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恐怖のバンジージャンプ

作者: うずらの卵。

私は彼氏に振られて、一人で旅行に来ている。

ネットで調べたら、私有る村にある橋の上に有るバンジージャンプをすると、嫌な事が忘れられる、旅館では美味しい山の幸があなたをお待ちしております。と書いて有ったのだ。

その村は電車とバスを乗り継ぎ、かなり遠かったが、嫌な事を忘れて人生やり直そうと思ったのだ。

旅館も予約していたので、先に旅館に荷物を預けてバンジージャンプの有る橋に向かった。

舗装されていない道を歩き、山道を登りやっと辿り着いた場所には橋が掛けられていて、下を見ると川が流れていた。

空気は何故かどんよりしていて嫌な雰囲気だった。

ネットで出ている位だから沢山の人が居ると思ったが、居たのは三人位で服装からすると村人のようだ。

私が近づくと係のおじさんが笑顔で迎えてくれた。

「いらっしゃい、一人できたんべか?」

「はい、ネットを見まして」

「そっか、そっか、ここから飛ぶと嫌な事は忘れられるべさ」

そして、私の前にいた三人が足にロープを付けて貰い、続けてバンジージャンプをして行った。

かなりの高さが有るのに慣れているのか、

楽しそうに笑っていた。

それを見て私も安心して、足にロープを付けて貰い、いざ橋の手摺の上へ。

下を見ると足が震えたが、彼氏に振られた事を忘れたくて、川に向かって一歩足を踏み出した。

急降下して行くと信じられない光景を目の当たりにしたのだ。下の方に大きな口を開けた巨大なナマズが川から顔を出し私を待ち構えて居たのだ。

私は落ちながら目を見開いた。

段々迫るナマズはこの世の物とは思えない程の大きさで、大きく開けた口からは鋭い牙が覗いていたのだ。

もう、落下中の私は後戻りも出来ずそのまま巨大なナマズの口の中に飲み込まれた。


橋の上ではバンジージャンプの係のおじさんと、バンジージャンプをしていた三人の村人が上からそれを見ていた。

「今年もこれで村は安泰じゃ」

「そうだな、あのナマズに生け贄を与えないと川が氾濫して村が全滅してしまうからのぅ」

「ネットは有難い有難い」

「一人で来た観光客が良い生け贄になってくれるしのぅ」

「わっはっはっはっ」

「又来年もネットに掲載して生け贄を募るかな」

甘い言葉とバンジージャンプには要注意。



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