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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

よくある寝取られと言われる展開と冷静な主人公君の対応

作者: 立直機械の平和

これともう一つ出す予定。


  彼女は周りから人気だった。


 男子からも女子からも、そのコミュニケーション能力の高さから来る安心感は、話していて周りがとても楽しそうに見えた。男子には勿論色目を使われる事が多かったが、女子には嫉妬の目は向けられずに上手く人間関係を築いている。


 俺は平凡な人間だ。彼女がコミュニケーションの勝者だとすれば、自分は敗者だとハッキリわかる。




彼女の様に勉強はできない。


彼女の様に人と話せない。


彼女の様に運動も活発に出来ない。




 そんな俺だが、彼女とは幼稚園との付き合いである。偶に話す程度だが、彼女はこんな俺にも優しく対応してくれる。周りとは違った距離感で話せていることに優越感を覚えていた。


 ある日の放課後、帰り道の橋で自転車が2台停めてある事に気がつく。一見普通の自転車だが、学校のマークと、いつもついてる鍵のストラップで誰の自転車かがすぐにわかった。人気者である彼女のだった。


 何をしているのかと思って橋の下へ向かう。すると橋の下から艶かしい声が聞こえてきた。覗いてみると丁度その真っ最中だった。脅されているのかと思って話を聞いていたが、男を受け入れる様にして行為に及んでいる二人を見て唖然とした。


 信じられない光景に頭が真っ白になる。そこからの帰り道はどうやって帰って来たか覚えていないほどだ。


 彼女と色々していたのは1つ歳上の先輩だっただろうか。途中まで聞こえていたが、他の男と仲良くしてるのを見ると俺のものだと分からせたくなると下衆な薄笑いを浮かべて彼女に話掛けていた。


 何年も話し続けていた彼女で、いつ告白するか悩んでいたぐらいには彼女の事は好きだった。だからこそだ。その場で思考停止に陥り、家に帰って来てその日は抜け殻の様になっていたのは。

 翌日、彼女は何事も無かったのかの様に俺の家に入ってきてコミュニケーションを取る。これだけ近い距離でいるのは誰にでも同じなのかと冗談交じりで聞くと、俺にだけだと恥ずかしげに答えていた。



 この時、俺の何かが切れた気がする。彼女の事は間違いなく好きだった。しかし、長年仲良くしていざ告白するか迷った彼女を取ったその男が憎いとか、そんな事は全く思わなかった。告白するのが遅かった俺が悪いので多少は自身に対して憎い所もあるが、恐ろしい程冷静に物事をその場で判断していた。

 まず、彼女には告白をせずに少しずつ距離を置く事にした。彼女に昔、好きな人がいるかを遠回しに聞いてみた事がある。その時は一緒に居て自分を大切にしてくれる人が好きだと話していた。あの先輩は彼女をただの処理係と行為中に話していたなどの判断材料からして、彼女が本当の事を俺に話していない事がわかった。


 俺はある程度本音で彼女に話をして、彼女の悩みも真剣に色々聞いていた。相談されたら解決策を考え、長い間共に過ごして来た彼女が、俺の事を真剣に見てないとわかって色々冷めて冷めてしまったのかもしれない。突き放す事もなく、自分から前の様に話しかける事も無くなった。



 何ヶ月かして、彼女は不審に思ったのだろう。彼女から呼び出されて、彼女自身が何か悪い事をしたのかと聞かれた。色々悩んだが、意外にも割り切れていたので、その時の事を話すと彼女が青ざめていた。


 違うの。あれは脅されてて…と言い訳を色々並べていたが何をそんなに焦っているのかが全く理解できなかった。俺は恐ろしく冷淡に、そして低い声で話していた。





「俺は君の事が昔から好きだった。けど、今は諦めたから問題ない。これからは普通のクラスメイトだ」




 彼女が校舎の外で崩れ落ちた。きっと彼女にもどこか許せない気持ちが俺にはあったのだろう。人間の怖い所だ。既にこの何ヶ月かで別に好きな人が出来ている。今度は取られる前に、自分から積極的になろうと努力しようと決めた。自分の冷静さにこの時、初めて怖くなった気がした。自分の新たな出会いを大事にしたい。



「ここでサヨナラなんて…イワセナイカラ……」



 彼女が不穏な空気を漂わせているのをこの時、俺はまだ気が付いていなかったが。


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― 新着の感想 ―
展開が微妙でつまらん
[一言] いや終わったんだよ完全に
[気になる点] 起承転結が滅茶苦茶 なんで、こんなオチになるわけ?
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