士、その人ってもしかして...。」
「そうじゃよ。蘭子の姉、長谷川瑠璃じゃ。」
「何で瑠璃姉さんがそんなことしてるんですか。」
「実はワシも反政府の組織に昔いたんじゃ。じゃが、段々過激になってのう。ワシは組織を辞めたんじゃが、瑠璃は残ったんじゃ。」
「何で姉さんも一緒に辞めなかったんですか、博士!」
「いずれ組織を解体しないといけない時が来る。その時まで中の様子を見ると言って残ったのじゃ。」
「博士は今でも連絡してるんですか。」
「たまにじゃがしとるよ。」
「姉さんに聞けばデータのこと分かるかしら。」
「概略だけは分かるようじゃが、計画データとなるとリーダーと副リーダーだけじゃろうな。」
「そもそも暗殺とか考えている時点で、組織解体とかしないとならないわね。」
「私達2人で?」
「姉さん入れても3人じゃ厳しいか…。」
「私に考えがある。」
警視庁捜査一課。
「百合子、何か手紙来てるんだけど。」
「差出人不明って怪しいわね。」
「待ち合わせ場所書いてあるよ。」
「まあ、暇だから行ってみる?」
中心部公園。
「私達を呼び出したのはあなた?」
「ようこそ、美貴刑事・百合子刑事。」
「何で…?あなたは!」
「怪盗さんだね。何か用?」
「いやいや、美貴何で友達みたいに接するのよ。相手怪盗よ。逮捕でしょ。」
「百合子刑事、まあ落ち着いて話しない。」
「怪盗と話すことなんてないわ!」
「じゃあ、首相暗殺計画のこと聞きたくないんだぁ。」
「暗殺ですって?どういうこと。」
「警察がどの程度知っているか分からないけど、今反政府組織で計画しているものよ。」
「何で怪盗さんが教えてくれるの?」
「私達は怪盗だから盗むことはあっても殺しはやらないわ。」
「義賊の美学とでも言いたい訳?でも暗殺のこと何で私達に言うの?」
「反政府の連中が気に入らないからかもね。」
「それで警察にどうしろと?」
「今回の反政府の件については協力しない?」
「警察が怪盗と一緒にやれって言うの!」
「反政府組織の企てを阻止するのは警察の役目じゃないの。今回は私達セイレーンがそれに協力する。悪い話ではなくてよ。」
「お前の話が嘘かもしれないというのにか!」
「まあ、信じなくてもいいけど、首相が殺されてから文句言わないで欲しいわね。」
「まあ、今までの事件では少なくとも殺された者はいなかった。私も刑事だ。不穏な計画があるなら止めねばなるまい。」
「怪盗さんと共闘だね。」
「じゃあ、この通信機で連絡するわ。逆探知とか出来ないから無駄なことはしない方がいいわよ。」
「セイレーン、何で今回の件私達に話したんだ?」
「そうね、同じ雰囲気を持っていると言ったところかしらね。」
怪盗と刑事、立場は違えど共通の敵の前で今共に闘う決意をするのであった。
第6話 予告
反政府組織に立ち向かう怪盗と刑事。しかし、敵は手強く捕まってしまう。セイレーン最大のピンチに!
次回 「史上最大の怪盗劇 中編」
蘭子の姉瑠璃も怪盗だったんですねぇ。
怪盗&刑事チームの活躍やいかに?!
次回またお会いしましょう。




